蒼蘭訣 ~エターナル・ラブ~ 第34話 あらすじ/ネタバレ

静かな夜、丹音(たんいん)は赤地女子(せきちじょし)と向き合い、喜びを語ります。しかし、赤地女子(せきちじょし)的目は突然冷たくなり、殺意が湧き上がります。それは心の葛藤の幻影であり、実際には刃にはなりませんでした。丹音(たんいん)の言葉は耳に響き渡りますが、赤地女子(せきちじょし)の心は不安と焦燥でいっぱいになり、彼女は突然湧き上がる感情から逃れようと、丹音(たんいん)に早く去るように促します。

夜が深まり、空は低く垂れ込め、空気にも不安感が漂います。赤地女子(せきちじょし)は隅に身を寄せ、両手で耳を塞ぎ、絶えず襲ってくる不気味な音を遮断しようとしますが、それらの音はまるで取り憑かれたように消えません。侍衛の慌ただしい足音が夜の静寂を破り、彼らは音に誘われて駆けつけますが、赤地女子(せきちじょし)は既に狂気に近い状態に陥っていることに気づきます。彼女が少し正気を取り戻したとき、手には無辜の者の血が染み付いており、侍衛たちは地に倒れ、生命の火が消えていました。

この事件はすぐに雲中君(うんちゅうくん)と長珩(ちゃんはん)の耳に届きます。雲中君(うんちゅうくん)は初めて聞いたとき、赤地女子の戯言だと思っていましたが、長珩(ちゃんはん)は凶神太歳(たいさい)と何か関係があるのではないかと鋭く感じます。話し合った後、長珩(ちゃんはん)は雲中君(うんちゅうくん)は二つの種族の戦いの勝敗にしか関心がなく、他のことはすべて無視していることを悟ります。雲中君(うんちゅうくん)はそれを隠そうとするどころか、長珩(ちゃんはん)にこのような「些細なこと」に干渉しないようにと警告します。

最終的に、雲中君(うんちゅうくん)は赤地女子の処刑を命じ、その情報は蝶衣(ちょうい)を通じて容昊(ようこう)に伝えられます。夜が深まり、澧沅(れいげん)はそっと丹音(たんいん)の部屋を訪れ、そっと布団をかけ、結黎(けつれい)の世話を頼みます。丹音(たんいん)は目を覚まし、父上の深夜の訪問の意図がわからず、心はさらに疑念を抱きます。澧沅(れいげん)が去った後、彼女は急いで結黎(けつれい)を探して真相を確かめようとしますが、何も得られず、父上を尾行することにします。

渡業淵のほとりで、澧沅(れいげん)は容昊(ようこう)を密かに解放しようとしたところ、丹音に阻止されます。蝶衣(ちょうい)は混乱に乗じて玉牌を使って天牢を開け、父娘が気づいたときには澧沅(れいげん)はすでに重傷を負っていました。丹音は怒りで我を忘れ、容昊(ようこう)を阻止しようとしますが、蝶衣(ちょうい)は澧沅(れいげん)を人質にして、形勢は不利になります。その時、結黎(けつれい)が現れ、細作を装って蝶衣(ちょうい)に油断をさせて一刀のもとに倒します。

澧沅は二人が落ち着くと、雲中君に罪を請うことにします。丹音をどうしても連れて行こうとする澧沅に、結黎(けつれい)は仕方なく彼女を気絶させます。丹音は目を覚ますと、結黎(けつれい)に恨みを抱きますが、結黎(けつれい)は後悔していません。蝶衣(ちょうい)が死んだことで、解毒剤が手に入らなくなったからです。

東方青蒼(とうほうせいそう)は偶然神女(しんじょ)と出会い、小蘭花(しょうらんか)のことを急いで尋ねます。神女(しんじょ)は、小蘭花(しょうらんか)との過去は知っているが、自分は小蘭花(しょうらんか)の生まれ変わりではないと率直に答えます。彼女は、司命(しめい)が息蘭聖草の真の姿を隠すために普通の蘭草を使ったと説明し、小蘭花(しょうらんか)の存在はその微かな記憶の依り代に過ぎないと語ります。今、真相が明らかになり、小蘭花(しょうらんか)も消えてしまいました。東方青蒼(とうほうせいそう)は受け入れることができませんでしたが、神女(しんじょ)の言葉を否定することもできませんでした。

丹音は毒に侵された結黎(けつれい)を背負い、息山(しょくさん)に薬を求めて旅に出ます。道中、結黎(けつれい)は初めて丹音を「姉さん」と呼び、その親愛の情に丹音は複雑な気持ちになります。神女(しんじょ)は結黎(けつれい)を救うことを承諾し、丹音から水云天の変事を聞きます。彼女はすぐに長珩(ちゃんはん)と一緒に洞窟に向かいますが、凶神太歳(たいさい)はすでに姿を消していました。

觴闕(しょうけつ)は心の葛藤に苦しみ、結黎(けつれい)への気遣いを抑えられませんが、結黎はそれを避けてしまいます。彼女は自分が觴闕(しょうけつ)の純粋な愛を受ける資格がないと考えています。丹音は結黎を慰めようとしますが、自分も同じように愛に迷っていることに気づきます。彼女は、長珩(ちょうこう)が小蘭花(しょうらんか)を愛していることを知っていながら、なぜ神女(しんじょ)と結婚するのか理解できません。長珩(ちょうこう)は黙って、すべての責任を負うと言います。その深い愛情と責任感は感動的です。

第34話感想

第34話は、衝撃的な展開と複雑な感情が交錯する、非常に印象的なエピソードでした。

特に、赤地女子の狂気に満ちた様子と、その背後にある凶神太歳(たいさい)の存在は、物語に不気味な緊張感を与えています。また、雲中君の冷酷さと長珩(ちょうこう)の葛藤は、二つの種族の戦いの行く末を暗示しており、今後の展開が気になります。

一方で、丹音と結黎の絆や、東方青蒼(とうほうせいそう)と神女のやり取りは、切なくも温かい気持ちにさせてくれました。特に、結黎の「姉さん」という言葉は、二人の関係の深さを物語っており、胸を打たれます。

つづく