夢華録 第16話 あらすじ/ネタバレ

半遮面の評判が上がるにつれ、周辺の茶店は影響を受け、商売が落ち込み始める。 彼らは半遮面を真似ることで生き残りを図ろうとするが、趙盼児(ちょうふんじ)と孫三娘(そんさんじょう)はそれらの真似品に物足りなさを感じていた。

趙盼児(ちょうふんじ)は、この状況を商売の浮き沈みと捉え、競争は避けられないと考える。 しかし、彼女は宋引章(そういんしょう) のような憤りではなく、これをチャンスと捉える。半遮面の独自の魅力をさらに多くの人々に知ってもらうために、より良い方法を模索する。茶湯巷(ちゃゆこう)の真似は、無意識のうちに最高の宣伝となっているのだ。

茶湯巷(ちゃゆこう)の琵琶娘子の挑戦に対して、趙盼児(ちょうふんじ)は迅速に対応する。 翌日、彼女は常連客への感謝の気持ちを込めて雅集を開催し、無料で琵琶の演奏を聴かせることにした。 まずは茶湯巷の素娘に演奏してもらい、観客は新鮮な気持ちになる。その後、宋引章(そういんしょう) が登場し、二人は一緒に「明妃曲」を演奏する。二人の技量の差は一目瞭然で、素娘は技量が劣っていることを自覚し、その場で宋引章(そういんしょう) に弟子入りを志願し、半遮面で修行を積むことを希望する。この行動はイベントにさらなる華を添え、観客は素晴らしい演奏に酔いしれた。

しかし、清茗坊(せいめいぼう)の胡(こ)掌櫃はこの知らせに激怒し、仲間を連れて半遮面に押し寄せ、茶湯巷の同盟が半遮面の客を拒否すると宣言し、半遮面を撤退させようとする。 趙盼児(ちょうふんじ)は強引な態度に屈することなく、東京の茶行における半遮面の合法的な地位を明らかにし、法律で権利を守ることを誓う。 胡(こ)掌櫃は、趙盼児(ちょうふんじ)の背後に後ろ盾があるのではないかと考え、一時的に進退窮まってしまう。そこで、茶の技術で優劣を競い、争いを収めようと提案する。

茶会の当日、茶客が続々と集まり、逃亡中の学生を追跡していた杜長風(とちょうふう)も噂を聞きつけて駆けつける。 視力は良くないものの、茶の世界の盛大なイベントに興味津々だった。 胡掌櫃の陣営は、皇家貢茶、清泉、黄金碾など豪華な茶葉を揃え、豪華さをアピールする。一方、半遮面は雨水、銅碾、貴重な雨前茶で勝負し、一見質素だが、奥深い工夫が隠されている。

趙盼児(ちょうふんじ)は、優雅な身のこなしで舞を披露し、通りかかった顧千帆(こせんはん)の視線を釘付けにする。 胡掌櫃は、彼女が青楼出身であることを快く思っていなかったが、杜長風(とちょうふう)らの反論には抗うことができなかった。 茶会が進むにつれて、両者の技術は互角で、勝負はつかず。しかし、最後の咬盞の段階で、胡掌櫃のお茶は色鮮やかで、茶沫が文字の形になり、一時的にリードする。 しかし、最後の最後で、趙盼児(ちょうふんじ)は茶百戲の技を披露し、茶沫が絵に変化し、観客を驚かせ、戦況を逆転させる。

最終的に、趙盼児(ちょうふんじ)は技術と風格で尊敬を集め、胡掌櫃は心服し、二度と半遮面を困らせないことを約束し、趙盼児(ちょうふんじ)を茶湯巷(ちゃゆこう)に招待する。 茶会が終わった後、趙盼児(ちょうふんじ)は賓客を招いて宴を催し、感謝の意を表する。 席の間、杜長風(とちょうふう)は誤って転倒し、顔に小麦粉がついてしまい、皆の笑いを誘う。この出来事は、彼と孫三娘(そんさんじょう)の間に微妙な感情を生み出すことになる。

第16話の感想

第16話は、半遮面の成長と趙盼児(ちょうふんじ)のしたたかな手腕が描かれた回だった。茶湯巷の真似を逆手にとって宣伝に利用するなど、趙盼児(ちょうふんじ)の商才が光る。また、胡掌櫃との茶会では、技術だけでなく、気品や風格でも勝負し、見事勝利を収めた。

特に印象的なのは、趙盼児(ちょうふんじ)が披露した茶百戲の技だ。茶沫が絵に変化する様子は圧巻で、観客の心を掴んだ。このシーンは、趙盼児(ちょうふんじ)の才能と努力の結晶であり、半遮面の成功を象徴する場面だったと言えるだろう。

また、杜長風(とちょうふう)と孫三娘(そんさんじょう)の恋模様もほほえましい。不器用ながらも互いに惹かれ合う姿は、見ていて微笑ましい。

つづく