西遊記 最終回 第25話 あらすじ/ネタバレ

悟空が寇員外(こういんがい)を生き返らせた後、唐三蔵一行は西への旅を続けます。6、7日間の旅の後、壮大な建築群が現れます。悟空は興奮して唐三蔵に「師父、ついに経典を取りに行く目的地に到着しました」と告げます。唐三蔵は馬から降り、楼閣に近づきます。

楼閣の前で、道童が彼らを迎え、「東の唐から経典を取りに来たのですか」と尋ねます。悟空はそれが霊山ふもとの玉貞観金頂大仙(きんちょうだいせん)であると悟り、唐三蔵に紹介します。唐三蔵は丁重に礼をすると、大仙は彼らを観の中へ案内し、小童に唐三蔵を沐浴更衣させて仏地への敬意を表します。

翌日、唐三蔵は錦襕袈裟を着て錫杖を持ち、大仙に導かれて仏国聖地へと向かいます。しかし、幅広い大河が彼らの行く手を阻みます。川面は波が荒く、船の姿は見当たりません。悟空は凌雲渡という一本橋を見つけます。唐三蔵と弟子たちは恐れますが、悟空の助けを借りて、なんとかこの危険な川を渡り切ります。

霊山に足を踏み入れようとした時、底なし船が現れ、接引仏が船上で待っています。唐三蔵は躊躇しますが、悟空の助けを借りて凌雲渡を無事に渡ります。彼らが彼岸に到着した時、悟空は彼らが凡胎を脱ぎ捨て、新しい境地に入ったと説明します。

一行は霊山への石畳を歩き、雷音寺の山門に到着します。四天王(してんのう)が彼らを迎え、丁重に一行を案内し、大雄宝殿へと導きます。如来仏(にょらいぶつ)は唐三蔵の到着を聞いて喜び、菩薩、金剛(こんごう)、羅漢(らかん)たちを両側に並ばせて唐三蔵一行を待ち受けます。

大雄宝殿で、唐三蔵は丁重に通関文牒を差し出し、如来仏(にょらいぶつ)に目的を説明します。如来仏(にょらいぶつ)は経典の重要性を説き、阿難(あなん)、迦葉(かしょう)の二尊者に唐三蔵一行を食事に案内し、経典を受け取るように指示します。しかし、礼物を用意していなかったため、阿難(あなん)、迦葉(かしょう)は当初経典を渡すことを拒否します。悟空が訴えに出ると、渋々承諾します。

唐三蔵一行が経典を持って出発しようとしたその時、突然空から巨大な手が現れ、すべての経典を奪い去ります。悟空はすぐに追いかけますが、経典はすべて白紙であることがわかります。燃灯古仏(ねんとうこぶつ)がこのことに気づき、白雄尊者(はくゆうそんじゃ)に経典を奪わせ、唐三蔵に再び真の経典を取りに行かせたのです。

2度目の雷音寺に戻ると、如来仏(にょらいぶつ)は笑顔でその理由を説明し、阿難(あなん)、迦葉(かしょう)に再び経典を伝えるように命じます。今度は唐三蔵は紫金鉢盂を交換に、真の経文を受け取ります。伝経の儀式を終えた唐三蔵一行は、四天王(してんのう)に守られて東の唐へと帰ります。

途中、まだ難が残っていたため、唐三蔵一行は通天河で最後の難に遭遇します。老亀(ろうき)は唐三蔵が修行について尋ねるのを忘れたことに腹を立て、彼らを川に投げ落とします。幸いなことに、一行は無事であり、陳家庄の親切な人々に助けられます。陳家庄で一晩休んだ後、唐三蔵は帰路につきます。

長安に戻ると、唐三蔵は唐太宗から熱烈な歓迎を受け、雁塔寺で盛大な読経式が行われます。四天王(してんのう)は式典の終わりに、唐三蔵一行を再び霊山に連れて行きます。如来仏(にょらいぶつ)は彼らの功績に応じて、それぞれに褒美を与えます。こうして、唐三蔵一行は霊山の一員となり、永遠の安らぎと静寂を享受します。

第25話の感想

最終回となる第25話は、感動と達成感に満ちた内容でした。唐三蔵一行がついに霊山にたどり着き、経典を受け取るという長い旅の目的を果たしたことは、視聴者としても大きな喜びを感じました。

特に印象に残ったシーンは、唐三蔵が如来仏から褒美を与えられる場面です。悟空、八戒、沙悟浄(さごじょう)のそれぞれの功績が認められ、彼らが苦労して乗り越えてきた困難が報われたことを感じることができました。

また、四天王(してんのう)が唐三蔵一行を再び霊山に連れ戻すシーンも、彼らの絆の深さを表していて感動的でした。唐三蔵一行は、霊山の一員となり、永遠の安らぎと静寂を享受するという、最高の結末を迎えたと言えるでしょう。

一方で、少し物足りなさを感じた点もありました。それは、最終回で登場した新キャラクターである燃灯古仏(ねんとうこぶつ)の役割が、やや分かりにくかったことです。燃灯古仏(ねんとうこぶつ)がなぜ白雄尊者(はくゆうそんじゃ)に経典を奪わせたのか、その真意が明確に説明されなかったため、視聴者としては疑問が残りました。

しかし、全体的には素晴らしい最終回だったと思います。長年愛されてきた『西遊記』が、感動的な形で幕を閉じたことは、多くの視聴者に満足感を与えたのではないでしょうか。

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