蒼蘭訣(そうらんけつ) ~エターナル・ラブ~ 第22話 あらすじ/ネタバレ

容昊(ようこう)は、懐かしの山洞に足を踏み入れる。視線は素朴な石の寝台に留まり、想いは3万年前へと遡る。当時は、師匠との再会を胸に帰墟の境に向かっていたが、太歳(たいさい)の出現によって平穏は打ち砕かれた。太歳(たいさい)は赤地女子(せきちじょし)を復活させることを餌に、息山(しょくさん)神の女性の命を奪う陰謀を企てていた。師匠の犠牲の大きさを知り、息蘭一族との深い友情を思う容昊(ようこう)の心は複雑だった。水雲天(すいうんてん)は師匠の偉業を忘れたかのようであり、太歳(たいさい)の言葉に惑わされ、息山(しょくさん)へと向かうことになったのだ。

息蘭一族は神女(しんじょ)を守るため、命を賭して戦ったが、最終的には神女(しんじょ)を逃がすしかなかった。この突然の事態に、容昊(ようこう)は諦めようとしたが、太歳(たいさい)は赤地女子(せきちじょし)の体に祟気(すいき)を注入しており、彼女の元神(げんしん)は邪祟の気で辛うじて生き延びていた。太歳(たいさい)がいなくなれば、赤地女子(せきちじょし)も存在しなくなる。熟慮の末、容昊(ようこう)は決断した。師匠のために、たとえ三界が滅びようとも構わない。今では、太歳は容昊(ようこう)の傷を癒すために大量の祟気(すいき)を消費し、残り少なくなっている。2人の命を維持するため、容昊(ようこう)は淵薮の奥深くに入り、錬化の術でこの脆弱なバランスを保つことにした。

一方、小蘭花(しょうらんか)は謝惋卿(しゃわんけい)を酒楼に誘い、蕭潤(しょうじゅん)との出会いをセッティングしようと計画していた。知り合って間もないにもかかわらず、謝惋卿(しゃわんけい)は小蘭花(しょうらんか)に親近感を抱き、快く誘いに応じた。普段は人に心を開かない彼女だが、この日は久しぶりの本音トークとなり、少女らしい恥ずかしさや優しさが垣間見えた。彼女は数日前に出会った謎の人物のことを話した。その人物は月の光を浴びて現れ、印象的な言葉を交わしたが、酔いが覚めると記憶が空白となり、心に残る不思議な感覚だけが残ったという。小蘭花(しょうらんか)は、その人物が東方青蒼(とうほうせいそう)ではないかと推測し、胸が痛んだ。

東方青蒼(とうほうせいそう)は外で待っていたが、蕭潤(しょうじゅん)がようやく姿を現した。蕭潤(しょうじゅん)は、ある仙女への深い愛を語り、彼女と人生を共にしたいと誓っていた。東方青蒼(とうほうせいそう)は、蕭潤(しょうじゅん)が言っているのは謝惋卿(しゃわんけい)のことだと勘違いし、同意した。その後、蕭潤(しょうじゅん)は酒楼の真ん中で絵を披露した。その絵に描かれた女性は、なんと小蘭花(しょうらんか)と瓜二つだった。東方青蒼(とうほうせいそう)は驚愕した。蕭潤の記憶を消したはずなのに、なぜ小蘭花(しょうらんか)の姿が残っているのか?

蕭潤は、絵の中の女性が運命の相手だと宣言し、皆に捜索協力を求めた。この言葉に、座っていた人々は騒然となった。小蘭花(しょうらんか)は声に反応して外に出て、自分の絵を見て複雑な気持ちになった。東方青蒼(とうほうせいそう)は怒りを露わにしたが、蕭潤は東方青蒼(とうほうせいそう)と義兄弟になりたいと申し出た。幸いにも觴闕(しょうけつ)が止めたため、事態は悪化しなかった。赤地女子(せきちじょし)の元神(げんしん)を守るため、東方青蒼(とうほうせいそう)はしぶしぶ承諾した。

觴闕(しょうけつ)と結黎(けつれい)は小蘭花(しょうらんか)の絵を下ろそうとしたが、蕭潤の家臣である曲水に邪魔された。結黎(けつれい)は曲水の容姿に感心し、觴闕(しょうけつ)は嫉妬に駆られた。結黎(けつれい)は機転を利かせて曲水を説得し、絵を下ろさせたが、小蘭花(しょうらんか)の絵は鹿城(ろくじょう)中に貼られており、すべてを消すことはできなかった。

小蘭花(しょうらんか)と東方青蒼(とうほうせいそう)は再会するとすぐに口論になり、お互いに蕭潤や謝惋卿(しゃわんけい)との密会を疑った。2人が言い争っている最中に、謝惋卿(しゃわんけい)と蕭潤が現れ、慌てて戸棚に隠れた。2人を引き合わせようとしたつもりが、すれ違いになってしまった。しかし、戸棚の中の2人は、近距離で接することで、微妙な空気が流れた。

2人が去った後、小蘭花(しょうらんか)と東方青蒼(とうほうせいそう)は急いで戻ったが、偶然にも蕭潤と絵の中の仙女である小蘭花、そして謝惋卿と夢の中の東方青蒼(とうほうせいそう)の出会いを果たしてしまった。この一連の誤解と偶然は、より複雑な感情の絡み合いが始まることを予感させる。

第22話感想

第22話は、複雑な感情が交錯する回でした。容昊(ようこう)は師匠への思いと、三界の命運を背負う重圧に苦悩し、小蘭花は東方青蒼への疑念と蕭潤への好意に揺れ動きます。

特に印象に残ったのは、小蘭花と東方青蒼のすれ違いです。2人はお互いを疑い、誤解を解くことができずにいました。しかし、戸棚の中で近距離で接することで、微妙な空気が流れ始めます。このシーンは、2人の関係がこれからどのように変化していくのかを予感させるものでした。

また、謝惋卿と蕭潤の出会いも興味深かったです。2人はお互いに惹かれ合っているように見えましたが、そこに小蘭花と東方青蒼の影がちらついていました。この4人の関係が今後どのように展開していくのか、目が離せません。

つづく