雲間の月は輝きて ~運命の恋人~ 第25話 あらすじ/ネタバレ

夜が深まり、軽染皇子は護衛と共に皇城に駆け込むと、そこには父皇の冷たくなった遺体が横たわっていた。まだ温もりは残っているものの、もうこの世の人ではなかった。悲しみに暮れる軽染は、父の仇を討つことを誓い、すぐに犯人逮捕を命じる。

一方、夜天逸(や・てんいつ)は部下を率いて暗闇に潜み、藍漪(らんぎ)は彼に早く行動を起こすよう促す。間もなく、夜天逸(や・てんいつ)は兵を率いて夜軽染(や・けいせん)を包囲し、謀反と弑逆の罪を問う。そのとき、父皇の親衛隊長である陳柳(ちん りゅう)が現れ、遺詔を読み上げる。そこには、皇位は夜軽染(や・けいせん)に継承されると記されていた。

夜天逸(や・てんいつ)は形勢不利と見るや、容景(よう・けい)に罪を擦り付け、偽の詔書を証拠として提示する。自分は容景(よう・けい)に騙されたためにこのような事態になったと主張した。怒りに駆られた夜軽染(や・けいせん)は、その言葉を信じ、父の仇を討ち、淇国の復興の芽を摘むべく、容景(よう・けい)を追い詰めることを誓う。

一方、逃亡中の容景(よう・けい)は秦玉凝(しん・ぎょくぎょう)に阻まれる。秦玉凝(しん・ぎょくぎょう)は容景(よう・けい)が死を恐れないことを知っており、雲浅月(うん・せんげつ)を人質に取って彼を屈服させようとする。容景は雲浅月(うん・せんげつ)の安否を気遣いながらも、彼女を守るために心を鬼にして、雲浅月(うん・せんげつ)との関係は単なる遊びだったと嘘をつく。

その言葉を耳にした雲浅月(うん・せんげつ)は、心は張り裂けそうになり、容景を問い詰めるが、誤解は深まるばかり。容楓(ようふう)は雲浅月(うん・せんげつ)に諦めるよう諭すが、雲浅月は納得できない。

弦歌(げんか)は容景の指示に従い、霧を発生させ、一行は逃走する。夜軽染(や・けいせん)はすぐに追跡を命じるが、雲浅月には手出し無用と厳命する。雲浅月が去った後、拓跋葉倩(たくばつ・ようせい)は不安を募らせる。夜軽染(や・けいせん)は密かに彼女を宮中に迎え入れ、貴妃に冊封する。この措置に、拓跋葉倩(たくばつ・ようせい)は複雑な心境を抱く。

容景一行は城外の山林で合流する。雲浅月は容景を追いかけてきたが、秦玉凝(しん・ぎょくぎょう)と容楓(ようふう)が彼女に危害を加えようとする。容景はそれを阻止する。容景は自分がもう後戻りできないことを悟り、雲浅月を巻き込まないために、彼女と別れることを決意する。

雲浅月は容景が自分を愛していないと信じられず、過去の出来事を思い出し、容景が何度も自分のために危険を冒してきたことを確信する。容景は雲浅月を諦めさせるために、自分が淇国の太子であり、玉洛瑶(ぎょくら)と婚約していることを明かし、冷たく突き放す。

心痛に耐え切れなくなった雲浅月は、容景を引き留めようとするが、突き飛ばされて転倒してしまう。彼女は這い上がり、容景がくれた玉簪を返そうとするが、容景はそれを折ってしまう。二人の愛の証である玉簪は、音を立てて砕け散る。大雨が降り始め、雲浅月は雨の中、容景に呼びかけるが、容景は振り返ることなく、よろめきながら歩き去り、血を吐く。

拓跋葉倩(たくばつ・ようせい)は宮中にいるものの、望んでいた平凡な生活は叶わぬ夢となった。阿烏(あう)は彼女が皇后に冊封されなかったことを不思議に思うが、拓跋葉倩(たくばつ・ようせい)は雲家の娘は必ず皇后になると知っていたのだ。

夜軽染は皇位を継承することに躊躇する。幼い頃から父皇の厳しい教育を受けてきた彼は、時折羽目を外すこともあったが、束縛から逃れることはできなかった。夜軽暖(やきょうだん)の慰めは少しばかりの安らぎをもたらすが、拓跋葉倩(たくばつ・ようせい)に偶然聞かれてしまう。彼女は、夜軽染が自分を愛しているのではなく、仕方なく娶ったことを悟る。夜軽暖(やきょうだん)は拓跋葉倩に夜軽染の立場を理解するよう諭し、拓跋葉倩は无奈ながらも、夜軽染を全力で支えることを決意する。

夜軽染は夜天逸(や・てんいつ)の牢を訪れ、謀反を認めた夜天逸(や・てんいつ)に侯爵の位を与え、辺境の越州に赴任させることを告げる。容景は幼い頃から国破家亡の苦しみを背負い、不吉な存在であると自覚していたため、他人を遠ざけていた。そして、雲浅月が自分のために苦しんでいることを知り、さらに罪悪感を募らせる。彼は酒に溺れて現実から逃れようとする。

上官茗玥(じょうかん めいげつ)は容景を慰め、未来にはまだ希望があるかもしれないと語るが、容景は愛を知らずに生きてきた方が良かったと答える。その言葉を耳にした玉洛瑶(ぎょくら)は、容景が雲浅月への想いを断ち切ったと喜び、ほくそ笑む。

第25話感想

第25話は、衝撃的な展開が続き、視聴者を釘付けにする内容でした。特に、容景と雲浅月の関係に大きな変化が訪れたことが印象的です。

容景は、夜軽染の追っ手から逃れるため、雲浅月との別れを決意します。雲浅月は容景の真意を理解できず、心痛に暮れます。容景は雲浅月を愛しているにも関わらず、彼女を守るために突き放さざるを得ない苦悩が伝わってきました。

一方、夜軽染は皇位を継承し、新たな道を歩み始めます。しかし、彼は父皇の死の真相や自身の過去に苦悩しており、その複雑な心情が描かれていました。

拓跋葉倩は、夜軽染の妃として宮中に迎えられますが、望んでいた自由は失われてしまいました。彼女の複雑な心境が丁寧に描かれており、視聴者の共感を誘います。

つづく