蒼蘭訣(そうらんけつ) ~エターナル・ラブ~ 最終回 第36話 あらすじ/ネタバレ
東方青蒼(とうほうせいそう)は洞窟にやってきて、太歳(たいさい)を自分の心海に導きました。そこには、青々とした草木が生い茂り、七情樹が美しい花を咲かせていました。彼は、そこで太歳(たいさい)と決着をつける決意をしました。
青蒼は太歳(たいさい)の敵ではありませんでしたが、昊天(こうてん)塔に触れたことで、小蘭花(しょうらんか)の魂は神女(しんじょ)の力を彼の心に宿らせていました。貪欲な念を糧とする凶神?太歳(たいさい)は、自身の欲に囚われてしまいます。
しかし、太歳(たいさい)は諦めません。青蒼の弱点を突こうとしますが、彼は小蘭花(しょうらんか)が自分を忘れた事実を受け入れることができず、そのわずかな執着によって、太歳は青蒼から逃れてしまいました。そして、青蒼の肉体は太歳に操られてしまいます。
空に裂け目が開き、そこから祟気(すいき)が溢れ出し、世界を覆い尽くす柱のようにそびえ立ちました。青蒼は祟気(すいき)に包まれ、空中に浮かび上がり、世界を支配するかのごとく、冷酷な眼差しで周囲を見下ろします。白髪となり、首には不気味な模様が浮かび上がり、その眼差しは鋭く恐ろしいものでした。
黒雲が天地を覆い尽くし、息苦しいほどの圧迫感が漂います。雲中君(うんちゅうくん)は水雲天(すいうんてん)の兵士たちを率いて駆けつけ、長珩(ちゃんはん)と小蘭花(しょうらんか)も同行していました。雲中君(うんちゅうくん)は、兵士たちと協力して、人々を飲み込もうとする祟気(すいき)を鎮圧しようとします。
小蘭花(しょうらんか)は最前線に突進し、重い祟気(すいき)を切り裂きながら青蒼のもとへ向かいます。太歳は既に青蒼の肉体を手に入れ、力を回復させようとしていました。小蘭花(しょうらんか)は神女(しんじょ)としての力を完全には得られていませんでしたが、それでも彼女は前に進みます。神女(しんじょ)としての使命を果たし、青蒼を救うためです。
仙族の兵士たちは、小蘭花(しょうらんか)のために時間を稼ごうとしますが、祟気(すいき)の侵食には耐えられません。危機的状況の中、觴闕(しょうけつ)と巽風(そんほう)が月(げつ)族の兵士たちを率いて駆けつけ、水雲天(すいうんてん)を援護します。しかし、太歳の祟気はあまりにも強く、このままでは青蒼は消滅してしまいます。それでも小蘭花(しょうらんか)は諦めず、青蒼のもとへたどり着き、彼の首に腕を回し、キスをしました。
眠りに落ちそうだった青蒼は、小蘭花(しょうらんか)のキスによって意識を取り戻し、琉璃火を得ます。琉璃火は、失われた慈悲の炎であり、七情八苦に耐え、慈悲の心を持ち続ける者だけが操ることができるものでした。
青蒼は意識を取り戻しましたが、彼の元神(げんしん)は太歳と融合しており、彼が死ななければ、太歳は消滅しません。しかし、小蘭花(しょうらんか)は青蒼を殺すことはできません。人々を救うことは彼女の使命ですが、青蒼の使命ではありません。青蒼にとって、小蘭花(しょうらんか)を救うことが彼の使命なのです。小蘭花(しょうらんか)は悲しみを堪え、青蒼に攻撃を仕掛けます。
青蒼は小蘭花の願いを叶え、彼女のために運命を変えることができました。彼はゆっくりと小蘭花の前から消え、骨蘭だけが残されました。太陽が東から昇り、すべての陰を払拭し、三界は再び平穏を取り戻しました。しかし、小蘭花の青蒼は二度と戻ってくることはありませんでした。
500年後、丹音(たんいん)は仙界の戦神となり、長珩(ちゃんはん)は世界を旅に出ることにしました。巽風(そんほう)は月(げつ)族を立派に統治し、かつての青蒼のような風格を漂わせています。かつて世界中を騙し歩いていた結黎(けつれい)は、子供たちに嘘をつかないように教え始めました。觴闕(しょうけつ)は相変わらず結黎(けつれい)と喧嘩をしながらも、心の中では彼女を敬い愛していました。小蘭花は平和な世界を見守りながら、青蒼の帰りを待ち望んでいました。
彼女の願いが通じたのか、運命のいたずらなのか、ある風光明媚な春の日、青蒼は戻ってきました。
第36話の感想
蒼蘭訣の最終回は、感動と切なさで溢れた回でした。東方青蒼(とうほうせいそう)と小蘭花の愛の深さ、そして彼らの自己犠牲の精神に胸を打たれました。
特に印象に残ったのは、小蘭花が青蒼を救うために琉璃火を操ったシーンです。彼女はまだ神女(しんじょ)としての力を完全に得ていませんでしたが、それでも青蒼への愛と使命感によって、不可能を可能にしました。
また、青蒼が小蘭花の願いを叶えるために、自分の命を犠牲にしたことも感動的でした。彼は小蘭花を救うことが自分の使命だと信じ、最後まで彼女を守り抜きました。
最終回は、悲しみに包まれながらも、希望を感じさせるものでした。500年後、青蒼は小蘭花の前に再び姿を現します。これは、彼らの愛が永遠に続くことを意味しているのでしょう。