有翡(ゆうひ) -Legend of Love- 第35話 あらすじ/ネタバレ

多年前、胡天瑛(こてんえい)は毒薬の研究に没頭し、治病救人の方法を全く知らないという理由で、大薬谷(だいやくこく)から追放された。沈天庶(しんてんしょ)に拾われた胡天瑛(こてんえい)は、彼の天下統一の野望を叶えることが人生最大の目標となった。江湖に復帰した胡天瑛(こてんえい)の最初の仕事は、周翡(しゅうひ)の命を奪い、慎独印(しんどくいん)を取り戻すために、自らの手で擎雲溝(けいうんこう)に行くことだった。

朱明火尾草(しゅめいかびそう)は擎雲溝(けいうんこう)にしか生えていない。周翡(しゅうひ)は謝允(しゃいん)に会うことなく再び出発し、安平(あんへい)軍の軍営を訪れて周以棠(しゅういとう)に会い、海天一色(かいてんいっしき)が何なのかを確かめた。ちょうど周以棠(しゅういとう)は周翡(しゅうひ)のために「碎遮(さいしゃ)」という宝刀を見つけていた。この刀は名工の手によるものではないが、周翡(しゅうひ)に最適で、鍛冶師の呂潤の唯一の作品である。

伝説によると、呂潤は鬼谷(きこく)の最後の弟子であり、兵法、医術、武術に精通し、前朝の非常に有名な人物であった。呂潤は生涯の学問を3人の弟子に伝え、1人は大薬谷(だいやくこく)を創設し、1人は齊門(せいもん)を開き、末弟の黄沈編(こうしんへん)は兵法を学んで官職に就いた。

25年前、前朝の反乱軍が兵変を起こした。黄沈編(こうしんへん)は安平(あんへい)軍の先代将軍として、朝廷の力を維持するために、多くの宝物を宮廷の外に運び、大薬谷(だいやくこく)の近くに隠した。この宝物が伝説の海天一色(かいてんいっしき)である。黄沈編(こうしんへん)の死後、海天一色(かいてんいっしき)の秘密が江湖に伝わり、殷家(いんけ)が惨殺され、大薬谷(だいやくこく)が虐殺されることになった。

かつて安平(あんへい)軍の一員だった沈天庶(しんてんしょ)は、地煞の首領となり、この海天一色(かいてんいっしき)を人々に知らしめた。この宝物が何であるかは誰にもわからないが、中には黄沈編(こうしんへん)が作った薬王経や、運命を変えるようなものが入っているという伝説がある。しかし、それは人々の欲望が作り出したものに過ぎない。

謝允(しゃいん)は前朝の皇子であり、海天一色(かいてんいっしき)は復国のために用意されたものである。たとえ彼がそれを軽蔑していても、人々の貪欲さは海天一色を謝允(しゃいん)にまとわりつかせるだろう。周翡(しゅうひ)は事情を知り、謝允(しゃいん)を救い、彼の願いを叶える決意を固めた。

話しているうちに、三皇子陳子琛が突然訪ねてきた。周翡(しゅうひ)がそこにいるのを見ると、視線を離すことができず、周翡(しゅうひ)が彼を拒絶しても、彼女の立ち去った姿をいつまでも見惚れていた。陳子琛は遠回しな言い方で、求婚するために来たことを明らかにした。

蓬莱島で状況を知らない謝允(しゃいん)は、夢の中で江湖に入ったばかりの頃に戻り、人間の苦しみを知らず、お金のような外的なものの価値を理解していなかった。偶然にも、謝允(しゃいん)は作詞作曲でお金を稼ぐことができることに気づき、その後「千歳憂(せんざいう)」が生まれた。

謝允(しゃいん)は自分が周翡(しゅうひ)の帰りを清醒な状態で迎えられるかどうか分からない。そこで、自分の思いを絵に描こうとした。前途がどうなるかはわからないが、謝允(しゃいん)はどんな苦難を経験しても、周翡(しゅうひ)に出会ってからが人生のすべてだと感じた。

この時、楊瑾(ようきん)と応何從(おうかしょう)は透骨青(とうこつせい)の毒を解毒するために、百草を試したり、百毒を試したりしていた。李妍(りけん)は周翡(しゅうひ)の手紙を受け取り、先に擎雲溝(けいうんこう)に行って薬を求めた。3人は擎雲溝(けいうんこう)の入口に到着したが、黒布で目を覆わないと入れない。楊瑾(ようきん)は擎雲溝(けいうんこう)の掌門(しょうもん)であるにもかかわらず、何の便宜もなく、掌門(しょうもん)としての威信も全くない。

朱明火尾草(しゅめいかびそう)は擎雲溝の禁地で育ち、危険極まりない。楊瑾(ようきん)は擎雲溝の長老(ちょうろう)に薬を頼んだが、掌門(しょうもん)の信物を返還し、禁地に入って薬を取ると主張して、長老(ちょうろう)の怒りを買った。長老(ちょうろう)は李妍(りけん)と応何從(おうかしょう)を捕らえるように命じた。2人はまずいと思って逃げ出し、誤って禁地の外に出てしまい、巡回中の弟子を気絶させて薬を取りに行くことにした。

第35話の感想

第35話は、周翡と謝允(しゃいん)の絆が深まる回だった。周翡は海天一色の秘密を知り、謝允(しゃいん)を救う決意を固めた。また、謝允は周翡への思いを絵に描き、周翡の帰りを待っていた。

特に印象的なシーンは、周翡が謝允のために宝刀「碎遮(さいしゃ)」を受け取るシーンと、謝允が周翡への思いを絵に描くシーンだった。周翡は謝允への信頼を深め、謝允は周翡への愛を再確認した。

また、陳子琛の周翡への求婚も印象的だった。陳子琛は周翡に一目惚れし、彼女に執着している様子が描かれた。周翡は陳子琛の求婚を断ったが、陳子琛は諦めそうにない。

つづく