第11話 あらすじ/ネタバレ

段雲嶂(だん・うんしょう)は、今年の生誕祭典がただの宴ではないことを理解し、金鳳(きんぽう)の参加を許可しませんでした。金鳳(きんぽう)は別の計画を立て、雲嫣(うんえん)と協力して寂れた西冷宮を誰もが憧れる楽園へと改造しようと企てます。

加冠式の当日、劉歇(りゅう・けつ)の遅刻は大きな波紋を呼びました。魏(ぎ)太傅は吉時を理由に代理で行うことを提案しますが、段雲嶂(だん・うんしょう)は劉歇(りゅう・けつ)の到着を待って式を延期することを決意します。最終的に劉歇(りゅう・けつ)が現れ、加冠式は無事に執り行われました。

生誕祭の夜、西冷宮は改造が完了し、金鳳(きんぽう)は雲嫣(うんえん)たちを招いて祝宴を開きます。笑い声と爆竹が入り混じり、賑やかな光景が広がります。雲嫣(うんえん)は、皇兄が政務で忙しいので、皇嫂が代わりに歓待すると宣言し、皆が満足するまで飲食することを約束します。

劉歇(りゅう・けつ)の祝いの品は、段雲嶂(だん・うんしょう)が自由に選べる品物のリストというものでした。その内容は群臣の贈り物よりもはるかに豪華なものでした。段雲嶂(だん・うんしょう)は皮肉を交えつつ、ただ一つのものを望む決意を表明します。二人は暗闘を繰り広げ、段雲嶂(だん・うんしょう)はもはや誰にも支配されないことを誓い、最後まで抵抗する決意を固めます。劉歇(りゅう・けつ)は親政を餌に、科挙で優秀な成績を収めれば親政を許可すると提案します。その瞬間、西冷宮から煙が立ち上り、火事の疑いが発生し、皆が慌てふためきます。

太后と段雲嶂(だん・うんしょう)は知らせを聞いて駆けつけますが、西冷宮の中では皆が楽しそうにしているのを見て、金鳳(きんぽう)に礼儀を欠いていると非難します。金鳳(きんぽう)は気楽な様子で、段雲嶂(だん・うんしょう)は食事のために来たのかと尋ね返します。太妃が誤解を解いた後、雲嫣(うんえん)は金鳳(きんぽう)を弁護し、劉歇(りゅう・けつ)は皇后を冷宮から出すことを提案します。金鳳(きんぽう)はそれを拒否しますが、段雲嶂(だん・うんしょう)の伴読になることを受け入れ、段雲嶂(だん・うんしょう)も劉歇(りゅう・けつ)の親政に関する提案に同意します。

西冷宮では、白玉が恋の悩みを抱えていました。宮女の風月(ふうげつ)は、金鳳(きんぽう)の変化と西冷宮の賑やかさを引き合いに出し、自分の気持ちに向き合うように諭します。白玉は金鳳(きんぽう)への不満と皇后への憧れを率直に語ります。金鳳(きんぽう)が戻ってきて、白玉を問い詰め、その振る舞いを理由に西冷宮に移動させます。しかし、その裏には金鳳(きんぽう)の巧妙な策略がありました。彼女は白玉の気持ちをを利用して、自由を手に入れようとしていたのです。

金鳳(きんぽう)は夜中に西冷宮に忍び込み、白玉に自分の計画を明かします。それは、白玉を皇后にすることで、劉歇(りゅう・けつ)と段雲嶂(だん・うんしょう)の支配から逃れるというものでした。白玉は最初は驚きを隠せませんでしたが、最終的には説得され、二人は手を組むことを決意します。

翌日、金鳳(きんぽう)は太和苑で白玉に席を用意しますが、雲重(うんちょう)の不満と争いを招きます。魏(ぎ)太傅が介入し、金鳳(きんぽう)を罰しようとしたところ、金鳳(きんぽう)は巧みに段雲嶂(だん・うんしょう)への愛を理由に責任を転嫁し、最終的には段雲嶂(だん・うんしょう)が代わりに罰を受けることになります。白玉はそれを目撃し、段雲嶂(だん・うんしょう)のために魏(ぎ)太傅の教え方に疑問を呈し、一時的に緊張状態となります。段雲嶂(だん・うんしょう)が介入して秩序を回復させます。

夜、金鳳(きんぽう)は雲重(うんちょう)を見舞うふりをして雲嫣(うんえん)と芝居を打ち、わざと段雲嶂(だん・うんしょう)の前で彼への愛憎を表現します。彼女は激しく言葉を交わし、段雲嶂(だん・うんしょう)以外には嫁がないと誓いながらも、白玉と段雲嶂(だん・うんしょう)の親密さを妬み、脅迫します。段雲嶂(だん・うんしょう)は金鳳(きんぽう)の豹変ぶりに戸惑い、複雑な心境に陥ります。

雲重(うんちょう)は白玉と金鳳(きんぽう)の異常な行動に困惑し、段雲嶂(だん・うんしょう)は自分の魅力が強すぎて二人が争っているのではないかと自嘲します。一方、金鳳(きんぽう)は内心喜びを隠せません。彼女は自分のヒステリックな行動が段雲嶂(だん・うんしょう)の嫌悪感を招き、それが彼を白玉に向かわせることを期待していたのです。こうして、権謀術数と感情が交錯する中で、金鳳(きんぽう)と白玉の共謀は宮廷の構図を静かに変えつつありました。

第11話:感想

第11話は、物語が大きく動き出した回でした。金鳳(きんぽう)と段雲嶂(だん・うんしょう)の確執が深まり、白玉が思わぬ形でそこに巻き込まれていきます。劉歇(りゅう・けつ)もまた、親政を餌に段雲嶂(だん・うんしょう)を試そうとしており、宮廷内は緊張感が漂っています。

金鳳(きんぽう)は、西冷宮の改造や白玉との共謀など、大胆な行動で劉歇(りゅう・けつ)と段雲嶂(だん・うんしょう)に揺さぶりをかけていました。彼女の目的は自由であり、そのために手段を選ばない姿は、これまでとは違う一面を見せてくれました。

段雲嶂(だん・うんしょう)は、劉歇(りゅう・けつ)との権力闘争に巻き込まれながらも、金鳳(きんぽう)への想いを断ち切れないでいます。彼の苦悩と葛藤は、見ていて切ないものがありました。

白玉は、金鳳(きんぽう)の策略に利用される形で宮廷の争いに巻き込まれてしまいました。純粋で一途な彼女が、今後どのように立ち振る舞っていくのか注目です。

つづく