千古の愛、天上の詩 第26話 あらすじ/ネタバレ

淵嶺沼澤

荒涼としたこの地は、かつて鳳染(ほうせん)にとっての安息の地だった。彼女は唯一温もりと庇護を与えてくれた老樹妖を偲び、その命を奪った景陽(けいよう)と森雲(もりくも)への憎しみを募らせていた。

老樹妖は、仙妖混戦の犠牲となった。景陽(けいよう)と森雲(もりくも)は、鳳染(ほうせん)の唯一の拠り所を破壊の淵へと追いやったのだ。炎の中で、老樹妖は鳳染(ほうせん)を守り抜いた。

鳳凰族でありながら、運命のいたずらで沼澤に捨てられた鳳染(ほうせん)は、老樹妖の丹田と三夜にわたる温もりによって命の火を灯された。それ以来、彼女は老樹妖と共に風雨を共にしてきた。しかし、仙妖大戦の煙がここにも及ぶと、老樹妖は命を落とし、鳳染(ほうせん)の心に永遠の傷跡を残した。景陽(けいよう)への憎しみは、野草のように彼女の心の中で育っていった。

清穆(せいぼく)と後池(こうち)

一方、清穆(せいぼく)と後池(こうち)の因縁も、この騒動の中で静かに始まっていた。天帝(てんてい)の賜婚を避けるため、清穆(せいぼく)は失踪した景陽(けいよう)を探しに淵嶺沼澤に足を踏み入れた。後池(こうち)は鳳染と景陽(けいよう)の血の深い仇を知っており、清穆(せいぼく)の計画に疑念を抱いていた。二人は沼澤の奥深くで、半神が破鏡した兆候に出くわし、さらに謎と緊迫感が増した。

対策を話し合っている最中に、三首火竜が現れ、仙力を吸収して天に逆らおうとする企てが事態を急転させた。清穆(せいぼく)と後池(こうち)は捕らえられたが、巧みに景澗(けいかん)の身分を盾にして、智勇を尽くした救出劇を演じた。景澗(けいかん)の協力のもと、彼らは三首火竜を罠に誘い込み、天雷の力で窮地を脱しようと企てた。

決戦

この戦いに変化をもたらしたのは、鳳染と景澗(けいかん)の参戦だった。景陽への憎しみが炎のように燃え盛る鳳染は、制御不能になりそうだったが、景澗(けいかん)の説得と清穆、後池(こうち)の支援により、最終的に理性を保ち、景陽を逃がした。しかし、復讐を誓う。三首火竜は強かったが、皆の協力により、神になる道は断たれ、重傷を負って妖界に逃げ帰った。

三首火竜の脅威に直面した鳳染は、一行を天啓(てんけい)がかつて設置した滅世陣法の地に導き、清穆が持つ太蒼槍を使って真神の余威を封じ込め、一時的に安全を確保した。この忘れられた土地で、鳳染と景澗(けいかん)の感情的な葛藤はさらに複雑になり、清穆は静かに嘆いた。景陽の過ちは、二人の間に越えられない溝となってしまったのだ。

一行が息をつく間もなく、三首火竜が再び現れ、彼らの命を狙ってきた。清穆は太蒼槍に宿る白玦(はくけつ)の神力を使って窮地を脱し、強敵を撃退した。しかし、勝利には代償が伴った。三首火竜が清穆の体に刻んだ龍息は、彼の命の残り時間が少ないことを示していた。

戦後、清穆と景澗(けいかん)は天宮に帰還し、後池と鳳染はそれに続いた。清穆の苦難を共に過ごし、迫り来る退婚騒動に立ち向かうためだ。愛と憎しみが交錯するこの旅の中で、一人一人の運命は密接に絡み合い、不朽の伝説を刻み続けていく。

第26話の感想

第26話は、怒涛の展開と複雑な感情が交錯する、見応えのあるエピソードでした。特に印象に残ったポイントは以下の3つです。

  1. 鳳染の葛藤: 老樹妖の仇である景陽への憎しみと、それを救うという選択を迫られる鳳染の葛藤は、見ていて胸が締め付けられる思いでした。最終的に彼女は復讐を断念しますが、その表情には複雑な感情が浮かんでおり、今後の展開が気になります。
  2. 清穆と後池の絆: 仙妖大戦の渦中にあっても、清穆と後池の絆は深まっていく様子が描かれていました。特に、清穆が命を懸けて後池を守ろうとするシーンは、二人の強い愛を感じさせました。
  3. 三首火竜との戦い: 三首火竜との戦いは、迫力満点の映像とスピーディーな展開で、最後まで目が離せませんでした。清穆が白玦(はくけつ)の神力を使って三首火竜を退けるシーンは、まさに圧巻でした。

第27話では、三首火竜の脅威が再び迫り、鳳染と景澗(けいかん)の関係にも変化が訪れることが予想されます。今後の展開がますます楽しみです。

つづく