有翡 第8話 あらすじ/ネタバレ

城内では、不安な空気が漂っていた。地煞は金銀財宝を餌に、民衆の貪欲と怒りを利用して情報を集めようと企んでいた。謝允(しゃいん)は白先生と共に人混みに紛れ、鋭い視線で周囲を監視していた。

一方、沈天庶(しんてんしょ)と仇天晋(きゅうてんしん)は、表面上は仲間だが、心の中では確執を抱えていた。仇天晋(きゅうてんしん)は、逃亡中の晨飛(しんひ)を捕らえるため、わざと生かしておいたが、その手段は残忍で、晨飛(しんひ)は命を落としかけていた。謝允(しゃいん)はそれを理解していたが、晨飛(しんひ)との友情を深めていたため、見捨てることができなかった。

白先生は、説得では無駄だと判断し、人々の前で石を投げて晨飛(しんひ)の苦しみを終わらせた。同時に、地煞に追跡されないように巧妙に姿を消した。晨飛(しんひ)の死は、謝允(しゃいん)に陳子琛の動機への疑念を深めた。特に、陳子琛が密かに兵を集め、霍家堡(かくかほう)の者たちが横暴になっていることに、裏の目的を感じた。

白先生は自分の行動に後悔はなく、謝允(しゃいん)の問いかけに対して、陳子琛の目的は将来の俞聞止との戦いに備えて江湖の力を結集することだと説明した。しかし、謝允(しゃいん)が求めていたのは、晨飛の犠牲に対する真の理解だった。

謝允(しゃいん)は周翡(しゅうひ)を心配し、晨飛の死を知っているかどうかを気にしていた。しかし、周翡(しゅうひ)は姿を現さず、不吉な予感がした。謝允(しゃいん)は悲しみを堪えながら周翡(しゅうひ)を探しに行ったが、激昂したため血を吐いてしまった。

一時的な住居に戻った陳子琛は、謝允(しゃいん)に謝罪した。謝允(しゃいん)は複雑な気持ちだったが、最終的には晨飛の死を受け入れた。彼は酒を飲み、周翡(しゅうひ)を必ず見つけて守ると誓った。

その頃、地煞は城内で大規模な捜索を行っていた。仇天晋(きゅうてんしん)は呉家の娘を狙い、沈天庶(しんてんしょ)は戸籍の調査に執着していた。陳子琛の善意は、結果的に自分自身を危険にさらしてしまった。戸籍の問題は解決していたが、彼らは地煞の目を逃れるために一般の家族を装っていた。しかし、沈天庶(しんてんしょ)に呼び止められてしまった。

陳子琛が咳をしたことで、沈天庶(しんてんしょ)は疑念を抱いた。謝允(しゃいん)は急いで重病を装い、なんとか危機を回避した。しかし、陳子琛の軍隊はすぐ近くにいたが、地煞と俞聞止の繋がりが発覚したことで、謝允は皇子を敵の領地で危険にさらすわけにはいかないと考えた。

謝允は、霍家堡(かくかほう)を餌にして地煞に手紙を見せる作戦を立てた。これは、仇天晋(きゅうてんしん)と沈天庶(しんてんしょ)の仲違いを誘発し、時間を稼ぐためのものだった。周翡(しゅうひ)が来なかったのは、紅い服を着た女に阻まれていた。彼女は、江湖で噂の関西枯栄手(こえいしゅ)段九娘(だんきゅうじょう)だった。李チョウ(りちょう)への深い愛情のために痴呆となっており、周翡(しゅうひ)を親人と勘違いしていた。周翡(しゅうひ)は、九娘と李チョウ(りちょう)の過去を知り、複雑な気持ちになった。

第8話の感想

第8話は、物語が大きく動く重要な回でした。晨飛の死は、謝允と陳子琛の間に大きな溝を作り、地煞の脅威はさらに強まりました。

謝允は、晨飛の死をきっかけに、陳子琛の真意を疑い始めます。陳子琛は、江湖の力を結集して俞聞止に対抗するために兵を集めていたと説明しますが、謝允は納得できません。晨飛の犠牲を無駄にしたくないという思いが、謝允を突き動かしています。

一方、陳子琛は、自分の行動が謝允を傷つけたことを後悔しています。しかし、彼は自分の信念を貫くために、謝允との決別を決意します。

地煞の脅威は、ますます強まっています。仇天晋(きゅうてんしん)と沈天庶(しんてんしょ)は、陳子琛を追い詰めるために、あらゆる手段を使ってきます。謝允は、陳子琛を守るために、危険な賭けに出ます。

つづく