有翡(ゆうひ) -Legend of Love- 第40話 あらすじ/ネタバレ

幽静な山林に、周翡(しゅうひ)を引き寄せるような、聞き覚えのある歌声が響き渡ります。木小喬は白い喪服に身を包み、琴を奏でながら歌っていました。久々の再会を果たした二人は、技を交えながら言葉を交わします。木小喬は周翡(しゅうひ)の武術を称賛し、その鋭さは故?李徴でさえも敵わないだろうと語ります。李徴の刀には、周翡(しゅうひ)のような侵されざる凛とした気迫が欠けていたと。

霍長風(かくちょうふう)の死を機に、木小喬は周到な計画を立て、盛大な葬儀を行い、胡天瑛(こてんえい)をおびき寄せます。激しい戦いの末、胡天瑛(こてんえい)は毒を盛ろうとしますが、逆に木小喬にその毒を返され、命を落とします。木小喬は重傷を負いますが、霍長風(かくちょうふう)の仇を討ったと自負し、霍家堡(かくかほう)を離れたことで間接的に霍長風(かくちょうふう)の死を招いた後悔を晴らすため、重要な慎独印(しんどくいん)を周翡(しゅうひ)に託します。

しかし、木小喬が殺したのは胡天瑛(こてんえい)の影武者であり、胡天瑛(こてんえい)の真の目的は、慎独印(しんどくいん)を周翡(しゅうひ)に渡すことでした。周翡(しゅうひ)が水波紋(すいはもん)の信物をすべて集めた時、胡天瑛(こてんえい)は地煞の勢力を率いて四十八寨(しじゅうはちさい)に攻め込み、宝物奪取を企てます。

建康での出来事の後、周翡(しゅうひ)は謝允(しゃいん)への想いを隠しきれなくなり、わずかな別れでも強く抱きしめ合い、心の慰めを求めます。同時に、周翡(しゅうひ)の佩剣「碎遮(さいしゃ)」が再び折れてしまいます。そのタイミングで、謝允(しゃいん)の「熹微」の剣がその鋭さを見せ、二人の間の深い絆が完璧に表現されます。

代々受け継がれてきた宝物である山川(さんせん)剣は、呉楚楚(ごそそ)の手に渡ります。呉楚楚(ごそそ)は、この重い責任を前に、悪人の手に渡るのを防ぐために山川(さんせん)剣を燃やしてしまいます。しかし、剣譜の残片は殷沛(いんはい)に奪われてしまいます。残缺した剣譜を復元するには、呉楚楚(ごそそ)の驚異的な記憶力が必要です。

殷沛(いんはい)は呉楚楚(ごそそ)を殷家(いんけ)の旧址に連れ去り、武力で剣譜を書かせようとします。しかし、呉楚楚(ごそそ)と李晟(りせい)は巧妙な作戦を立て、剣譜の招式の順番を入れ替えることで、逆に殷沛(いんはい)を罠にかけようとします。疑念を抱いた殷沛(いんはい)の前に、童天仰(どうてんぎょう)が現れ、状況は一変します。

強力な敵である童天仰(どうてんぎょう)に、李晟(りせい)と重傷を負った殷沛(いんはい)は歯が立たず、剣譜を奪われてしまいます。しかし、剣譜の異変により、童天仰(どうてんぎょう)は修行中に内息が乱れてしまい、殷沛(いんはい)に反撃のチャンスが訪れます。殷沛(いんはい)は降伏のふりをして最後の鳳凰丹を童天仰(どうてんぎょう)に与え、隙をついて制圧します。

仇敵を倒そうとする殷沛(いんはい)の前に、童天仰(どうてんぎょう)は衝撃的な事実を明かします。殷沛(いんはい)は殷聞嵐(いんぶんらん)(いんぶんらん)の実子ではなく、かつての中原掌門(しょうもん)?常歡の息子の身代わりだったのです。この真実は、殷沛(いんはい)の信仰と誇りを打ち砕きます。彼は魂が抜けたように窓の外に飛び出し、身分を証明する玉佩を取り戻そうとしますが、鳳凰丹を飲み干して力を取り戻した童天仰に踏みつけられてしまいます。

危機一髪のところで周翡(しゅうひ)が駆けつけ、皆で童天仰に立ち向かいます。しかし、今の童天仰は以前とは比べ物にならないほど強くなっており、周翡(しゅうひ)たちは苦戦を強いられます。生死をかけた戦いの末、殷沛は壮絶な決断をします。彼は自分の命を代償に童天仰を足止めし、李晟(りせい)と周翡に勝利のチャンスを与えます。最終的に童天仰は倒されますが、謝允(しゃいん)を救う可能性のあった鳳凰丹は、童天仰の腹の中に消えてしまいました。

第40話の感想

第40話は、怒涛の展開と感動的なシーンが連続する、見応えのあるエピソードでした。特に、木小喬の死、殷沛の出生の秘密、そして周翡と謝允(しゃいん)の深い絆が描かれたシーンは、視聴者の心に強い印象を残したのではないでしょうか。

木小喬は、霍長風(かくちょうふう)の仇を討つために命を落としましたが、慎独印(しんどくいん)を託したことで、周翡に大きな希望を残しました。彼女の死は悲劇的でしたが、その生き様は多くの視聴者の共感を呼んだと思います。

殷沛の出生の秘密は、彼の人生観を根底から覆すものでした。彼はこれまで、殷聞嵐(いんぶんらん)(いんぶんらん)の息子として、殷家(いんけ)の誇りを背負って生きてきましたが、それがすべて偽りだったことを知ったことで、大きな衝撃を受けました。この真実は、彼に大きな苦悩をもたらしましたが、同時に、彼自身のアイデンティティを探す旅の始まりでもあると思います。

周翡と謝允(しゃいん)の絆は、ますます深まっていることが感じられました。二人は、わずかな別れでも強く抱きしめ合うなど、互いへの愛情を隠そうとしません。また、謝允(しゃいん)の剣が周翡の剣の代わりにその鋭さを見せたシーンは、二人が運命共同体であることを象徴しているように思えました。

つづく