永楽帝~大明天下の輝き~ 第27話 あらすじ/ネタバレ

李善長の最期

李善長が改めた詩は、朱元璋(シュゲンショウ)を焚書坑儒の秦始皇に例え、大明を滅亡させると呪うものでした。朱標(シュヒョウ)は、隠蔽することは不可能であるため、父皇に報告するよう李善長に促します。この一件で、朱元璋(シュゲンショウ)はついに功臣たちを処刑することを決意します。

かつての兄弟たちが賜死されると、李善長は君臣の礼を顧みず、朱元璋(シュゲンショウ)の名を呼び罵倒します。唐勝宗、陸仲亨、鄭遇春、費聚、陸聚、趙庸、黄彬らも家族と共に処刑され、今日、李善長の番が回ってきました。朱元璋(シュゲンショウ)は太子朱標(シュヒョウ)に李善長を見送るよう命じます。

獄中の李善長は朱元璋(シュゲンショウ)の名を呼び続け、朱標(シュヒョウ)は无奈に「なぜそのようなことをするのか」と問います。李善長はただ「道は違えど、同じ空の下で生きることはできない」と答えるのみでした。朱標(シュヒョウ)は律に従い李善長に自害を命じますが、駙馬の李祺と臨安公主とその子供たちだけは助命します。朱元璋(シュゲンショウ)は朱標(シュヒョウ)の独断を咎めず、彼らを江浦に移し、監視下に置き、以前と同じように生活させるよう命じます。

朱棣(シュテイ)の不満

朱標(シュヒョウ)は、朱棣(シュテイ)が漠北に深く入り込み、大きな功績を挙げたことを評価し、燕王と晋王に辺境の兵馬を統率させるよう朱元璋(シュゲンショウ)に求めます。さらに、朱標(シュヒョウ)は藍玉の赦免を求める勅旨も出そうとします。朱元璋(シュゲンショウ)は、朱標(シュヒョウ)が朱棣(シュテイ)のためにそうしていることを理解していました。寺にいる朱棣(シュテイ)は、このことを知り、明日には辞去すると表明します。

朱棣(シュテイ)は心中に大きな不満を抱えていました。彼は父皇と兄のために漠北に入り、漠北を平定したのに、なぜこのような扱いを受けるのか。確かに彼は軍令に背きました。しかし、藍玉もまた慎重さを欠き、戦機を逃したのではないでしょうか。彼は乃児不花率いる2万の兵馬を降伏させたのに、父皇から京に戻るように命じられ、帰京後は放置されています。彼は悲しみと屈辱を堪えきれずにいました。

朱元璋(シュゲンショウ)は、朱棣(シュテイ)が北平に戻るべき時であることを理解していましたが、心のどこかで名残惜しさを覚えていました。朱標(シュヒョウ)は父皇の言葉を聞き、胸を痛めます。

別れの予感

京中留守司から、朱棣(シュテイ)が京を去ったとの報告が入ります。老齢となった朱元璋(シュゲンショウ)は、朱棣(シュテイ)が結婚したばかりの頃を思い出します。当時はまだ南京にいたため、会うのは難しくありませんでした。しかし、今は北平に戻ってしまい、いつ再会できるのかわかりません。朱元璋(シュゲンショウ)は、息子たちをもう少し留めておきたい、彼らの顔をもっと見ていたいと強く願っていました。

朱元璋(シュゲンショウ)は朱標(シュヒョウ)の提案を許可し、朱棣(シュテイ)と老十二に辺境の兵士を統率させる詔勅を作成する準備をします。藍玉は太子に自分の赦免を嘆願してくれたことに感謝します。太子が彼を助けたのは、彼が雄英の母方の叔父であり、常氏の直系の叔父であったからです。

新たな展開

呂尚書が亡くなり、遺言として家族に弔問を断るように伝えました。朱元璋(シュゲンショウ)は工部に棺を造らせ、鐘山の南に葬るよう命じます。朱標(シュヒョウ)は呂氏に朱允炆(シュインブン)を連れて呂府に弔問する許可を与え、呂氏は朱允炆(シュインブン)に父の四人の優秀な弟子に礼をするよう指示します。彼女は鉄鉉、黄子澄、斉泰、練子寧の4人に、これからも誠心誠意軍のために尽くすように諭します。

藍玉の新しい役職が決まり、涼国公として中軍都督府事を暫定的に務めることになりました。朱高煦は朱高燧を連れ出して遊びに行きますが、朱高熾はそれを隠蔽します。宮人が妙雲に報告しなければ、3兄弟の企みはバレなかったかもしれません。妙雲は息子を庇いながらも、朱高煦を鞭打って今回の過ちを記憶させるのでした。

第27話の感想

第27話は、朱元璋(シュゲンショウ)の功臣粛清と朱棣(シュテイ)の不満が描かれた、非常に重い回でした。

李善長の最期

李善長の最期は、とても悲劇的でした。かつては朱元璋(シュゲンショウ)の右腕として活躍した功臣が、このような形で命を落とすとは、誰も想像していなかったでしょう。朱元璋(シュゲンショウ)の冷酷さを感じさせるシーンでした。

朱棣(シュテイ)の不満

朱棣(シュテイ)の不満も理解できます。彼は命懸けで漠北に遠征し、大きな功績を挙げたのに、父皇から正当な評価を受けられませんでした。藍玉の赦免を求める朱標(シュヒョウ)の行動は、朱棣(シュテイ)にとって救いになったことでしょう。

新たな展開

呂尚書の死や藍玉の新しい役職など、今後の展開が気になる要素も盛り込まれていました。特に、朱高煦の行動は、今後大きな問題を引き起こす可能性があります。

個人的には、朱棣(シュテイ)の心情に共感しました。彼は父皇に認められたいと願っているのに、その願いは叶いません。彼の今後の行動がどうなるのか、気になります。

つづく