千古の愛、天上の詩 第15話 あらすじ/ネタバレ
天啓(てんけい)の運命を深く探った白玦(はくけつ)は、天啓(てんけい)の悲壮な決意を命盤から読み解きます。それは、三界を犠牲にしてでも至高無上の主神の座を手に入れ、自身の身を以て混沌の危機を解決しようとするものでした。しかし、白玦(はくけつ)の不注意によってその計画は阻まれ、上古(じょうこ)は既定の運命へと導かれてしまいます。
朝聖殿では、上古(じょうこ)は雑念を捨て、主神羽令の製作に全力を注ぎ、混沌主神としての重責を担う決意を固めます。そこに白玦(はくけつ)が現れ、かつての約束を持ち出して桃淵林への同行を誘います。上古(じょうこ)は心残りながらも、時局の緊迫さを理解し、その誘いを断ります。白玦(はくけつ)は堪えきれず上古(じょうこ)を抱きしめ、わずかな時間だけでも一緒にいたいと懇願します。
一方、乾坤台では墨羽(ぼくう)の暗躍により混沌の劫の警報が鳴り響きます。主神の元神を散らすことでしか劫を鎮められないという噂が広まります。炙陽(せきよう)は情報を封鎖しようとしますが、雪迎(ゆきむかえ)が神々を煽動し、上古(じょうこ)を前に押し出します。暮光(ぼこう)と古君(こくん)は上古を守ろうとしますが、混沌の力の崩壊は避けられず、上古は主神令羽の製作を中断せざるを得ません。雪迎(ゆきむかえ)は上古が逃げようとしていると責め、炙陽(せきよう)に説明を求めます。炙陽(せきよう)は激怒し、雪迎(ゆきむかえ)を叱責した後、暮光(ぼこう)に神界を守らせ、自身は12時間以内に上古を見つけ出すと宣言します。
白玦(はくけつ)は上古を連れて瞭望山に逃げ込み、残されたわずかな時間の中で二人の愛を深めようとします。かつての険悪な関係は、今では穏やかな愛情へと変わりました。彼らは一分一秒を大切に過ごし、互いの姿を心に刻み込もうとします。その後、炙陽(せきよう)が白玦のもとを訪れ、天啓(てんけい)が自己犠牲をした真実を明かします。すべては上古のためだったのです。上古の運命を変えることができないことを悟った炙陽(せきよう)は、彼女を神界に戻し、衆生を導くことを望みます。しかし、白玦は上古が混沌の劫に巻き込まれることを拒否し、代わりに自分が劫を受け入れることを決意します。上古には争いから離れ、平穏な人生を送ってほしいと願うのです。
夜が訪れ、星々が輝く中、白玦と上古は並んで座り、貴重な時間を過ごします。白玦は上古に深い愛情を込めてキスをし、彼女を守るために自己犠牲をする決意を固めます。しかし、上古は白玦の真意を理解していました。彼女は術を使って白玦を動けなくし、彼の手から主神令羽を奪います。上古は自分の運命を悟っており、それが一方通行であることを知っていながら、それを受け入れる決意をしていたのです。涙を流す白玦を前に、上古は心を鬼にして彼を眠らせ、最後の抱擁を交わした後、乾坤台へと向かいます。
神界の上空では、混沌の天劫が猛威を振るい、万物に衝撃を与え、崩壊寸前となります。上古は一人乾坤台に立ち、主神としての力を使って令羽を精製し、自らの力で劫を鎮めようとします。彼女の不屈の精神と意志は天地を揺るがします。炙陽は神々を率いて上古を守り、白玦は瞭望山で目覚めた後、結界を破って乾坤台へと駆けつけます。
乾坤台では、白玦は上古に代わろうとしますが、上古が張った結界によって阻まれます。彼女はそれが自分の運命であり、混沌主神としての責務であることを理解していました。上古の姿が天劫の中に消えていくにつれて、白玦の叫び声と涙は虚しく響き渡ります。最後に、上古は手首にブレスレットを残します。それは二人の愛の証であり、来世への願いでした。来世では神ではなく、白玦と白髪になるまで一緒に暮らしたいという願いです。
第15話の感想
第15話は、これまで積み重ねてきた物語が大きく動き、衝撃的な展開が続きました。上古と白玦の愛が深まる一方で、混沌の劫が迫り、二人の運命が大きく変わっていきます。
上古は混沌主神としての宿命を受け入れ、自らを犠牲にして劫を鎮めようとします。彼女の強い意志と不屈の精神は感動的であり、混沌の危機を救うために命を懸ける姿は涙なしには見られません。
白玦は上古を愛するあまり、彼女に代わって劫を受け入れようとします。しかし、上古は自分の運命を受け入れ、白玦には生き続けてほしいと願います。二人の愛は切なく、互いを思う気持ちは涙を誘います。
また、天啓(てんけい)の自己犠牲も感動的でした。彼は上古のために命を懸け、混沌の危機を解決しようとしました。彼の行動は、愛と自己犠牲の大切さを教えてくれます。
つづく