磐石(バンジャク)は幽冥地府に足を踏み入れ、生死簿を調べて金糸雀(キンシジャク)の転生の痕跡を探そうとした。しかし、関連する記録は奥深い秘法で封印されており、幽泉子(ゆうせんし)でさえ手が出せない。唯一確かな手がかりは、魂魄の欄に「待査」と記されていること。これは、金糸雀(キンシジャク)がすでに転生している可能性を示唆しており、その運命の軌跡は別の秘章に隠されていることを意味する。

風鈴(フウレイ)はこれを聞いて不安な表情を浮かべる。磐石(バンジャク)が玄冥王を呼び出し、百年前の生死簿を覗き見た鴻蒙心魔(コウモンシンマ)の追跡に協力してくれるよう懇願する。しかし、玄冥王は漠然とした範囲を示すだけで、正確な指針を示すことができず、磐石(バンジャク)は不満を募らせる。幸いなことに、幽泉子(ゆうせんし)が適切なタイミングで介入し、聖尊の修為に対する深い理解に基づいて、聖尊の能力は並外れており、広大な書海を閲覧することも容易であると強調した。

九霄雲上の天帝(てんてい)は、宝殿の中で泰白紀星(たいはくきせい)に磐石(バンジャク)が地府に行った理由を尋ねる。泰白紀星(たいはくきせい)は、磐石(バンジャク)が陰陽術士を連れて行ったが、その目的は明らかにしていないものの、無極聖尊(ムキョクセイソン)と何らかの関係があるのではないかと推測する。この言葉に、仙たちは騒然となり、天帝(てんてい)はすぐに泰白紀星(たいはくきせい)に徹底的に調査するよう命じる。

一方、鴻蒙心魔(コウモンシンマ)は深遠な計画を立て、碁を媒介として偉業を成し遂げようとしている。その意図は金糸雀(キンシジャク)には理解しがたい。そして、霓裳(ゲイショウ)の転生である玉兒公主は、労働の苦しみを初めて味わう。薪割り、水汲み、鶏の屠殺など、どれも要領を得ず、北宸(ホクシン)の及時な助けがあってようやく窮地を脱することができた。食事の後、玉兒は2人が前世の縁を再续しているのかと尋ねるが、北宸(ホクシン)は淡々と否定し、自分は守陵人であり、兄弟と過去の忠誠を守っているのだと答える。玉兒は疑問を抱き、北宸(ホクシン)は凡人ではない、何か未瞭のことがあるに違いないと直感する。

玉真子(ぎょくしんし)は北宸(ホクシン)を見舞い、その境遇を憐れむが、北宸(ホクシン)は淡々と受け止め、天河軍の亡霊を守ることが最高の帰宿であり、世俗の争いにはもう未練はないと考える。玉真子(ぎょくしんし)は少し安心し、別れ際に北宸(ホクシン)に何かあれば必ず助けを求めるようにと頼む。この一幕は玉兒の目に悄然と映り、さらに好奇心と疑問を深める。

地府では、金糸雀(キンシジャク)の行方を捜し求めても成果が出ない磐石(バンジャク)が怒りを爆発させる。風鈴(フウレイ)はそれを目の当たりにして、自分が知っている手がかりを明かすべきかどうか葛藤する。祁来山の妖衆が磐石(バンジャク)の指示を急いでいる中、楊嵐(ヨウラン)は翌日に磐石(バンジャク)に代わって朝政を執り行い、大局を安定させることを余儀なくされる。

鴻蒙心魔(コウモンシンマ)は闇躍し、風鈴(フウレイ)に生死簿の中で金糸雀(キンシジャク)の曖昧な映像を見せ、その正体を明かす。風鈴(フウレイ)は驚愕するが、その直後に磐石(バンジャク)が現れる。風鈴(フウレイ)は慌てて生死簿を隠そうとするが、逆に磐石(バンジャク)の警戒を招いてしまう。生死簿は真っ白で、磐石(バンジャク)はなぜ風鈴(フウレイ)が隠そうとしたのか理解できず、金糸雀(キンシジャク)は自分の人生に欠かせない存在だから、金糸雀(キンシジャク)を探す邪魔をしないでほしいと厳しく戒める。

夜が更けても、風鈴(フウレイ)は外に座って古い曲を口ずさんでいると、本物の金糸雀(キンシジャク)が現れる。かつてはこれを恥じていた風鈴(フウレイ)だが、今では金糸雀(キンシジャク)との不思議な共鳴を感じている。鴻蒙心魔(コウモンシンマ)が現れ、自分の正体を明かし、無極殿にいる金糸雀(キンシジャク)は幻影に過ぎないと告げる。風鈴(フウレイ)は鴻蒙心魔(コウモンシンマ)に磐石(バンジャク)の安全を保障してくれるよう懇願するが、鴻蒙心魔(コウモンシンマ)は風鈴(フウレイ)の消失を代償として応じる。風鈴(フウレイ)は涙ながらに、死を恐れているのではなく、磐石への愛情を捨てることができないと訴えるが、最愛の人を守るために、彼女はすべてを犠牲にする覚悟を決める。

天庭では、天帝(てんてい)が激怒し、磐石の行動の背後にある真実を追求することを誓う。磐石は単身万空山に向かい、解空祖師(かいくうそし)に生死簿の謎を解き明かしてもらおうとするが、師兄たちに阻まれ、祖師は修行のために閉関中だと告げられる。磐石はこれが婉拒であることを理解しているが、それでも前に進もうとする。幸いなことに、翎雲子(りょううんし)が巧みに周旋してくれたおかげで、事態は緩和された。運命、愛、犠牲をめぐる葛藤が、天地の間で静かに繰り広げられている。

第38話の感想

第38話は、衝撃的な展開が続く怒涛のエピソードでした。磐石は金糸雀(キンシジャク)の転生を探るために地府を訪れましたが、生死簿は謎に包まれており、新たな手がかりを得ることはできませんでした。一方、風鈴(フウレイ)は金糸雀(キンシジャク)の正体を知り、鴻蒙心魔(コウモンシンマ)との取引によって姿を消してしまいました。

磐石と風鈴の切ない別れは、視聴者の心を強く揺さぶりました。磐石にとって風鈴はかけがえのない存在であり、彼女の消失は大きな痛手となるでしょう。また、鴻蒙心魔(コウモンシンマ)の真の目的も明らかになり、今後の展開がますます気になります。

つづく