永楽帝~大明天下の輝き~ 第20話 あらすじ/ネタバレ

道衍は朱棣(シュテイ)に陛下の真意を分析する。丞相を廃止し、五府六部を設置することは、天下の学士を朝廷に呼び込むための画期的な措置である。優れた成績を収めれば、陛下の一言で出世し、近臣になることができる。道衍は、これで大明朝は安泰と言えるのかと問う。

朱雄英は太子と共に漕運を視察中に体調を崩し、発疹が現れる。馬に乗りながら意識が朦朧となり、落馬してしまう。太子と朱棣(シュテイ)は星夜で京に戻り、朱元璋(シュゲンショウ)が派遣した御医が一行と合流して皇長孫の診察を行う。

御医は朱雄英が痘症にかかっていると言い、病状は重篤で助かる見込みは薄いという。京に戻ると、馬皇后(バ・コウゴウ)は病に伏した朱雄英を坤寧宮に移し、自ら看病する。朱允炆(シュインブン)は兄である朱雄英を深く愛しており、祠堂で涙を流しながら回復を祈る。太子も共に祈りを捧げる。朱雄英はついに坤寧宮で亡くなり、宮中は喪に服す。太子妃の常氏は我が子を亡くした悲しみに暮れる。

馬皇后(バ・コウゴウ)は孫を失ったショックで免疫力が低下し、痘症に感染してしまう。当時、痘症は不治の病であった。馬皇后(バ・コウゴウ)は門を閉ざし、薬を拒否する。朱標(シュヒョウ)と朱棣(シュテイ)は門外で跪き、開門を懇願する。

海別は草原にいた頃に痘症を患っており、免疫を持っている。馬皇后(バ・コウゴウ)は海別を看病させることを許可する。朱元璋(シュゲンショウ)は家臣の反対を押し切って坤寧宮に駆けつける。最愛の妻がゆっくりと門を閉ざそうとするのを見て、近づこうとするが、馬皇后(バ・コウゴウ)の言葉に止められる。

朱標(シュヒョウ)は悲しみのあまり憔悴し、よろめきながら倒れそうになる。朱元璋(シュゲンショウ)は朱棣(シュテイ)を呼び、奏表の審査を命じる。太子は病床にあり、二哥と三哥は不在のため、朱棣(シュテイ)に任せるしかなかった。朱標(シュヒョウ)は呂氏の介抱を受けながら病床に伏す。朱棣(シュテイ)は一晩中奏表を審査し、疲労困憊で居眠りしてしまう。

朱元璋(シュゲンショウ)はそっと椅子を引き寄せ、息子の寝顔を見つめる。そして虚空を見つめ、複雑な表情を浮かべる。馬皇后(バ・コウゴウ)は最後の力を振り絞り、海別に遺言を託す。陛下には賢人を求め、大明を永遠に繁栄させてほしいと願う。

この間、皇長孫が夭折し、皇后が崩御した。朱元璋(シュゲンショウ)は錦衣衛の権限を剥奪し、燕王を北平に封じるという口頭命令を下す。朱標(シュヒョウ)は病を押して朱棣(シュテイ)を見送り、北平に着いたら無理をせず、ゆっくりと旅をするようにと諭す。

馬皇后(バ・コウゴウ)が葬儀を終えたばかりだというのに、陛下は燕王を北平に封じる。道衍は心配するが、朱棣(シュテイ)は道衍を安心させる。陛下のお考えがようやく理解できたという。

朱棣(シュテイ)が北平城外30里の地点に到着すると、徐達(ジョタツ)が千戸以上の官吏を率いて出迎える。燕王が北平に赴任すると、ある官吏は晋王などの親王のように、京考に合格した士子に旅費を支給してはどうかと提案する。しかし、朱棣(シュテイ)はこれを拒否する。陛下には親王が地方政務に干渉しないようにとの明確な命令が出ているためだ。

朱棣(シュテイ)の判断は正しかった。朱元璋(シュゲンショウ)は親王たちの政務干渉に不満を抱いており、処罰しようとしていた。しかし、朱標(シュヒョウ)の嘆願により、書簡で注意するにとどめた。

雄英の死後、常氏は太子を責めるようになり、心の中では太子を許せなくなっていく。太子は常氏の気持ちに理解を示し、責めることはなかった。むしろ、深い罪悪感に苛まれる。

第20話の感想

第20話は、ドラマ全体の中でも特に重要な回でした。朱雄英の死、馬皇后(バ・コウゴウ)的死、そして朱元璋(シュゲンショウ)の決断が描かれ、物語が大きく展開しました。

朱雄英の死は、朱元璋(シュゲンショウ)と馬皇后(バ・コウゴウ)にとって大きな悲しみでした。朱雄英は、朱元璋(シュゲンショウ)にとって最愛の孫であり、後継者として期待されていました。馬皇后(バ・コウゴウ)は、朱雄英を我が子のように可愛がり、常にそばで見守っていました。そんな2人が、最愛の孫を失った悲しみは計り知れません。

朱元璋(シュゲンショウ)の決断も、ドラマの見どころでした。朱元璋(シュゲンショウ)は、朱雄英の死をきっかけに、錦衣衛の権限を剥奪し、燕王を北平に封じるという決断を下しました。これは、朱元璋(シュゲンショウ)が権力を集中し、中央集権体制を強化しようとする意思の表れです。

第20話は、朱元璋(シュゲンショウ)の権力闘争が激化する様子も描かれました。朱元璋(シュゲンショウ)は、親王たちの政務干渉に不満を抱いており、処罰しようとしていました。しかし、朱標(シュヒョウ)の嘆願により、書簡で注意するにとどめました。このことから、朱元璋(シュゲンショウ)が朱標(シュヒョウ)を信頼していることがわかります。

第20話は、ドラマの転換点となる重要な回でした。朱雄英の死、馬皇后(バ・コウゴウ)的死、そして朱元璋(シュゲンショウ)の決断は、物語を大きく展開させました。今後の展開が楽しみになる回でした。

つづく