風鈴(フウレイ)の心の傷

風鈴(フウレイ)の傷は徐々に癒えてきたものの、心にはまだ闇い影が残り、安らぎを妨げていた。それを知った翎雲子(りょううんし)は、磐石(バンジャク)に助けを求めるため祁来山への旅に出ることを決意する。

楊嵐(ヨウラン)と磐石(バンジャク)

一方、楊嵐(ヨウラン)と磐石(バンジャク)は小妖たちの訓練を見守っていた。彼らの勇猛さには感心するものの、戦略の不足を指摘し、布陣の重要性を説く。風鈴(フウレイ)の不幸を聞いた磐石(バンジャク)は、北斗瑶光洞へ戻ることを決意する。楊嵐(ヨウラン)は磐石(バンジャク)に丹薬と新たに作った玉簡を託し、連絡を絶やさぬよう念を押す。

磐石(バンジャク)の帰還

磐石(バンジャク)が万空山に足を踏み入れた瞬間、解空祖師(かいくうそし)は命牌を通じて彼の帰還を察知し、意味深な笑みを浮かべる。磐石(バンジャク)の陪伴により、風鈴(フウレイ)の心は徐々に癒えていく。彼は自身の真の目的を隠し、焦らずに進むよう諭し、深奥な悟者道功法を伝授する。二人は共に成長することを誓う。

磐石(バンジャク)の決意

風鈴(フウレイ)の容態が安定すると、磐石(バンジャク)は出発の準備をする。彼は三人の兄に別れを告げ、師匠への挨拶を辞退する。その後、三人は最近の出来事を解空祖師(かいくうそし)に報告する。祁来山での妖たちの文化学習について、解空祖師(かいくうそし)は磐石(バンジャク)の真の目的は占山ではなく、より大きな仮天の計画にあると見抜く。

採花賊の出現

一方、鴻蒙心魔(コウモンシンマ)は天道を飲み込む野望を達成するため、磐石(バンジャク)と北宸(ホクシン)を罠にかけようと企む。風鈴(フウレイ)は磐石の教えを胸に、凌燕の掃除と悟者道の修行に励み、新弟子の指導にも力を注ぐ。笑顔が彼女の顔に戻り始める。

しかし、万空山には不吉な影が忍び寄る。採花賊の出現により、人々は恐怖に怯え、多くの少女が犠牲となる。解空祖師(かいくうそし)は翎雲子(りょううんし)と丹彤子(たんとうし)に調査を命じ、風鈴(フウレイ)も同行を申し出る。三人は変装して民間に入り込み、事件の裏に妖の影が潜んでいることを突き止める。

醉紅楼の秘密

手がかりを追っていくうちに、彼らは醉紅楼にたどり著く。そこでは悪名高い悪蛟王(あくこうおう)が花魁として君臨していた。偶然にも、北宸(ホクシン)も事件を独自に追っており、翎雲子(りょううんし)たちと遭遇する。郊外で新たな女性の遺体が発見され、北宸(ホクシン)は六大妖王の一人である狳狨王を追い詰める。

激闘と天界からの知らせ

悪蛟王(あくこうおう)が現れ、三つ巴の戦いが始まる。北宸(ホクシン)は軽傷を負うものの、翎雲子(りょううんし)と丹彤子(たんとうし)の助けにより、三妖を撃退する。この戦いで、風鈴(フウレイ)は天輔の姿を見て前世で殺された記憶が蘇り、恐怖に震える。北宸(ホクシン)と天輔は戦場の殺気に驚いたものと思い、彼女を気遣う。しかし、その直後、天界から北宸(ホクシン)にとって不吉な知らせが届く。

九霄宝殿の危機

九霄宝殿では、泰白紀星(たいはくきせい)が私動凡心という罪で北宸(ホクシン)を弾劾する。天帝(てんてい)は北宸(ホクシン)の功績を考慮するものの、霓裳(ゲイショウ)が祈願した赤い布切れという動かぬ証拠の前に、飛龍(ひりゅう)将軍に北宸(ホクシン)を呼び戻すよう命じる。この発表に仙界は騒然となり、告発に関与しなかった仙人も驚きを隠せない。

一方、霓裳(ゲイショウ)は月樹の花が咲いたことを知る。これは北宸(ホクシン)が厳しい試練に直面することを闇示している。九霄宝殿では誰も声を上げることができず、北宸(ホクシン)の元帥の座は危機に瀕する。

第20話感想

第20話は、物語が大きく動き出す重要なエピソードでした。風鈴(フウレイ)の心の傷が癒され、磐石の真の目的が明らかになる一方で、万空山に不吉な影が忍び寄り、北宸(ホクシン)は天界で窮地に立たされます。

特に印象的だったのは、風鈴(フウレイ)のトラウマが蘇るシーンです。前世の記憶がフラッシュバックし、恐怖に震える姿は見ていて辛くなりました。しかし、彼女はそれを乗り越え、再び前に進もうとする強い意誌を感じました。

また、北宸の窮地も気になるところです。私動凡心という罪で弾劾され、元帥の座が危うくなっています。果たして彼はこの危機を乗り越えることができるのでしょうか?

つづく