夢華録(むかろく)第1話あらすじ/ネタバレ

北宋時代、雨の降る東京皇城司では、陰謀が渦巻いていた。親事官の孔午は、厳しく尋問した結果、ある犯人から衝撃の真実を聞き出す。仁和知県(ちけん)の衛英(えい・えい)が皇后を陥れようと企てており、その証拠となる絵が隠されているというのだ。

その瞬間、皇城司の指揮使である顧千帆(こせんはん)が、幽霊のように姿を現す。彼の「活閻羅」という名は、犯人を震え上がらせた。顧千帆(こせんはん)は、朝廷の犬と見なされているが、実は暗躍する勢力の一員であり、司使の雷敬から絶大な信頼を得ている。皇后が長年隠していた事件を皇城司が報告しなかったのは、皇后派と権臣の駆け引きがあったためだ。

江南(こうなん)の水郷では、小橋が流れ、趙(ちょう)氏の茶坊が川辺に佇んでいる。女主人である趙盼児(ちょうふんじ)は、親友の孫三娘(そんさんじょう)と共に、小さな商売を営んでいる。春の日差しが降り注ぐ中、趙盼児(ちょうふんじ)は婚約者の歐陽旭(おうようきょく)が長い間帰ってこないことを心配していた。そんな時、顧千帆(こせんはん)が突然現れる。彼の傲慢な態度に、趙盼児(ちょうふんじ)は反感を抱く。

密偵の賈江(かこう)は、衛英(えい・えい)の供述から、夜宴図が両浙路転運判官の楊知遠(よう・ちえん)の手に渡っていることを知る。楊知遠(よう・ちえん)の性格を考慮して、賈江(かこう)は密かに動くことにする。その頃、茶坊に強盗が押し入る。顧千帆(こせんはん)は冷ややかに見ているだけだったが、趙盼児(ちょうふんじ)と孫三娘(そんさんじょう)が協力して強盗を撃退すると、ようやく助け舟を出す。官兵が顧千帆(こせんはん)の正体を見破るが、獅頭佩のおかげで誤解は解ける。

趙盼児(ちょうふんじ)は清茶で恩に報いたいと思うが、皇城司の名前を聞いて手が震え、茶碗を落としてしまう。顧千帆(こせんはん)は鋭く気づき、権力をちらつかせて趙盼児(ちょうふんじ)に過去を語らせる。趙盼児(ちょうふんじ)は、父の罪で風俗に身を落としたが、貞操は失っていないものの、皇城司に対して恨みを抱いていることを明かす。顧千帆(こせんはん)は、趙父の不幸は皇城司と関係があるかもしれないと推測する。

一方、趙盼児(ちょうふんじ)の友人である宋引章(そういんしょう) は、江南で有名な琵琶奏者だが、愛に苦しみ、周舍(しゅうしゃ)と結婚しようとしている。趙盼児(ちょうふんじ)は周舍(しゅうしゃ)が誠実な人物ではないことを知っており、必死に説得するが、宋引章(そういんしょう) は誤解してしまう。宋引章(そういんしょう) が駆け落ちした後、趙盼児(ちょうふんじ)は彼女を苦海から救うために、楊知遠(よう・ちえん)を訪ねて助けを求める。

夜になると、顧千帆(こせんはん)は部下を率いて楊府に押し入り、夜宴図を要求する。趙盼児(ちょうふんじ)は、楊知遠(よう・ちえん)が絵を渡す場面を目撃する。同時に、楊夫人が顧千帆(こせんはん)に強い不満を抱き、宦官の走狗だと非難するのを聞く。この光景は、権力闘争の残酷さを示すだけでなく、趙盼児(ちょうふんじ)と顧千帆(こせんはん)の複雑な関係の始まりを予感させる。

趙盼児(ちょうふんじ)は友人を救い、真実を追求するために奔走し、顧千帆(こせんはん)は皇権と個人的な恨みの間で苦悩する。二人は立場は違うが、運命のいたずらで近づいていく。宮廷の秘密、権力闘争、個人的な恨みが渦巻く中で、彼らはどのような選択をするのか?夜宴図に隠された真実が明らかになるのは、未来の嵐の中である。

夢華録 第1話の感想:陰謀と運命の幕開け

北宋の皇城司で繰り広げられる陰謀劇、夢華録の第1話は、物語の序章として期待を膨らませる内容だった。

オープニングシーンから、緊迫感のあるシーンが続く。皇城司の指揮使である顧千帆(こせんはん)の登場は、まさに「活閻羅」の異名にふさわしい貫禄だった。一方、茶坊を営む趙盼児(ちょうふんじ)は、芯の強い女性として描かれており、顧千帆(こせんはん)との対峙シーンは、今後の展開を予感させるものだった。

物語は、皇室の陰謀と趙盼児(ちょうふんじ)の過去、そして友人の宋引章(そういんしょう) の恋模様が絡み合い、複雑な展開を見せていく。権力闘争に巻き込まれながらも、信念を貫く趙盼児(ちょうふんじ)の姿は、共感を呼ぶだろう。

つづく