『蒼蘭訣 ~エターナル・ラブ~』第13話 あらすじ/ネタバレ

静かな森の道で、長珩(ちゃんはん)は重い足取りで歩を進める。優しい眼差しで「小蘭花(しょうらんか)」と呼ばれる女性に近づくと、彼女はまるで別人になったかのように警戒と怒りを露わにする。彼を睨みつけ、拒絶の意思を示すように彼の腕に噛みつき、走り去ってしまう。

間もなく、東方青蒼(とうほうせいそう)が現れ、小蘭花(しょうらんか)の元へ。彼は躊躇なく彼女の首を掴み、強い口調で言う。「お前は今、俺のものだ。身バレすればどうなるか分かっているだろう」。小蘭花(しょうらんか)は必死に抵抗し、長珩(ちゃんはん)への想いを口にするが、東方青蒼(とうほうせいそう)はそれを遮り、自分の立場を忘れるなと忠告する。そして、キスで元の身体に戻ろうとするが、長珩(ちゃんはん)の声に遮られ、口を塞がれてしまう。

小蘭花(しょうらんか)は短い抵抗の後に落ち着きを取り戻し、東方青蒼(とうほうせいそう)の言葉が警鐘のように響く。彼女は自分の立場を理解し、東方青蒼(とうほうせいそう)に秘密を漏らさないように警告する。もし漏らせば、全てを終わらせる覚悟だと。長珩(ちゃんはん)は現れ、説明と慰めを述べ、小蘭花(しょうらんか)をこの地から連れ出そうとする。しかし、彼は目の前の「小蘭花(しょうらんか)」が宿敵である東方青蒼(とうほうせいそう)であることに気付いていない。

暗闇に隠れた小蘭花(しょうらんか)は、二人の会話を聞き、複雑な気持ちになる。東方青蒼(とうほうせいそう)が長珩(ちゃんはん)に、雲中君(うんちゅうくん)と戦うために彼女を助けるかと尋ねると、長珩(ちょうこう)の躊躇と決意、そして雲中君(うんちゅうくん)の冷酷さは彼女に寒気を覚えさせる。誤って出した音が長珩(ちょうこう)の注意を引き、術が放たれるが、容昊(ようこう)の登場によって阻まれる。彼は微妙な立ち位置で、この複雑な関係に介入する。

真実を知った長珩(ちょうこう)は喜びと不安が入り混じる。彼は霊体を抽出して肉体を再構築することで、小蘭花(しょうらんか)の本来の姿を取り戻すという大胆な計画を立てる。しかし、それは東方青蒼(とうほうせいそう)の霊体が永遠に囚われることを意味する。皆が苦悩する中、雷が鳴り響き、小蘭花(しょうらんか)と東方青蒼(とうほうせいそう)は再び身体が入れ替わる。状況は一変し、強力な東方青蒼(とうほうせいそう)に容昊(ようこう)と長珩(ちょうこう)は抵抗できず、小蘭花(しょうらんか)の懇願により東方青蒼(とうほうせいそう)は彼らを解放する。しかし、腹いせのキスに小蘭花は怒って去ってしまう。

一方、巽風(そんほう)が王位に就いた直後、東方青蒼が強引に王座を取り戻す。王位は易主する。東方青蒼の心は、海市(かいし)主への敵意と小蘭花への謎めいた感情が入り混じっている。彼は小蘭花の集会に興味がないと言いながらも、思わず足を運んでしまう。月明かりの下、小蘭花は月(げつ)族の女性たちに囲まれ、かつてないほどの温もりと称賛を受ける。そんな光景を東方青蒼は暗闇から静かに見守り、複雑な感情が胸に湧き上がる。

重傷を負った長珩(ちょうこう)は、容昊(ようこう)の渡修によって命を救われる。容昊(ようこう)は半生分の修為を犠牲にしたのだ。目を覚ました長珩は、容昊(ようこう)への感謝の気持ちと共に、蒼塩海を攻める決意を固める。しかし、運命は彼に試練を与える。彼は一歩踏み出したところで雲中君(うんちゅうくん)に呼び出され、一連の騒動の後、重罰は免れたものの法力を奪われ、湧泉宮に幽閉される。彼は長い反省の旅を始める。

一連の出来事は、波のように押し寄せて、それぞれの運命を結びつけ、未知の彼岸へと導いていく。愛憎が交錯し、権力と信頼が試されるこの戦いで、誰もが自分なりの答えを探している。そして、真実は、一見何気ない瞬間の中に隠されているのかもしれない。

蒼蘭訣 第13話 感想

第13話は、怒涛の展開と複雑な感情が交錯する、見応えのある回でした。長珩と東方青蒼の身体が入れ替わったことで、それぞれの思惑が絡み合い、物語は新たな局面を迎えます。

小蘭花は、東方青蒼の言葉に衝撃を受けつつも、自分の立場を理解し、秘密を守ることを決意します。しかし、長珩への想いを断ち切れず、苦悩する姿が切なかったです。

一方、東方青蒼は、小蘭花への想いを自覚し始めるものの、それを素直に表現できずにいます。彼のツンデレな態度には、思わず笑ってしまいました。

長珩は、小蘭花を救うために奔走しますが、東方青蒼の策略に翻弄され、苦渋を味わいます。容昊(ようこう)の献身的な行動には、胸を打たれました。

そして、巽風(そんほう)が王位に就いた直後、東方青蒼が強引に王座を奪い返すという衝撃の展開が待っていました。東方青蒼の目的は何なのか、今後の動向が気になります。

つづく