西遊記 第22話 あらすじ/ネタバレ
唐三蔵一行は比丘国を後にし、日夜兼行で旅を続けていた。季節は移り変わり、一行は険しい高山にさしかかり、暗い黒松林の中を歩いていた。空腹に耐えかねた三蔵は、悟空に托鉢で食料を探しに行くように命じる。悟空は三蔵に休憩を促し、雲に乗って飛び去った。
三蔵が林の中で経を唱えていると、かすかな助けを求める声が聞こえてきた。声のする方へ歩いていくと、松の木の下に縛られた女性を発見する。三蔵は女性に事情を尋ねると、彼女は墓参りの際に強盗に襲われたと答えた。三蔵は同情し、女性を助けようとするが、そこに悟空が戻ってきて止めた。悟空は空中から三蔵に黒い気がまとわりついているのを見て、妖魔の仕業だと悟っていた。
しかし、三蔵は慈悲の心から女性を助けることを決意し、悟空の制止を振り切って、八戒に女性を縛りから解かせ同行させた。一行は日が暮れる頃に寺院に到着し、三蔵は泊めてもらうように頼んだ。寺院の僧侶たちは一行を温かく迎え入れ、食事を振る舞い、女性の身元を尋ねた。三蔵は女性の事情を説明し、僧侶たちは女性を天王殿で休ませることにした。
その夜、三蔵は寒さを受けて体調を崩し、翌朝は頭痛がひどくなり、寺院で療養することになった。その間に、悟空は寺で和尚が失踪していることに気づき、女性が関係しているのではないかと疑う。夜になると、悟空は小坊主に化けて天王殿に潜入し、女性が正体を現すのを目撃した。一戦交えた後、妖怪は逃げ出し、三蔵を連れ去ってしまった。
悟空たちは妖怪を追跡し、千里離れた陷空山の無底洞にたどり着いた。八戒は太った僧侶に化けて様子を探ると、妖怪が三蔵と結婚しようとしていることを知る。悟空は作戦を立て、まずは小虫に変身して妖怪の体内に入ろうとするが、計画は失敗に終わる。その後、悟空は再び変装し、妖怪に大きな赤い桃を食べさせ、内部から攻撃して三蔵を解放させた。
妖怪は降参し、三蔵を洞窟から出す。悟空は妖怪の体から飛び出し、直接対決する。妖怪は得意の術を使って、刺繍の靴に変身して逃げようとする。悟空は洞窟の中で、妖怪が托塔天王(たくとう てんのう)と哪吒(なた)三太子の位牌を祀っているのを見つけ、天界に托塔天王(たくとう てんのう)に助けを求めた。
天界では、托塔天王(たくとう てんのう)は最初は悟空を誤解していたが、哪吒(なた)の提醒によって300年前に捕らえた白毛のネズミの精が今回の妖怪であることを思い出す。托塔天王(たくとう てんのう)はすぐに天兵天将を率いて悟空と共に下界に降りて妖怪を捕らえた。最終的に、妖怪は縛妖索で縛られ、天界に連れ戻されて裁きを受けることになった。唐三蔵一行は、再び西への旅を続けることができた。
第22話の感想
第22話は、唐三蔵一行が妖怪に騙され、三蔵がさらわれるという緊迫感のある展開でした。
特に印象に残ったのは、悟空が小坊主に化けて天王殿に潜入するシーンです。悟空の機転と勇気が光る場面でした。また、妖怪が三蔵をさらうシーンは、ハラハラドキドキしながら見守ってしまいました。
しかし、悟空の活躍によって三蔵は無事に救出され、妖怪は成敗されました。最後には托塔天王(たくとう てんのう)が登場し、悟空と哪吒(なた)の絆も描かれていました。
つづく