有翡(ゆうひ) -Legend of Love- 第19話 あらすじ/ネタバレ

樵雲居(しょううんきょ)の一角で、楊瑾(ようきん)と李妍(りけん)の確執は解き難い結び目となっていた。李妍(りけん)が詳細に説明しても、楊瑾(ようきん)の頑固さは磐石のように揺るがず、李妍(りけん)が伝説の南刀(なんとう)の継承者であると信じて疑わなかった。行脚幫の徐舵主(じょだしゅ)が親臨し、江湖の経験から誤解を解き明かし、ようやく楊瑾(ようきん)の執念は少し揺らいだ。

実は、楊瑾(ようきん)は高額な報酬で徐舵主(じょだしゅ)を雇い、南刀(なんとう)の継承者の行方を捜していたのだ。真相が明らかになり、南刀(なんとう)の継承者は別人であることが判明した。

しかし、楊瑾(ようきん)は諦めず、南刀(なんとう)の威力を目の当たりにしてみたいという思いと、挑戦したいという気持ちが強まっていた。周翡(しゅうひ)に直接挑戦しても難しいと考えた徐舵主(じょだしゅ)は、李妍(りけん)を餌にして周翡(しゅうひ)を戦わせようと企んだ。二人は李妍(りけん)から信物としてある物を手に入れ、行脚幫の弟子たちを率いて樵雲居(しょううんきょ)の外で「請君入瓮」の芝居を打った。

一方、謝允(しゃいん)は心血を注いで書いた話本を霓裳(げいしょう)夫人に贈り、命を救ってくれたことへの感謝の気持ちを伝えた。三人で炉を囲んで夜話をするうちに、霓裳(げいしょう)夫人は周翡(しゅうひ)の言動から李チョウ(りちょう)の影を感じ取り、感慨に浸った。その時、霊雨が慌ててやって来て、楊瑾が外でトラブルを起こしていることを告げた。

霓裳(げいしょう)夫人、謝允(しゃいん)、周翡(しゅうひ)は羽衣(うい)班の弟子たちを集め、行脚幫と門前で対峙した。徐舵主(じょだしゅ)は羽衣(うい)班を簡単に敵に回すことはできないと知り、巧みな話術で三日後に決闘することを一方的に約束し、周翡(しゅうひ)を道徳的に縛り付けようとした。一方、楊瑾は若さゆえに直情径行で、挑発的な言葉を投げかけ、江湖のルールや人情を無視していた。周翡(しゅうひ)は名声には淡泊で、卑劣な手段を使う相手とは戦いたくなかった。特に、李妍を人質にしていることが嫌だった。

霓裳(げいしょう)夫人は事態の悪化を防ぐため、客を追い返すよう命じた。徐舵主(じょだしゅ)はこれ以上粘っても羽衣(うい)班や四十八寨(しじゅうはちさい)の反感を買うだけだと悟り、さらに李妍が拘束されているため、事態が悪化する可能性があると判断し、しぶしぶ楊瑾を無理やり連れて行った。

周翡(しゅうひ)と謝允(しゃいん)は李妍を救うため、楊瑾の後をつけた。しかし、楊瑾の住居に侵入すると、李妍が主導権を握っている面白い光景を目撃し、二人は思わず笑ってしまった。心配しすぎたのかもしれないと気づいたのだ。李妍は無事だったが、周翡(しゅうひ)は三日後の約束を守ることにした。名誉のためではなく、南刀(なんとう)の名誉を守るためだ。

謝允(しゃいん)は周翡(しゅうひ)の怪我はまだ癒えていないことを心配し、無理に戦えば無謀だと忠告した。しかし、謝允(しゃいん)の説得は周翡(しゅうひ)の決意を揺るがすことはなく、二人は初めて言い争いになった。謝允(しゃいん)の怒りは、周翡の安否を心配し、無意味な争いを嫌う気持ちから来ていた。一方、周翡は南刀の継承者として、この名誉を守る責任と義務があると主張した。

一方、李晟(りせい)と呉楚楚(ごそそ)は夜道を進む中、四十八寨(しじゅうはちさい)の暗号を使って情報を伝達したが、暗号の背信行為に遭遇してしまった。呉楚楚(ごそそ)は鋭い洞察力と機転で陰謀を見破り、危機を脱した。二人は逃亡する中で互いへの理解を深め、助け合ううちに微妙な感情が芽生え、星空の下で少年少女の心は静かに開かれた。

第19話の感想

第19話は、一波三折の展開で目が離せない回でした。楊瑾の南刀への執念、徐舵主の狡猾さ、周翡の決意、そして李晟(りせい)と呉楚楚(ごそそ)の成長など、見どころ満載です。

特に印象に残ったのは、周翡と謝允(しゃいん)の初めての言い争いです。周翡の南刀への誇りと謝允(しゃいん)の周翡への心配がぶつかり合い、二人の強い絆が垣間見えました。また、李晟(りせい)と呉楚楚(ごそそ)の逃避行もハラハラドキドキしました。二人は危機を乗り越える中で、お互いへの信頼を深め、恋心が芽生え始めています。

つづく