風鈴(フウレイ)の悩み
金糸雀(キンシジャク)のことで悩む風鈴(フウレイ)を聞き、凌雲子も心配する。磐石(バンジャク)にとって金糸雀(キンシジャク)は最も大切な存在であり、触れてはいけない禁忌だった。侍女が黒魔王(こくおうま)の怒りを買い、処刑されそうになるが、磐石(バンジャク)が間に合って助ける。
祁連山の変化
祁連山の繁文缛節に馴染めない磐石(バンジャク)は、外で休憩を取る。楊嵐(ヨウラン)が後を追ってくる。磐石(バンジャク)は、かつての破旧で甲冑も揃わない祁連山が天兵天将の攻撃に耐えられたのは、天界の厳格な規律による内耗が原因だったと語る。しかし、強大になった祁連山は天界と変わらない存在になり、磐石(バンジャク)は以前のように自由奔放だった頃を懐かしむ。
楊嵐(ヨウラン)の涙
磐石(バンジャク)が自分を責めていると思い、楊嵐(ヨウラン)は涙を流す。人間である自分が妖たちを束ねるには、規律が必要だと訴える。磐石(バンジャク)が天界に行って以来、楊嵐(ヨウラン)は悪夢に悩まされ、祁連山が焼け野原になることや、磐石(バンジャク)が戻れないことを恐れていた。彼女は、天界に隙を見せないために強くならなければならないと語る。
花火と涙
楊嵐(ヨウラン)の涙に心を痛めた磐石(バンジャク)は、花火を打ち上げて彼女を喜ばせる。楊嵐(ヨウラン)は怒りを解き、磐石(バンジャク)の肩に寄り添いながら花火を見る。妖たちは隠れて様子を伺い、二人が結婚できるように計画を立てる。風鈴(フウレイ)は涙を流す。
金糸雀(キンシジャク)の想い
一方、金糸雀(キンシジャク)は無極殿で風鈴(フウレイ)の安否を気遣い、磐石(バンジャク)に会いたいと願う。しかし、風鈴(フウレイ)は磐石(バンジャク)に迷惑をかけたり、楊嵐(ヨウラン)との関係を壊したくないと思い、復活したことを隠していた。自分の勝手な行動に罪悪感を抱き、金糸雀(キンシジャク)は涙を流す。
解空祖師(かいくうそし)の追跡
解空祖師(かいくうそし)は、鴻蒙心魔(コウモンシンマ)に操られた清風子(せいふうし)を追い、彼が風鈴(フウレイ)の故郷と両親の魂を破壊するのを目撃する。彼は、風鈴(フウレイ)が天道と深い関係があると疑う。
北宸(ホクシン)の弔い
霓裳(ゲイショウ)が亡くなってから数年、北宸(ホクシン)は彼女の墓参りに訪れ、遺品である簪を回収する。彼は、霓裳(ゲイショウ)が永遠に幸せでありますようにと願う。
磐石の策略
その後、磐石は戦いを挑む。月老(ユエラオ)に無理やり縁結びをさせたり、仙人の眉毛を焼いたりして、仙界を混乱に陥れる。仙界は天帝(てんてい)に訴え、天帝(てんてい)は頭痛を抱える。泰白紀星(たいはくきせい)は、磐石が天界との共存を望んでおり、名分を与えれば平和になると考える。
九野至尊の称号
天帝(てんてい)の命を受けた泰白紀星(たいはくきせい)は祁連山を訪れ、磐石を九野至尊に封じると伝える。磐石は計画通り、地府への自由な往来を可能にする称号を得て、金糸雀(キンシジャク)を復活させようと企む。彼は泰白紀星(たいはくきせい)をからかい、雲域天港を天帝(てんてい)に献上すると宣言する。泰白紀星(たいはくきせい)は笑顔で対応するしかない。
楊嵐(ヨウラン)との不和
泰白紀星(たいはくきせい)が去った後、楊嵐(ヨウラン)は磐石にいつ天界を攻撃するのか尋ねる。しかし、磐石は戦いを望まず、祁連山を平穏に発展させ、三界に一席の地を確保したいと考える。さらに、磐石が金糸雀(キンシジャク)のことを気にかけていることに気づいた楊嵐(ヨウラン)は怒り、二人は不仲になる。
北宸(ホクシン)の悲しみ
北宸(ホクシン)は天河水軍の墓を訪れ、六十万の部下の魂が現れて拝謁する。彼は悲しみに暮れる。飛龍(ひりゅう)将軍と巨力神は、天帝(てんてい)の命で火山噴火の原因を調査するために地上に派遣され、北宸(ホクシン)を訪れる。彼らは、北宸(ホクシン)が天界に戻り、磐石を討伐する軍を率いることを望むが、北宸(ホクシン)は拒否する。
霓裳(ゲイショウ)の転生
天帝(てんてい)は、北宸(ホクシン)を立ち直らせるには霓裳(ゲイショウ)が必要だと考える。霓裳(ゲイショウ)は異域の藩王の娘に転生し、父の誕生日に歌と踊りで祝っていた。その時、黒い煙が天から降り注ぎ、父娘を連れ去って荒野に捨てる。
第36話の感想
第36話は、キャラクターたちの複雑な感情が浮き彫りになる回だった。
磐石は、祁連山の変化に戸惑いを感じ、かつての自由奔放な日々を懐かしむ。一方、楊嵐(ヨウラン)は、人間である自分が妖たちを束ねるために規律が必要だと考えている。二人は、それぞれの立場から葛藤を抱えている。
金糸雀(キンシジャク)は、磐石に迷惑をかけたくないという思いから、復活したことを隠している。風鈴(フウレイ)は、金糸雀(キンシジャク)の想いを理解しながらも、磐石のために尽くそうとする。二人の女性は、磐石への愛ゆえに苦悩している。
解空祖師(かいくうそし)は、風鈴(フウレイ)と天道の関係を疑い始める。北宸(ホクシン)は、霓裳(ゲイショウ)の死を乗り越えられずにいる。天帝(てんてい)は、磐石と北宸(ホクシン)を操るために、それぞれに策略を仕掛ける。
つづく