金糸雀(キンシジャク)と天道の石

金糸雀(キンシジャク)が天道の石に興味津々なのを見た鴻蒙心魔(コウモンシンマ)は、彼女が裂け目を修復できるとほのめかします。しかし、彼女と磐石(バンジャク)、風鈴(フウレイ)は計画の重要な鍵を握っているのです。風鈴(フウレイ)は磐石(バンジャク)が何かを隠していると感じていましたが、そのたびに物資に関することだと告げられ、それ以上は追求しませんでした。

天帝(てんてい)の策略

天帝(てんてい)は磐石(バンジャク)が物資を無事に運び出したことを聞き、各勢力を利用して彼を大罪に陥れ、鎮圧しようとします。楊嵐(ヨウラン)は天界が祁来山に対処しようと躍起になっていることを知り、悟者道にすぐに錬丹を開始させ、天兵天将に対抗する勢力を育てる時間を確保します。

楊嵐(ヨウラン)の想い

しかし、楊嵐(ヨウラン)の心臓の病は悪化しており、黒魔王(こくおうま)たちに知られないように、呂青(りょせい)と短嘴妖(たんすいよう)は五妖王が騒ぎを起こすのを必死に阻止します。その時、楊岩(ヨウガン)が突然現れて五妖王を追い払い、楊嵐(ヨウラン)に自ら治療を施します。そして、磐石(バンジャク)との関係を尋ねると、楊嵐(ヨウラン)はためらうことなく、磐石(バンジャク)が自分の婚約者であると答えます。

すれ違う想い

しかし、楊岩(ヨウガン)はすでに月樹を調べており、月樹には磐石(バンジャク)の情花がないことを知っていました。つまり、楊嵐(ヨウラン)は磐石(バンジャク)に深く心を寄せているが、磐石(バンジャク)はすでに別の女性を想っている可能性があるのです。楊嵐(ヨウラン)はそれを聞いて心が張り裂けそうになり、磐石(バンジャク)との約束を認めるしかありませんでした。楊岩(ヨウガン)は妹の真心に報われなかったことを痛ましく思いながらも責めることができず、何かあれば兄を頼るようにと告げます。

北宸(ホクシン)の策略と鴻蒙心魔(コウモンシンマ)の罠

北宸(ホクシン)は事態を静観するわけにはいかず、巨力神に天桃園を焼き払って磐石(バンジャク)を陥れるように命じます。しかし、それは鴻蒙心魔(コウモンシンマ)の罠でした。鴻蒙心魔(コウモンシンマ)は法術を使って火力を強め、炎は守備していた天兵たちをあっという間に飲み込みます。顧敬(グー・ジン)は自ら消火に駆けつけ、磐石(バンジャク)と関係があると判断して、すぐに捕縛するよう命じます。

磐石(バンジャク)の逃亡と風鈴(フウレイ)の予感

磐石はすでに風鈴(フウレイ)を連れて移中庁を脱出していて、彼女を守るために、鴻蒙心魔(コウモンシンマ)に託します。磐石が去った後、金糸雀(キンシジャク)が現れて風鈴(フウレイ)を迎えに行きます。風鈴(フウレイ)は金糸雀(キンシジャク)の後ろ姿を見て、どこか見覚えがあるような気がしました。そして、金糸雀(キンシジャク)が磐石が想っている人だと知って、心がざわつきます。

楊嵐(ヨウラン)の仮撃と磐石の窮地

磐石は楊嵐(ヨウラン)に内応を依頼し、楊嵐(ヨウラン)は妖軍を率いて祁来山付近の天河軍を掃討し、雲域天港を攻撃します。相手は不意を突かれ、慌てふためきます。磐石は逃亡中に顧敬(グー・ジン)に重傷を負わされ、天河水軍は天帝(てんてい)に雲域天港への増援を要請します。天帝(てんてい)は熟慮の末、増援を諦め、兵力を集中して磐石を捕縛することにします。

磐石の仮撃と天帝(てんてい)の決断

その頃、磐石は泰白紀星(たいはくきせい)の宮殿を焼き払い、彼をボコボコにして顧敬(グー・ジン)の視界から逃れます。雲域天港の防護罩は長くは持たないため、天輔は留守番をして妖軍の攻撃を防ぎます。一方、天衡(テンコウ)は天帝(てんてい)に援軍を要請するために天界に向かいます。泰白紀星(たいはくきせい)はあらゆる手段を使って妨害し、磐石の修為が太乙金仙の頂点に達している可能性があり、雲域天港に兵力を分散させれば、磐石を捕縛することができないと主張します。

最終的に天帝(てんてい)は「擒賊先擒王」の提案を受け入れ、磐石を全力で追跡するよう命じます。天界が雲域天港を支援しなかったため、天河軍は全滅し、天輔は毒丹を飲んで降伏を拒否します。彼の忠義と気概に楊嵐(ヨウラン)は心を動かされます。その知らせが天界に届くと、磐石は悲しみに暮れ、天衡(テンコウ)は絶望し、天帝(てんてい)と泰白紀星(たいはくきせい)を睨みつけて自害します。巨力神はそれを阻止しようとしますが間に合わず、仙界の愚かさを罵り、天河軍の60万の亡魂を悼みます。

飛龍(ひりゅう)将軍の策略と磐石の逮捕

飛龍(ひりゅう)将軍は鴻蒙心魔(コウモンシンマ)の無極環を奪い、それを利用して磐石を襲撃し、顧敬(グー・ジン)と協力して天牢に連れ戻します。泰白紀星(たいはくきせい)は再び天帝(てんてい)の前で讒言し、飛龍が磐石を捕らえたのは功績だが、無極環を奪ったのは過ちであり、功罪相殺できないと主張します。そのため、天帝(てんてい)は飛龍(ひりゅう)将軍も天牢に閉じ込め、楊嵐(ヨウラン)に降伏を要求する聖旨を送ります。

第34話の感想

第34話は、怒涛の展開と登場人物の心の葛藤が描かれた、非常に重厚な内容でした。特に、磐石と楊嵐(ヨウラン)のすれ違う想い、天河軍の悲壮な最期、天衡(テンコウ)の自害など、胸を締め付けられるようなシーンが続きました。

磐石は、天界の策略に翻弄されながらも、仲間と共に奮闘します。しかし、顧敬(グー・ジン)との戦いで重傷を負い、逃亡を余儀なくされます。一方、楊嵐(ヨウラン)は磐石への想いを胸に、妖軍を率いて天界に立ち向かいます。しかし、天帝(てんてい)の策略により、雲域天港は孤立無援となり、天河軍は全滅してしまいます。

つづく