永楽帝~大明天下の輝き~ 第21話 ストーリー/ネタバレ

朱雄英の死から3年

朱雄英の死から3年が経ち、朱標(シュヒョウ)は依然罪悪感に苛まれていた。吕氏は朱標(シュヒョウ)を気遣い、慰める。朱標(シュヒョウ)は吕氏がいてくれることを感謝するが、父である皇帝には皇后がいなくなってしまったことを嘆く。近年、皇帝の体調は衰え、親王の政への関与を怒ることも多くなっていた。皇帝は親王を戒めようとしたが、朱標(シュヒョウ)の説得により思いとどまった。皇帝が親王を戒めたことを知った徐妙錦は、徐增寿に墨を磨かせ、妙雲に手紙を送る。

北平での動き

北平では、燕王とその配下の将軍たちが元の侵入について話し合っていた。徐達(ジョタツ)は、元の意図が分からない場合は城外に出て確かめるべきだと主張し、朱棣(シュテイ)は徐達(ジョタツ)や他の将軍たちと共に北平城を出た。

妙雲は急いで徐達(ジョタツ)に会いに行き、王府への帰り道で父の言葉を思い出す。父は、朱棣(シュテイ)が軍の中で威厳を示し、燕王や燕王府の家族が他者から虐げられないように、そして彼らに力を与えるために、できるだけ早く功績を立てることを望んでいた。妙雲は、張玉が「齊王が生きている限り、草原の人々と刀を交えることはない」と言っていたことも知っていた。そして、齊王がいなくなった場合、どうするのかと父に尋ねた。

朱棣(シュテイ)と朱能は、暗闇に隠れて元の様子を観察していた。目の前には、多くの元兵が馬に乗って木の周りを回っている。朱能は、これは元の大喪の際にのみ行われる行動であり、規模も大きいと朱棣(シュテイ)に教える。朱棣(シュテイ)は気をつけ、生きた元兵を捕まえて尋問するように指示する。

朱元璋(シュゲンショウ)の悩み

朱元璋(シュゲンショウ)は朱標(シュヒョウ)に、太子に代わる皇太子を誰にするか決めたのかと尋ねる。朱標(シュヒョウ)はまだ決めていなかった。2人の息子はまだ幼く、今は金科会試の总裁を選ぶことが最優先事項だった。朱標(シュヒョウ)はすでに人選を考えており、それは戸部尚書の吕本だった。

会試前、李善長は吕本に名簿を渡し、その名簿に載っている人物は功臣と関係があると説明した。吕本は熟考した結果、李善長の名簿に従わず、真の学力によって試験に合格した寒門の弟子たちを選んだ。李善長は激怒したが、朱元璋(シュゲンショウ)は吕本の判断を高く評価し、太子の岳父としてふさわしい人物であると考えた。

徐達(ジョタツ)の死と朱棣(シュテイ)の決意

徐達(ジョタツ)は高齢のため体調を崩し、朱棣(シュテイ)が敵情視察から戻ると、徐達(ジョタツ)は彼を呼び寄せた。徐達(ジョタツ)は朱棣(シュテイ)に、朝廷が北平に人を送ってくるまでは、燕王が北方の軍務を代行し、北平都司の軍馬はすべて朱棣(シュテイ)の指揮下に入れるよう命じた。

妙雲は、実績のない朱棣(シュテイ)が傲慢な兵士たちを統制できないのではないかと心配し、道衍に朱棣(シュテイ)に伝言を頼んだ。その伝言は、「朱棣(シュテイ)が功績を立てて安泰になりたいのであれば、今日こそその機会である」というものだった。

朱棣(シュテイ)は、かつての徐達(ジョタツ)の行動を真似て、軍を率いて漠北の奥深くまで進軍した。張玉は道衍に朱棣(シュテイ)を説得して危険な行動を諦めるように頼もうとしたが、道衍の言葉は逆に朱棣(シュテイ)の決意を固めた。最終的に、張玉は朱棣(シュテイ)と共に城を出て漠北に向かい、草原の故人との約束は時間の経過とともに灰燼に帰した。

最後の願い

密雲衛指揮僉事の鄭亨は朱棣(シュテイ)に不服従であり、自分の配下の兵士は燕王配下の燕山衛の兵士に勝ると主張した。燕王は元兵を追跡し、小さな湖に毒を盛って、いくつかの元兵を殺した。朱棣(シュテイ)はさらに漠北への進軍を続けるつもりだった。張玉は、朱棣(シュテイ)の用兵術は齊王に似ていると感嘆した。

徐達(ジョタツ)は南京に送られて療養することになり、朱元璋(シュゲンショウ)は徐達(ジョタツ)を見舞った。かつての仲間である常遇春や保児はすでに亡くなっており、徐達(ジョタツ)も自分の寿命が尽きようとしていることを悟っていた。徐達(ジョタツ)は、北元の内乱に乗じて北伐を行うべきだと朱元璋(シュゲンショウ)に提案し、今こそ北元に大打撃を与える絶好の機会だと主張した。

徐達(ジョタツ)の最後の願いは、焼鵝を食べることだった。屋外の誰もがそれを聞き、朱元璋(シュゲンショウ)は徐達(ジョタツ)に焼鵝を下賜することを命じた。徐允恭はすぐに跪いて陛下に懇願した。医師は徐達(ジョタツ)の病状では焼鵝を食べてはいけないと言っていたからだ。しかし、この最後の時に、普段は父親の焼鵝を食べることに強く反対していた妙雲は、それを承諾した。

第21話の感想

第21話は、朱元璋(シュゲンショウ)、朱標(シュヒョウ)、徐達(ジョタツ)、朱棣(シュテイ)など、多くの登場人物の心情が描かれた、ドラマチックな展開の回でした。

朱元璋(シュゲンショウ)の苦悩

朱元璋(シュゲンショウ)は、皇太子である朱標(シュヒョウ)の死後、後継者選びに苦悩しています。また、親王たちの政への関与や、北元の脅威など、様々な問題に直面しています。

朱標(シュヒョウ)の葛藤

朱標(シュヒョウ)は、父の期待に応えようと努力していますが、皇太子としての責任感と、家族への愛情の間で葛藤しています。

徐達(ジョタツ)の死

徐達(ジョタツ)は、朱元璋(シュゲンショウ)にとって最も信頼できる臣下であり、軍事面でも大きな貢献をしてきました。徐達(ジョタツ)の死は、朱元璋(シュゲンショウ)にとって大きな痛手となりました。

朱棣(シュテイ)の決意

朱棣(シュテイ)は、徐達(ジョタツ)の死後、北方の軍務を代行することになります。彼は、功績を立てて父である朱元璋(シュゲンショウ)に認められようと、危険な決断をします。

妙雲の成長

妙雲は、当初は朱棣(シュテイ)の行動に反対していましたが、最終的には彼の決意を支持します。彼女の成長が描かれたシーンは、印象的でした。

つづく