永楽帝~大明天下の輝き~ 第19話 あらすじ/ネタバレ
あらすじ:
朱棣(シュテイ)は道衍に、朝廷の政務は誰がやっているのかと尋ねます。道衍は、戸部の人手が足りず、事務処理が2ヶ月以上遅れていると答えます。朱元璋(シュゲンショウ)は、吕大人に処理させ、徐輝は天下第一の帳房として管理すれば良いと言います。
朱元璋(シュゲンショウ)は、戸部の人手不足を認識しており、応召入仕したのはわずか1割程度であることを明かします。彼は、貪官を何千人も殺したことで、伯夷叔齊のように大明の俸禄を受け取らずに死を選ぶ者もいると語ります。
太子は、朱棣(シュテイ)に会い、無主の霊柩を埋葬するために自分の内帑から費用を支出すると伝えます。彼は、貪官を殺した命令は自分が下したものであり、朱棣(シュテイ)が処罰を過剰だと感じているかどうかを尋ねます。朱棣(シュテイ)は知らないと答えますが、太子は、自分の立場では私情を挟むことはできないと理解しています。彼は、朱家の治める朝廷には、貪官汚吏の居場所はないことを天下に示したいと考えています。
鳳陽での出来事について、太子はようやく朱棣(シュテイ)のやり方を認めます。2人は久しぶりに一緒に話し、朱棣(シュテイ)は太子が自分によくしてくれていることを改めて認識します。
妙雲は朱棣(シュテイ)に、太子がなぜ訪ねてきたのかを尋ねます。朱棣(シュテイ)は多くを語らず、父に北平への藩移を認めさせるために太子が話をしてくれるだろうとだけ答えます。うまくいけば、年内に北平に移れるかもしれません。
朝廷の人手不足が深刻化する中、朱元璋(シュゲンショウ)は科挙の実施を決断します。時期は洪武17年です。しかし、その前に2つの重要なことを行う必要があり、それには朱棣(シュテイ)の力が必要になります。朱元璋(シュゲンショウ)は朱標(シュヒョウ)に、これらのことが終われば朱棣(シュテイ)を北平に行かせると伝えます。
朱元璋(シュゲンショウ)は、鉄鉉という人物に興味を持ち、朱棣(シュテイ)に彼を連れてくるように命じます。鉄鉉は、朱棣(シュテイ)を助けつつも、彼を弾劾します。鉄鉉は、自分が弾劾したのは錦衣衛であり、錦衣衛は皇帝が設置したものなので、朱元璋(シュゲンショウ)の行いが間違っていると思ったから進言したのだと説明します。
この言葉は不敬にあたるため、太子と朱棣(シュテイ)は鉄鉉を追い出そうとします。しかし、朱元璋(シュゲンショウ)は馬皇后(バ・コウゴウ)から魏徵が諫言した歴史を聞いていたため、怒るどころか鉄鉉を高く評価します。
朱元璋(シュゲンショウ)は、新たに六科給事中を設置することを決め、礼部の人手が足りないため、鉄鉉にその職を任せます。鉄鉉はすぐに承諾し、朱元璋(シュゲンショウ)から「鼎石」という字を賜ります。
朱棣(シュテイ)は、翌日朱元璋(シュゲンショウ)が詔勅を出すことを鉄鉉に伝えます。翌日、大明朝は、丞相を廃止し、六部、五府などを設置することを発表します。丞相の再設置を上奏した者は重刑に処するとされました。
李文忠は空印事件で失脚しましたが、朱元璋(シュゲンショウ)は李家の面子を立てます。李景隆は都督府僉事に任命され、父から「太子に従うべし」と諭されます。海別については、李文忠は息子に諦めるように言います。
海別は、朱元璋(シュゲンショウ)が朱標(シュヒョウ)に漕運の視察を命じ、朱棣(シュテイ)が錦衣衛を率いて同行することを知ります。彼女は、トゥヤに草原にメッセージを送るように指示します。
徐允恭は北平に戻りたいと考えていますが、まだ皇帝の許可を得られていません。徐増寿は燕王に頼むように提案しますが、徐允恭は燕王に頼みたくありません。妙雲も燕王にこのことを話さないように言います。燕王は、妙雲が徐允恭とあまり関わるべきではないと考えています。
第19話の感想
第19話は、朱元璋(シュゲンショウ)の政治手腕と朱棣(シュテイ)の成長が描かれた回でした。
朱元璋(シュゲンショウ)は、貪官を殺したり、科挙を実施したり、丞相を廃止したりと、次々と大胆な政策を打ち出します。彼は、天下を治めるためには、時には厳しい決断をしなければならないことを理解しています。
朱棣(シュテイ)は、朱元璋(シュゲンショウ)のやり方に疑問を抱きながらも、徐々にその考えを理解し始めます。彼は、兄である太子からも多くを学び、将来の君主としての自覚を深めていきます。
朱元璋(シュゲンショウ)は、鉄鉉の諫言を不敬と捉えることなく、むしろ高く評価します。これは、朱元璋(シュゲンショウ)が常に新しい人材を求めており、自分の考えに異を唱える者も受け入れることができる器の大きさを持っていることを示しています。
太子は、朱棣(シュテイ)に自分の内帑から費用を支出することを伝えます。これは、太子が朱棣(シュテイ)のことを信頼しており、彼のやり方を支持していることを示しています。
朱棣(シュテイ)は、徐允恭とあまり関わるべきではないと考えるようになります。これは、朱棣(シュテイ)が徐允恭が危険な人物であることを認識し、自分を守るために距離を置く必要があることを理解していることを示しています。
第19話は、朱元璋(シュゲンショウ)と朱棣(シュテイ)の成長が描かれた回であり、今後の展開がますます楽しみです。
つづく