蒼蘭訣(そうらんけつ) ~エターナル・ラブ~ 第21話 あらすじ/ネタバレ

悠揚な調べに導かれ、運命の歯車が動き出す

美しい音楽が流れる中、謝惋卿(しゃわんけい)の心には、初めて聴くはずなのに、どこか懐かしさを感じさせる感情が込み上げてきます。一方、東方青蒼(とうほうせいそう)は、行方不明になった小蘭花(しょうらんか)を必死に捜し求め、雲夢沢の隅々まで駆け巡っていました。その焦燥ぶりは、天地をひっくり返す勢いです。

そんな中、東方青蒼(とうほうせいそう)の視線は、飛仙閣にいる謝惋卿(しゃわんけい)の姿をとらえます。運命の書に記された「蕭郎」が現れる時が近づいていることを悟ったのです。しかし、不思議と蕭郎の姿は見当たりません。

音楽に心を動かされた謝惋卿(しゃわんけい)は、絶望のあまり、毒入りの酒を飲み干そうとします。寿命が尽きたわけではありませんが、蕭郎への想いと、その叶わぬ現実への絶望に耐えられなくなったのです。

それを目撃した東方青蒼(とうほうせいそう)は、仕方なく姿を現して謝惋卿(しゃわんけい)を止めようとします。彼の言葉には、焦りと諦めが入り混じっていました。謝惋卿(しゃわんけい)は目の前の男に、なぜか見覚えを感じ、笛を吹いていたのは彼ではないかと疑います。事態を悪化させないため、東方青蒼(とうほうせいそう)は謝惋卿を眠りにつかせます。

一方、蕭潤(しょうじゅん)は、借金取りに追いかけられ、狼狽していました。そんなピンチに、小蘭花(しょうらんか)が天使のように現れ、法術を使って蕭潤(しょうじゅん)を救います。蕭潤(しょうじゅん)は小蘭花(しょうらんか)に感謝し、興味を持ちます。小蘭花(しょうらんか)の姿は彼の心に深く刻まれ、彼は思わず彼女の後を追い、賑やかな街を歩き回ります。

しかし、小蘭花(しょうらんか)は疑問を抱きます。なぜ蕭潤(しょうじゅん)は謝惋卿を探そうとしないのか? そして、突然現れた東方青蒼(とうほうせいそう)に驚きを隠せません。

幾度かの衝突と冷静な話し合いの末、東方青蒼(とうほうせいそう)と小蘭花(しょうらんか)は、自分たちの行動が謝惋卿の運命を変えてしまったことに気づきます。運命の書に従って、謝惋卿が蕭郎によって結婚式の日に殺されなければ、赤地女の魂は永遠に消えてしまうのです。

この過ちを正すため、彼らは行動を起こします。

東方青蒼(とうほうせいそう)は蕭府に潜入し、蕭潤(しょうじゅん)のそばにいる使用人が丹音(たんいん)に変身していることに気づきます。彼は躊躇することなく法術を使い、二人を同時に眠らせ、蕭潤と小蘭花(しょうらんか)が出会った記憶を消し去ります。二人の恋を断ち切るためです。

小蘭花(しょうらんか)は、長珩(ちゃんはん)に対する誤解と不安を募らせていきます。かつて情に厚いことで知られていた長珩(ちゃんはん)が、謝惋卿を傷つけるようなことをするとは信じられません。東方青蒼(とうほうせいそう)の嘲笑と軽蔑は、彼の内なる不安を隠すことはできません。觴闕(しょうけつ)の純粋な反応は、彼をさらに悩ませます。

最終的に、彼らは謝惋卿と蕭潤が花朝節に結婚することで、運命の書の予言が実現し、この試練を乗り越えることができると悟ります。

そこで、四人は協力して行動することにします。小蘭花(しょうらんか)は東方青蒼(とうほうせいそう)に、長珩(ちゃんはん)に危害を加えないよう懇願します。一方、目を覚ました蕭潤は、机の上に置かれた肖像画を見て、夢の中で見たぼやけた女性の顔が鮮明に蘇ります。東方青蒼(とうほうせいそう)は書院の学生に変身し、蕭潤と同級生になります。授業中はよくおしゃべりをし、先生に叱られますが、その過程で二人は強い絆を結んでいきます。

第21話の感想

第21話は、息を呑むような展開と複雑な感情が交錯する、まさにジェットコースターのようなエピソードでした。

謝惋卿の悲壮感と東方青蒼の焦燥感、そして小蘭花(しょうらんか)と蕭潤の芽生え始めた恋心。それぞれが異なる想いを抱え、運命の歯車が大きく動き始めます。

特に印象的だったのは、謝惋卿の絶望と東方青蒼の葛藤です。謝惋卿が毒入りの酒を飲もうとするシーンは、見ていて胸が張り裂けそうになりました。一方、東方青蒼は、謝惋卿を救うためには蕭郎を阻止しなければならないというジレンマに苦悩します。

また、小蘭花と蕭潤の出会いは、運命のいたずらを感じさせるものでした。蕭潤が小蘭花に惹かれていく様子は、見ていて微笑ましくもあり、切なくもありました。

しかし、東方青蒼は二人の恋を断ち切るために、蕭潤の記憶を消してしまいます。この展開には、驚きと悲しみが入り混じりました。

ラストシーンでは、東方青蒼が書院の学生に変身し、蕭潤と同級生になるという意外な展開が待っていました。今後の二人の関係がどのように変化していくのか、気になるところです。

つづく