有翡(ゆうひ) -Legend of Love- 第21話 あらすじ/ネタバレ

雪の中の決闘

銀世界に包まれた冬の日、殷聞嵐(いんぶんらん)(いんぶんらん)と李チョウ(りちょう)は降りしきる雪の中で静かな戦いを繰り広げていました。二人は言葉なしに視線を交わし、長年の信頼関係から、まるで魂が通じ合っているようでした。刀と剣がぶつかり合う清らかな音が響き、刃は折れてしまいましたが、二人は惜しむ様子もなく、爽やかな笑い声で応えました。刀は折れても、友情は永遠に続くことを知っているからです。

霓裳(げいしょう)夫人の贈り物

その後、霓裳(げいしょう)夫人はこの出来事を聞き、二人が再び刀と剣を手に入れられるようにと、新しいものを作り直そうとしました。しかし、二人がすでにそれぞれに合った武器を手に入れていることを知ると、凡庸なものを贈ることは失礼だと考え、思いとどまりました。残念なことに、時が経ち、2年後には、かつて肩を並べていた二人は再会することができませんでした。最終的に、霓裳(げいしょう)夫人は片方の刀を周翡(しゅうひ)に贈りました。これは周翡(しゅうひ)への認めと未来への期待の表れであり、周翡(しゅうひ)は心から感謝し、喜んで受け取りました。

殷沛(いんはい)の過去と葛藤

殷沛(いんはい)は悪夢から目を覚まし、いつも身につけている刀の鞘を思わず強く握りしめました。この警戒心は、彼が経験してきた苦難の多い幼少期と複雑な経験に由来しています。その時、元気な子供が彼の世界に闖入し、彼がかつて冲霄老翁に救われたことを思い出させました。質素ながらも温かい貧民窟にいる殷沛(いんはい)は、複雑な心境でした。彼は習慣的に疑いの目で周囲を見回し、すべての善意は裏があるものだと考えていました。

子供の純粋さは、殷沛(いんはい)の心の氷を溶かすことができず、彼は冲霄子(ちゅうしょうし)の世話になることを頑なに拒否し、その好意を刀の鞘を狙ったものだとさえ考えました。冲霄子(ちゅうしょうし)はそれを察し、諦めることなく、日常生活の中で殷沛(いんはい)の身体が武術に適していないことを気づかせようとしました。しかし、殷沛(いんはい)の警戒心は強く、父親である殷聞嵐(いんぶんらん)(いんぶんらん)の直筆の手紙を見るまでは、その懐かしさに目が潤み、心の壁が崩れ始めることはありませんでした。

周翡(しゅうひ)の旅と新たな出会い

一方、周翡(しゅうひ)たちは樵雲居(しょううんきょ)に戻ると、そこは人影もなく、霓裳(げいしょう)夫人は羽衣(うい)班の独自のルールに従って静かに去っていました。周翡(しゅうひ)は追いかけようとしましたが、謝允(しゃいん)の説得で衝動を抑えました。その後、一行は旅を続け、途中で客栈に立ち寄りましたが、そこで執拗に決闘を挑む楊瑾(ようきん)と遭遇してしまいました。李妍(りけん)は楊瑾(ようきん)のしつこさに嫌気がさし、さらに彼が周翡(しゅうひ)に決闘を強要したことに不満を抱いており、最終的には「賠償」として楊瑾(ようきん)の玉佩を奪い取ってしまいました。この玉佩は行脚幫の大切なものでした。

四十八寨(しじゅうはちさい)の危機

その頃、四十八寨(しじゅうはちさい)の洗墨(せんぼく)江畔では、寇丹(こうたん)が魚老(ぎょろう)に俞聞止からの手紙を密かに渡していました。手紙には、鳴風楼と和解したいという希望が書かれていました。寇丹(こうたん)の言葉には、鳴風楼の名誉を回復させたいという強い思いが込められており、魚老(ぎょろう)はそれを聞いて深く憂慮しました。寇丹(こうたん)を見守ってきた長老(ちょうろう)として、彼女が誤った道に進むことを望まない一方で、直接忠告することもできず、微妙な形で注意を促すしかありませんでした。しかし、寇丹(こうたん)には別の思惑があるようで、夜中に訪ねてきて、手帕で魚老(ぎょろう)の茶碗を拭くという行動には、誰にも知られていない秘密が隠されているようでした。

迫り来る嵐

一方、聞煜将軍の陣営には、四十八寨(しじゅうはちさい)の安危に関する最新情報がもたらされました。俞聞止が地煞山荘(ちさつさんそう)に現れ、谷天顕(こくてんけん)が衡陽(こうよう)に潜伏しているという情報から、嵐が近づいていることが明らかになりました。周以棠(しゅういとう)は疑念を抱きながらも、事態が好転することを願い、最悪の事態は避けたいと考えていました。

第21話感想

第21話は、静と動が織りなす見応えのあるエピソードでした。雪の中で繰り広げられる殷聞嵐(いんぶんらん)(いんぶんらん)と李チョウ(りちょう)の無言の戦いには、言葉を超えた信頼関係と友情の深さを感じさせられました。また、周翡(しゅうひ)の旅の行方や四十八寨(しじゅうはちさい)の危機など、物語は新たな展開を迎える予感に満ちています。

特に印象に残ったのは、殷沛(いんはい)の葛藤と成長です。彼は複雑な過去を持ち、常に警戒心を抱いて生きてきました。しかし、冲霄子(ちゅうしょうし)の温かな接し方や父親の手紙によって、徐々に心を開いていきます。この変化は、彼の内面の成長を巧みに表現しており、視聴者の共感を誘います。

また、李妍(りけん)の行動にも注目です。彼女は楊瑾(ようきん)のしつこさに辟易し、彼の玉佩を奪い取るという大胆な行動に出ます。このシーンは、彼女の正義感と行動力の強さを表しており、今後の活躍が期待されます。

つづく