雲間の月は輝きて ~運命の恋人~ 第19話 あらすじ/ネタバレ
雲浅月(うん・せんげつ)は山洞の秘密を暴こうと決意するが、容景(よう・けい)は慎重に事を進めるべきだと諭す。月儿は容景(よう・けい)の怪我を気遣い、虎瞳を追いかけたことが原因かと尋ねるが、容景(よう・けい)は微妙な表情で答えない。その様子に、月儿は容景(よう・けい)の深い愛情を感じつつも、掴みどころのない態度に戸惑いを隠せない。
洞窟に蓄えられていた食料は本来、被災民を救済するためのものだったが、夜天逸(や・てんいつ)が私的に隠していた。月儿は食料を取り戻して民を救うべきだと提案し、容景(よう・けい)も同意してすぐに実行に移す。
夜天逸(や・てんいつ)たちの注意を逸らすため、上官茗玥(じょうかん めいげつ)は街のあちこちに放火し、官兵を鎮火に奔走させる。その隙に月儿は山洞に潜入し、火攻で食料を灰燼に帰す。
事件は都に衝撃を与え、皇帝は激怒して秦玉凝(しん・ぎょくぎょう)を鳳凰関に派遣して真相を究明する。夜天逸(や・てんいつ)は秦玉凝(しん・ぎょくぎょう)に容景を疑わせるような発言をする。歓迎の宴で、夜天逸(や・てんいつ)は火災の疑いを改めて提起し、容景を疑うような言葉を投げかけるが、容景は動じずに徹底的な調査を行うと答える。夜天逸(や・てんいつ)は月儿を気遣うが、秦玉凝(しん・ぎょくぎょう)は容景を挑発するような言葉を投げかける。容景は冷たくあしらい、あからさまに嘲笑する。
秦玉凝(しん・ぎょくぎょう)は容景に深い愛情を抱いており、自分こそが容景にふさわしいと自負している。衛漾(えい・よう)の唆しもあり、秦玉凝(しん・ぎょくぎょう)は迷煙を使って容景と関係を持とうとする。しかし、運命のいたずらで、その夜に寝たのは容景ではなく、夜天逸だった。翌朝、目の前にいる人物を見て、秦玉凝は驚き、怒ってその場を去る。偶然その場に居合わせた月儿は、夜天逸の釈明を信じず、決別を誓う。
衛漾(えい・よう)の失策により、秦玉凝は後悔の念に駆られ、衛漾(えい・よう)を叱責して追い出す。衛漾(えい・よう)は秦玉凝への想いが強く、彼女のために夜天逸を暗殺しようと企てるが、容景に阻止される。秦玉凝は容景の行動を自分の気持ちへの応えと勘違いするが、容景は冷たく、自業自得だと告げる。
皇帝は冷貴妃(れいきひ)に真実を吐かせようと白綾で脅し、冷王(れいおう)爷が曼陀羅草の薬粉を盗んだことを白状させる。冷王(れいおう)爷は入宮する前に密書を冷昭卓(れいしょうたく)に託し、夜天逸に届けるように指示する。藍漪(らんぎ)はかつて夜天逸に助けられたことがあり、彼に恩義を感じている。数年後、藍漪(らんぎ)は夜天逸の窮状を知り、彼を助けようと決意する。
夜天逸は秦玉凝との関係を望んでいなかったが、被災民の食料問題を解決するためには利用できると考える。山洞の武器が失われたことは痛手だったが、藍漪(らんぎ)から藍家には武器庫があることを知らされる。秦玉凝が盗み聞きしていることに気づいた藍漪(らんぎ)は彼女を幽閉し、夜天逸を乱臣賊子だと叱責する。夜天逸は秦玉凝を説得し、彼女が掌握している鷹揚衛の力を利用して共謀しようと提案する。さらに、容景が自分を陥れたと告げて秦玉凝の怒りを煽り、皇后の座を約束して協力を求める。
怒りに駆られた秦玉凝は夜天逸の計画に協力し、容景を殺すことを決意する。一方、夜天逸は冷王(れいおう)爷の密書を受け取り、容景が慕容(ぼよう)家の長子であることを知り、危機感を募らせる。容景を標的にした陰謀が静かに動き出す。
第19話の感想
第19話は、物語が大きく動き出す重要な回でした。前半では、雲浅月(うん・せんげつ)と容景の二人の関係に大きな進展がありました。雲浅月(うん・せんげつ)は容景の愛情を感じつつも、彼の掴みどころのない態度に戸惑いを隠せません。また、夜天逸との関係も複雑になり、雲浅月(うん・せんげつ)は決別を誓います。
後半では、秦玉凝が夜天逸に利用され、怒りに駆られて容景を殺すことを決意するなど、登場人物たちの思惑が交錯し、物語は大きな転換点を迎えました。
特に印象に残ったのは、秦玉凝の心理描写です。彼女は容景に深い愛情を抱いており、自分こそが彼にふさわしいと自負しています。しかし、衛漾(えい・よう)の唆しもあり、迷煙を使って容景と関係を持とうとするなど、手段を選ばない行動に走ります。その姿は、愛ゆえの狂気を感じさせ、見ていて切なくなりました。
また、容景の冷徹な態度も印象的でした。彼は秦玉凝の気持ちを知っていながら、突き放すような言葉を投げかけます。彼の真意は分かりませんが、彼の過去に何か大きな秘密があるのではないかと推測されます。
つづく