蒼蘭訣(そうらんけつ) ~エターナル・ラブ~ 第35話 あらすじ/ネタバレ

容昊(ようこう)と赤地女子(せきちじょし)、切ない愛と犠牲

雲隠の地に蔓延する祟気(すいき)を根絶するため、容昊(ようこう)は心を痛めながらも、柴薪を拾いに山へ登った無辜の人々を犠牲にする決断を下します。意識を取り戻した赤地女子(せきちじょし)は、目の前の残酷な光景に恐怖を感じ、再び気を失ってしまいます。師匠の苦しみを目の当たりにした容昊(ようこう)は、太歳(たいさい)に復讐するため、太歳(たいさい)のもとへ向かいます。

祟気(すいき)に蝕まれた赤地女の魂は、3万年の間辛うじて持ちこたえていましたが、絶望の淵に陥り、やがて祟気(すいき)に操られる殺戮マシーンと化してしまいます。太歳(たいさい)は容昊(ようこう)に、赤地女の体を乗っ取り、魂を融合させれば、彼女の苦しみを和らげ、容昊(ようこう)の記憶も残したまま永遠に一緒にいられると提案します。この切なる願いに、容昊(ようこう)はついに太歳(たいさい)の提案を受け入れます。

容昊(ようこう)と赤地女子(せきちじょし)、運命の出会い

過去を振り返ると、幼い頃の容昊(ようこう)は薄着で雪の中にうずくまり、蕭の音色で孤独を癒していました。そのとき、赤地女子(せきちじょし)は窓辺から寒風を突き抜けるメロディーに耳を傾け、今までにない感情が湧き上がります。蕭の音色が聞こえる場所まで急いで駆けつけた彼女は、幼い子供が亡くなっているのを見つけ、深い後悔の念に駆られます。命の光を取り戻すため、赤地女子(せきちじょし)は司命(しめい)に助けを求め、容昊(ようこう)を復活させるために、どんな危険も顧みません。

真実を知った容昊(ようこう)は、涙と喜びが入り混じりながらも、運命の無情さを悟ります。彼は師匠の頬に涙を拭い、強く抱きしめると、最も辛い決断を下します。それは、師匠の苦しみを終わらせるために、自分の手で師匠を殺すことでした。赤地女子は容昊の腕の中で安らかに息を引き取り、顔には解放と安堵の笑みが浮かびます。一方、師匠を失った悲しみに暮れる容昊は、太歳(たいさい)と共に命を絶ち、別の世界で師匠と再会することを誓います。

長珩(ちゃんはん)と東方青蒼(とうほうせいそう)、それぞれの決意

水雲天(すいうんてん)に親友を持ち、敵なしの東方青蒼(とうほうせいそう)と長珩(ちゃんはん)は、容昊と赤地女の死を聞きつけ、竹林に駆けつけ、亡くなった二人を弔います。神女(しんじょ)は、長珩(ちゃんはん)に迅速に行動を起こすよう促します。長珩(ちゃんはん)は、様々な感情を抱えながらも、蒼生を救う責任が何よりも重いことを知っています。実は、神女(しんじょ)小蘭花(しょうらんか)と長珩(ちゃんはん)の婚約は、創世神君と息蘭一族の古い盟約に基づいており、二つの種族が結婚することで、無上の神力を解き放つことができるのです。これは、背くことのできない天命なのです。

長珩(ちょうこう)は、小蘭花(しょうらんか)が東方青蒼(とうほうせいそう)に距離を置いているのは、太歳との決戦を予知しているからであり、愛する人を守るために急いで結婚しようとしていることに気づきます。東方青蒼(とうほうせいそう)は旅立つことを決意しますが、別れる前に小蘭花(しょうらんか)と心を込めて同心錠をかけることを望みます。小蘭花(しょうらんか)は必死に感情を抑えて逃げようとしますが、東方青蒼(とうほうせいそう)が過去に苦しんでいたことを知ります。彼の冷たさと傷つける態度は、すべて彼女を救うために仕方なく取った行動だったのです。

旅立とうとする東方青蒼(とうほうせいそう)に、小蘭花(しょうらんか)はついに我慢できなくなり、かつて彼に微笑みを教えたときのように、彼の顔をそっと触れます。この行動に心を動かされた東方青蒼(とうほうせいそう)は、逃げようとする神女(しんじょ)を強く抱きしめ、彼女の本当の正体を知りたいと願います。神女(しんじょ)は何も言わずに逃げ出し、東方青蒼(とうほうせいそう)は疑問を抱えたまま取り残されます。

そのとき、東方青蒼(とうほうせいそう)は小蘭花(しょうらんか)の命簿(めいぼ)が変化していることに気づきます。これは、彼女がもうすぐ犠牲になることを意味しています。彼は運命に逆らい、愛する人を守ることを決意します。別れの際、彼は神女(しんじょ)に情熱的なキスをし、最後まで守ると誓います。觴闕(しょうけつ)は戦衣を差し出し、東方青蒼(とうほうせいそう)は鎧を身にまとい、闇の中へと歩みを進め、未知の旅に出ます。

一方、神女は華やかな婚礼衣装を身にまとい、長珩(ちょうこう)と共に天命の約束を果たします。吉兆が現れ、花びらが舞い散る中、二人は手を取り合って婚姻殿堂へと歩みを進め、雲中君(うんちゅうくん)の前で蒼生を守ることを誓います。この華やかな舞台の中で、彼らはそれぞれの使命の道を歩み始めますが、心の中には過去の思い出と未来への期待が秘められています。

第35話感想

第35話は、切ない愛と犠牲、それぞれの決意が描かれた非常に感動的な回でした。容昊と赤地女の愛は、3万年の時を超えても色褪せることなく、涙なしには見られませんでした。また、長珩(ちょうこう)と東方青蒼のそれぞれの決意も印象的でした。二人は愛する人を守るために、運命に逆らうことを決意します。神女と東方青蒼の別れも切なく、二人の未来がどうなるのか気になります。

つづく