有翡(ゆうひ) -Legend of Love- 第32話 あらすじ/ネタバレ

谢允の過去と透骨青(とうこつせい)の毒

少年時代の謝允(しゃいん)は、安逸と逃避を好み、世間の重荷から目を背けていました。しかし、ある日、王中官を巻き込んだ不慮の事故で、彼の心に大きな変化が訪れます。自責の念に駆られた謝允(しゃいん)は、文学や武芸に真摯に取り組み、かつての自分とは別人のように成長しました。

しかし、運命は彼にさらなる試練を与えます。戦場で受けた傷から、彼は透骨青(とうこつせい)の毒に侵されてしまいます。透骨青(とうこつせい)は、大薬谷(だいやくこく)が開発した猛毒であり、解毒法は存在しません。同明大師の推測によると、薬王経に解毒法が記されている可能性があるものの、大薬谷(だいやくこく)の滅亡によってその所在は不明となっています。

三味湯と火蓮(かれん)

命の危機に瀕した謝允(しゃいん)を救うため、同明大師は蓬莱に戻り、あらゆる手段を尽くして解毒法を探します。その結果、彼は「三味湯」という一時的に命を繋ぐ薬を発見します。三味湯には3つの貴重な薬草が必要ですが、大師は1つしか入手できませんでした。残りの2つの薬草のうち、特に重要な「火蓮(かれん)」は、極寒の地に咲く希少な植物であり、10年に一度しか開花しません。

周翡(しゅうひ)は、火蓮(かれん)を手に入れるため、危険を顧みず旅に出ます。彼女は謝允(しゃいん)との別れを惜しみつつ、慎独印(しんどくいん)を同明大師に託し、蓬莱を後にします。

暗躍する敵と仲間たちの絆

一方、謝允(しゃいん)を狙う應何從が蓬莱に侵入します。しかし、同明大師の策略によって撃退され、意識を失ってしまいます。

また、李晟(りせい)と呉楚楚(ごそそ)の会話の中で、殷沛(いんはい)の驚くべき変化が明らかになります。李晟(りせい)は、努力によってのみ真の武芸を極められると信じ、殷沛(いんはい)を羨むことはありません。しかし、呉楚楚(ごそそ)は自分が李晟(りせい)の負担になっていると感じ、枯栄手(こえいしゅ)の秘籍を手に入れようとします。その際、殷沛(いんはい)が現れ、過去の恩義から彼女を守ります。

李妍(りけん)と楊瑾(ようきん)は旅の途中で應何從と遭遇し、彼を救出します。しかし、その過程で誤解が生じ、李晟(りせい)は楚天瑜(そてんゆ)の死因について考えを巡らせます。

さらに、怜蜃煞の胡天瑛(こてんえい)は、火蓮(かれん)が謝允(しゃいん)の命を左右することを知り、沈天庶(しんてんしょ)を利用して周翡(しゅうひ)を襲撃する計画を立てます。胡天瑛(こてんえい)は、透骨青(とうこつせい)の毒を自らに投与しており、火蓮(かれん)を手に入れることで命を繋ごうと企んでいます。

錯綜する陰謀と運命の歯車

楚天瑜(そてんゆ)の死をめぐる事件は、さらなる波紋を広げます。海天一色(かいてんいっしき)の秘密を知る安平(あんへい)軍の劉有良が追われることになり、正義感の強い李妍(りけん)は、誤解から追っ手を助けてしまいます。

これらの出来事は、複雑に絡み合い、登場人物たちを未知の運命へと導いていきます。

第32話の感想

第32話は、謝允(しゃいん)の過去や透骨青(とうこつせい)の毒の謎が明らかになり、今後の展開に大きな影響を与える重要なエピソードでした。

特に印象的だったのは、謝允(しゃいん)の心の変化です。かつては安逸を好んでいた彼が、王中官の死をきっかけに責任感に目覚め、努力を重ねて成長していく姿は感動的でした。

また、周翡(しゅうひ)と謝允(しゃいん)の絆も深まりました。周翡(しゅうひ)は火蓮を求めて危険な旅に出ますが、それは謝允(しゃいん)を救いたいという強い思いからです。二人の強い絆は、どんな困難にも打ち勝つ力になるでしょう。

一方で、胡天瑛(こてんえい)の暗躍など、物語はさらに複雑な展開を迎えています。今後の展開がますます楽しみです。

つづく