西遊記 第21話 あらすじ/ネタバレ

唐三蔵一行は朱紫国を後にし、西天への旅を続けた。ある日、彼らはとある屋敷の前にたどり着く。唐三蔵は弟子たちにその場で休息するよう命じ、自身は屋敷へと食料を求めて向かう。屋敷内では、窓辺で刺繍をする女性たちや、裏庭で蹴鞠を楽しむ女性たちの姿が見られた。唐三蔵は気恥ずかしさを感じながらも、斎飯を施してもらうようお願いする。しかし、女性たちの反応は異常だった。彼女たちは作業を止め、唐三蔵を取り囲み、薄暗い石窟へと連れ込む。

石窟内では、女性たちが料理の準備に勤しむ一方で、唐三蔵との会話に応対する者もいた。やがて食卓には異様な匂いを放つ料理が並べられ、唐三蔵は恐怖を感じ逃走を図る。しかし、女性たちは素早く行動し、唐三蔵を床に押し倒し、糸で縛り上げて梁から吊るし上げ、さらに糸で洞窟の入り口を封鎖した。

悟空は師匠の帰りが遅いのを不審に思い、木の上から屋敷を観察すると、奇妙な光を放っていることに気付く。師匠が妖怪に遭遇した可能性を察知し、他の兄弟たちに荷物と馬を守るよう指示して、自身は様子を伺いに行く。屋敷の門に到着すると、入り口は粘着性の糸で何層にも覆われていた。そこで悟空は呪文を唱え、土地神(とちがみ)を呼び出して状況を尋ねる。この地は盤絲洞と呼ばれ、7人の蜘蛛の精が住んでいることを知った悟空は、兄弟たちに詳細を報告する。

猪八戒(ちょはっかい)は妖怪が女性と聞いて、釘鈀を手に盤絲洞へと突撃する。洞窟に入ると、蜘蛛の精たちが水浴びをして、唐三蔵の肉を食べる準備をしているところだった。八戒は大声で叱責し、攻撃を仕掛けるが、蜘蛛の精たちは素早く糸を吐き出して八戒を絡め取る。奮闘するも、八戒は最終的に敗北し、気が付くと糸は消えていた。八戒は急いで悟空と沙悟浄(さごじょう)に起こったことを報告する。沙悟浄(さごじょう)は妖怪がすでに師匠を食べているのではないかと心配し、3人は急いで盤絲洞へと向かう。

盤絲洞に到着すると、小妖(しょうよう)たちが警備をしていた。八戒は素早く小妖(しょうよう)たちを倒すが、小妖(しょうよう)たちは無数の昆虫に変身して3人に襲いかかる。悟空は毛を抜いて鷹に変え、昆虫を駆逐する。その後、3人は洞窟に入り、吊るされている唐三蔵を発見し、救出する。しかし、蜘蛛の精たちは姿を消していたため、3人は盤絲洞に火を放った。

しばらくして、一行は黄花観という別の屋敷の前を通りかかり、唐三蔵は喉が渇いたため、水を求めて中に入ることにする。しかし、観内の道士は蜘蛛の精たちの兄であり、すでに蜘蛛の精たちから助けを求められていた。唐三蔵一行は、道士が用意した毒入りの茶を不知不觉に飲んでしまい、悟空以外全員が倒れてしまう。

様子がおかしいことに気付いた悟空は、道士に理由を問いただす。道士は冷笑しながら認めた上で、蜘蛛の精たちと協力して悟空と戦う。悟空は奮闘し、最終的に蜘蛛の精たちを倒し、道士に解毒剤を渡すよう迫る。道士は協力を拒否し、唐三蔵の肉を食べようとする。激怒した悟空は蜘蛛の精を殺し、道士との決闘を始める。道士は強力な法術を駆使するが、悟空は最終的に脱出する。

途方に暮れていると、老婆が現れ、悟空に紫雲山千花洞の毗藍婆菩薩(びらんばぼさつ)に助けを求めるよう指示する。毗藍婆菩薩(びらんばぼさつ)は悟空の助けを承諾し、2人は黄花観に戻る。毗藍婆菩薩(びらんばぼさつ)は法宝を使って道士の法術を破り、唐三蔵と2人の弟子を救う。毗藍婆菩薩(びらんばぼさつ)は道士を降伏させ、実は彼は蜈蚣(むかで)精であったことが判明する。その後、悟空は黄花観を焼き払い、一行は再び西への旅を続ける。

第21話の感想

第21話は、唐三蔵一行が蜘蛛の精と道士という2つの敵と対峙する、スリリングな展開が魅力的なエピソードでした。特に、盤絲洞での蜘蛛の精との戦いは、緊迫感とスリルに満ちており、悟空の活躍が光っていました。

また、道士との戦いでは、悟空の知恵と勇気が試される場面が見られました。道士の強力な法術に苦戦する悟空でしたが、最終的には毗藍婆菩薩(びらんばぼさつ)の助けを得て勝利を収めました。

このエピソードは、悟空の強さだけでなく、知恵や仲間との協力の大切さを教えてくれる内容でした。

つづく