有翡(ゆうひ) -Legend of Love- 第9話 あらすじ/ネタバレ

江湖に響き渡る「采蓮曲」は、李チョウ(りちょう)の心に触れ、彼の賞賛を引き出した。段九娘(だんきゅうじょう)は、李チョウ(りちょう)との交流が深くないにもかかわらず、彼に恋心を抱き、思いの丈を告白する。しかし、李チョウ(りちょう)はすでに惑惑の年齢であり、娘を持つ身。亡き妻への深い愛情も消えておらず、段九娘(だんきゅうじょう)の気持ちを受け入れることはできなかった。段九娘(だんきゅうじょう)は落胆するものの、執着することなく、毅然と別れを決意。彼女の潔さと、不屈の精神が垣間見える。

江湖の男女は、愛のためなら万里をも超える。初めて恋を知った段九娘(だんきゅうじょう)は、諦めることなく、四十八寨(しじゅうはちさい)の外で李チョウ(りちょう)への挑戦を繰り返す。李チョウ(りちょう)の娘と同年代の李瑾容(りきんよう)に対しても、負けず嫌いの気概を見せ、「いつか、先輩と呼ばせてやる」と行動で示す。

普段は豪快で、細かいことにこだわらない段九娘(だんきゅうじょう)だが、李チョウ(りちょう)に対しては、女性らしい繊細な一面を見せる。寨門の前で彼の姿を待ち、戦いの中で李チョウ(りちょう)が誤って彼女のイヤリングを落としても、怒るどころか、彼の気遣いに心を動かされる。負けて去る彼女の背中からは、わずかに愛情が感じられる。

李チョウ(りちょう)と武術を切磋琢磨するたびに、段九娘(だんきゅうじょう)は彼の刀法の奥義を研究し、破る方法を模索する。時間が経つにつれ、彼女のすべての動きは、破雪刀(はせつとう)を制するために生まれたかのようだ。何かを悟るたびに、彼女は言葉にできない喜びを感じる。なぜなら、それは彼女に李チョウ(りちょう)に会いに行く理由を与えてくれるからだ。

率直で世慣れていない段九娘(だんきゅうじょう)は、地煞が李チョウ(りちょう)を侮辱していることを聞くと、自分の安全を顧みずに争いに巻き込まれ、地煞の奸計に陥って毒を盛られてしまう。知らせを受けた李チョウ(りちょう)は、危険を承知の上で彼女を救出する。段九娘(だんきゅうじょう)はそれを目の当たりにして、彼の登場が彼女の深い愛情への別の表現であることを理解する。しかし、彼はその気持ちを言葉にすることはなかった。

月日は流れ、周翡(しゅうひ)は段九娘(だんきゅうじょう)がこのような状態になるのを忍びず、彼女を四十八寨(しじゅうはちさい)に連れ戻そうとするが、自分も同じように囚われていることに気づく。周翡(しゅうひ)が絶望しかけたその時、段九娘(だんきゅうじょう)は驚きの決断をする。自分の内力をすべて周翡(しゅうひ)に伝え、昏睡状態に陥ってしまう。生死は不明だ。この行為は、李チョウ(りちょう)の娘への信頼と、江湖の後輩への期待の表れである。

一方、江湖では沈天庶(しんてんしょ)の陰謀が徐々に明らかになり、各勢力が暗躍する。周翡(しゅうひ)たちは乱世の中で生き延びるために戦い、外敵の侵略と内なる葛藤に立ち向かう。段九娘の犠牲は、この江湖の伝説に悲壮な彩りを添える。

李晟(りせい)は真実を求める旅の中で、多くの困難に直面する。彼の衝動と軽率さは、四十八寨(しじゅうはちさい)を破滅の危機に陥れそうになる。幸いなことに、冲霄子(ちゅうしょうし)などの高人の助けを得て、危機を脱することができた。しかし、この一連の経験は、李晟(りせい)を成長させ、冷静に考え、自己反省することを学ぶきっかけとなった。

第9話感想

第9話は、段九娘の切ない恋心と、李チョウ(りちょう)の複雑な心情が描かれた回でした。李チョウ(りちょう)の亡き妻への思いと、段九娘への想いの葛藤が伝わってきました。

段九娘の李チョウ(りちょう)への一途な想いは、見ていて胸が熱くなりました。李チョウ(りちょう)への挑戦や、彼の細かな気遣いに心を動かされる様子は、女性の繊細な一面が垣間見えました。

一方、李チョウ(りちょう)は段九娘の想いに応えられず、苦悩する姿が印象的でした。亡き妻への深い愛情と、段九娘への情の狭間で揺れ動く彼の心情に、共感する人も多いのではないでしょうか。

また、周翡(しゅうひ)と李晟(りせい)の成長も描かれた回でした。周翡(しゅうひ)は段九娘の犠牲を目の当たりにして、自分の弱さを痛感します。李晟(りせい)は冲霄子(ちゅうしょうし)などの助けを得て、成長していく様子が描かれました。

つづく