西遊記 第17話 あらすじ/ネタバレ

唐三蔵一行は平頂山に到着します。山中の蓮華洞には金角大王(きんかくだいおう)と銀角大王(ぎんかくだいおう)という妖怪が住んでいます。2人は唐三蔵の肉を食べれば長生きできると聞き、捕まえようと企てます。

最初に偵察に行った猪八戒(ちょはっかい)は妖怪に遭遇し、逃げようとしますが転んで捕まってしまいます。

銀角大王(ぎんかくだいおう)は孫悟空(そんごくう)の強さを知り、怪我をした道士に変身して近づこうとします。唐三蔵は親切心から助けようとしますが、孫悟空(そんごくう)は妖怪に変装していることを見破ります。しかし、銀角大王(ぎんかくだいおう)は法術を使って3つの山を出現させ、孫悟空(そんごくう)を押しつぶし、唐三蔵たちを連れ去ってしまいます。

銀角大王(ぎんかくだいおう)は精細鬼(せいさいき)と伶俐虫(れいりちゅう)に紫金紅葫蘆と羊脂玉浄瓶を持たせて孫悟空(そんごくう)を捕まえに行かせます。これらの法寶は、人の名前を呼ぶと、答えた者を吸い込んでしまうという力を持っています。

孫悟空(そんごくう)は山神(さんしん)の助けで山から脱出し、金角と銀角が持つ法寶の秘密を知ります。そこで、彼は老道士に変身し、精細鬼(せいさいき)と伶俐虫(れいりちゅう)に近づきます。彼は蓬萊山から来たと言い、孫悟空を倒すのを手伝うと約束します。

孫悟空は自分の毛を1本使って、より大きな紫金紅葫蘆を作り、本物の法寶と交換します。妖怪たちは騙され、孫悟空と法寶を交換します。孫悟空はチャンスを逃さず、ハエに変身して小妖(しょうよう)怪と一緒に蓮華洞に入ります。

金角大王(きんかくだいおう)は騙されたことに気づき、激怒します。銀角大王(ぎんかくだいおう)は巴山虎(はさんこ)と倚海竜(いかいりゅう)に幌金繩を持たせて、壓竜洞にいる母親を呼びに行くように提案します。

孫悟空はそれを聞き、再び変身して巴山虎(はさんこ)と倚海竜(いかいりゅう)を追いかけ、殺してしまいます。そして、彼らに変装して壓竜洞に向かいます。孫悟空は老妖婆(ろうようば)を騙して蓮華洞に連れて行きます。途中で、孫悟空は元の姿に戻り、老妖婆(ろうようば)と轎を担いでいた小妖(しょうよう)怪を殺します。そして、老妖婆(ろうようば)に変装して蓮華洞に入ります。しかし、猪八戒(ちょはっかい)の笑い声で正体がバレてしまいます。

孫悟空は金角大王(きんかくだいおう)と銀角大王と戦います。戦いの最中、孫悟空は銀角大王の松繩咒によって縛られてしまいます。しかし、孫悟空は如意棒をヤスリに変えて縛を解き、再び小妖(しょうよう)怪に変身して金角大王(きんかくだいおう)を騙し、腰帶を幌金繩の代わりに奪います。孫悟空は再び優勢になり、ついに仲間たちを救い出します。

戦いが終わると、唐三蔵一行は再び旅に出発します。すると、老道士が現れ、太上老君(たいじょうろうくん)だと名乗り、法寶を返してほしいと言います。孫悟空は老道士の正体を見抜き、葫蘆と浄瓶を返します。太上老君(たいじょうろうくん)はそこから2人の仙童を出し、金角大王(きんかくだいおう)と銀角大王は元々彼の煉丹童子だったことが明らかになります。唐三蔵一行は太上老君(たいじょうろうくん)に感謝し、再び西天取経の旅に出発します。

第17話の感想

第17話は、孫悟空の知恵と勇気が光るエピソードでした。特に、妖怪の法寶を巧みに奪い返し、さらには敵に変装して敵を欺くなど、孫悟空の機転は圧巻でした。また、猪八戒(ちょはっかい)の笑い声で孫悟空の正体がバレてしまうというコミカルなシーンも印象に残りました。

一方、金角大王と銀角大王は、強大な法寶を持ちながら、孫悟空の策略にはまってしまうという、どこか哀愁を感じさせるキャラクターでした。特に、金角大王の怒りや銀角大王の焦りなど、彼らの感情表現は、物語に深みを与えていたと思います。

また、このエピソードでは、太上老君(たいじょうろうくん)の登場によって、金角大王と銀角大王の正体が明らかになるという意外な展開もあり、最後まで飽きさせない内容でした。

つづく