『劉皇后の仰せのままに』第15話 あらすじ/ネタバレ
金鳳(きんぽう)は重々しい表情で霊枢院を訪れ、魚長崖(ぎょちょうがい)に段雲嶂(だん・うんしょう)が「恐考症」を患っていることを打ち明けた。魚長崖(ぎょちょうがい)は、その病の起源をでたらめに作り上げ、世の中にはそんな病気は存在しないと断言する。そして、段雲嶂(だん・うんしょう)の抗圧能力の弱さが原因だと指摘した。魚長崖(ぎょちょうがい)は、段雲嶂(だん・うんしょう)が現在金鳳(きんぽう)のライバルであることを考慮し、金鳳(きんぽう)に過度に心配する必要はないと諭し、公平な競争を望むのであれば、段雲嶂(だん・うんしょう)に効く薬を贈ると申し出た。
一方、白玉は機械に夢中で勉強をしない段雲重(だん・うんちょう)に、彼の大切な物を壊すという強硬手段で、勉強に戻るよう迫った。太妃は、段雲重(だん・うんちょう)が短時間で『出師表』を暗唱できるようになったことに驚き、白玉の能力を絶賛し、息子の元輔の下、状元を勝ち取ることを期待した。
夜が訪れ、金鳳(きんぽう)と段雲嶂(だん・うんしょう)は奇妙な会話を交わした。金鳳(きんぽう)は勉強は無意味だと言い、別の方法で勝負しようと提案した。そして、段雲嶂(だん・うんしょう)を菜園に連れ出し、生活の辛さを体験させた。二人は巡夜の宦官に盗賊と間違われそうになる。その後、二人はそっと欽天台に上がり、鐘を鳴らした。段攏月(だん・ろうげつ)が駆けつけた時には、二人は姿を消していた。金鳳(きんぽう)はさらに段雲嶂(だん・うんしょう)を蔵書閣に連れて行き、本を散らかした。魏(ぎ)太傅が駆けつけると、顔色が青ざめていた。
宮殿の壁の上で、段雲嶂(だん・うんしょう)は金鳳(きんぽう)に自分の少年時代の反抗と成長について語った。彼は、朝政に嫌気がさして奏折を破り、家出をしたが、民衆の苦しみを目の当たりにして、自分の責任の重大さを痛感したと語った。帰宮した後、彼は改心しようとしたが、劉歇(りゅう・けつ)の陰謀を知り、劉歇(りゅう・けつ)と戦う決意を固めた。金鳳(きんぽう)は段雲嶂(だん・うんしょう)の手を握り、力強く支持を表明した。
翌日、白玉は重華殿を訪れ、段雲重(だん・うんちょう)のいたずらに遭う。椅子に塗られた強力接着剤で、彼女は恥ずかしい思いをした。白玉の無力さと粘り強さに直面した段雲重(だん・うんちょう)は、表面上は承諾したが、内心では喜び、書斎から逃げ出した。
一方、金鳳(きんぽう)と段雲嶂(だん・うんしょう)の冒険は予期せぬ事態に遭遇した。宝蔵閣で、覆面をした人物が突然現れ、騒ぎになった。金鳳(きんぽう)の機転で危機を脱したところ、それは誤解だったことが判明した。その後、金鳳(きんぽう)は外出することを提案し、段雲嶂(だん・うんしょう)は不安を感じながらも、金鳳(きんぽう)の説得に応じて街に出た。しかし、二人はすぐに正体がばれてしまい、民衆は次々と跪き、感謝の気持ちを表した。段雲嶂(だん・うんしょう)は心を打たれ、より勤勉に国を治め、民衆の期待に応えることを約束した。
この騒動の裏で、金鳳(きんぽう)が雇った偽の刺客は皇后と合流できず、しぶしぶ立ち去った。この出来事は、物語に不条理さと面白さを加えている。
第15話の感想
第15話は、金鳳(きんぽう)と段雲嶂(だん・うんしょう)の奇妙な交流が描かれた回だった。金鳳(きんぽう)は、段雲嶂(だん・うんしょう)の「恐考症」を克服させるために、様々な方法で彼を奮い立たせようとする。しかし、段雲嶂(だん・うんしょう)は金鳳(きんぽう)の期待に応えようとせず、反抗的な態度を取り続ける。
金鳳(きんぽう)と段雲嶂(だん・うんしょう)の対立は、二人の性格の違いを表している。金鳳(きんぽう)は積極的で行動力があり、自分の目標に向かって突き進むタイプである。一方、段雲嶂(だん・うんしょう)は消極的で内向的であり、自分の殻に閉じこもりがちなタイプである。
つづく