西遊記 第13話 あらすじ/ネタバレ

太上老君(たいじょうろうくん)と童子二人が天界に戻った後、三蔵一行は西への旅を続けます。ある月夜、彼らは「敕建宝林寺」という寺院に到着し、一晩泊まることにしました。夜になり、悟空、八戒、沙悟浄(さごじょう)は眠りにつきましたが、三蔵法師は机に座り、夜遅くまで経文を読み続けていました。

眠りに落ちた三蔵法師の夢に、王様の姿をした男性が現れます。その男性は泣きながら訴えます。「私は烏鶏国の国王です。5年前、国は干ばつに見舞われ、国民は苦しんでいました。そんな時、雨を降らせられるという道士が現れ、法力で干ばつを解決してくれました。私は感謝の気持ちから、彼を兄弟として迎え入れました。しかし、2年後の春、彼は庭園で遊んでいる時に、私を井戸に突き落とし、王位を奪ってしまったのです。彼は私の姿に変わり、皆を騙しています。」

国王は三蔵法師に助けを求め、証拠として白玉圭を残して消えていきます。目覚めた三蔵法師は、弟子たちに夢の中の出来事を話します。沙悟浄(さごじょう)が戸を開けてみると、白玉圭が置かれていました。一行は夢が真実であることを確信し、悟空は「三度太子」という作戦を提案します。

翌日、悟空は烏鶏国の様子を探ると、太子が狩猟に出かけているところでした。悟空は白いウサギに変身し、太子を宝林寺まで誘導します。三蔵法師は袈裟を使って太子に警告し、父が不幸な目に遭っていることを暗示します。そして、悟空が変身した小和尚「立帝貨」を通じて、真実を語ります。ついに、白玉圭が太子の手から現れ、三蔵法師の言葉が真実であることが証明されます。悟空と太子は、妖怪を退治する作戦を相談します。

夜、悟空は宝探しを名目に八戒を皇宮の庭園に連れて行き、井戸の蓋を開けます。井戸に降りた八戒は、井竜王(りゅうおう)に水晶宮へ案内されます。井竜王(りゅうおう)は八戒に、井戸の中にいるのは3年間腐敗していない烏鶏国の国王であると告げます。八戒は遺体を連れて戻り、悟空は兜率宮を訪れて九転還魂丹を手に入れ、国王を蘇らせることに成功します。

翌日、一行は烏鶏国に手続きに向かいます。偽の国王は孫悟空(そんごくう)の評判を知っていましたが、一行の接待を命じます。太子は巧妙な罠を仕掛け、偽の国王に正体を明かすように仕向けます。両者が激しく戦っている最中、文殊菩薩(もんじゅぼさつ)が現れ、妖怪が自分の乗り物である青毛獅子であることを明らかにします。最終的に、妖怪は捕らえられ、烏鶏国は真の支配者を取り戻します。国王は三蔵一行を盛大にもてなし、翌日、一行は国王に別れを告げ、西への旅を続けます。

第13話の感想

第13話は、三蔵一行が妖怪に騙された烏鶏国の国王を救い出すというストーリーでした。このエピソードは、悟空の知恵と行動力、八戒の勇気、沙悟浄(さごじょう)の忠誠心、三蔵の慈悲深さなど、それぞれのキャラクターの魅力が存分に発揮されており、とても見応えがありました。

特に印象に残ったのは、悟空が白いウサギに変身して太子を宝林寺に誘導するシーンです。悟空の機転と演技力が光っており、見ていて思わず笑ってしまいました。また、八戒が井戸に降りて井竜王(りゅうおう)と対峙するシーンもハラハラドキドキしました。八戒の意外な勇敢さに驚かされました。

つづく