安楽伝 第12話 あらすじ/ネタバレ

衝撃の改名と再会

一道の勅旨が玳山に届く。太后の慈悲により、帝梓元(ていしげん)は帝承恩(ていしょうおん)と名を改め、京に戻ることが許されたのだ。権力と自由を手に入れるため、帝承恩(ていしょうおん)は改名に何の躊躇もなく、帝家の養育の恩をあっさりと捨て去る。

慕青(ぼせい)は帝承恩(ていしょうおん)の恩を忘れた態度に憤慨するが、幼い頃から苦労を重ね、帝家に引き取られてからも帝梓元(ていしげん)の身代わりとして10年間玳山で幽閉されていた彼女の境遇を思い、同情も覚える。帝承恩(ていしょうおん)は慕青(ぼせい)をなだめようと、彼の好きな服を着てみせ、ついに慕青(ぼせい)の承諾を得て、二人で下山する。

一方、韓燁(かんよう)は記憶を頼りに帝梓元(ていしげん)の肖像画を描くが、任安楽(じんあんらく)に驚くほど似ていることに気づく。帝梓元(ていしげん)が改名して下山することを知った韓燁(かんよう)は複雑な心境に陥る。かつての帝梓元(ていしげん)は気高く毅然としていたが、今は屈辱に甘んじている。その変化に驚きながらも、彼女の選択に納得のいく理由を見つけようとする。

安寧(あんねい)公主(あんねいこうしゅ)は宮殿に乗り込み、韓仲遠(かんちゅうえん)が帝梓元(ていしげん)を改名させたことを激しく非難する。韓仲遠(かんちゅうえん)は娘がよそ者とつるんでいることを叱責し、靖安侯府を刑部の大牢に変えてしまう。その頃、任安楽(じんあんらく)は洛銘西と共に靖安侯府を訪れ、この命令を聞いて苦笑する。韓家はわずか数日の間に、帝家からさらに屈辱を受けることになり、復讐の炎はますます激しく燃え上がる。

静かに立ち去ろうとした任安楽(じんあんらく)と洛銘西は、偶然韓燁(かんよう)兄妹と遭遇する。質問された任安楽(じんあんらく)は、刑部の大牢の様子を見に来たついでに、「恋敵」である帝梓元(ていしげん)の過去を知り、敵を知るために来たと嘘をつく。

4人は翎湘楼に集まり、琴を弾きながら花を回す遊びをする。花が韓燁(かんよう)と安寧(あんねい)の手元に渡り、任安楽(じんあんらく)は巧妙な質問を投げかける。微妙な空気が流れる中、花は洛銘西の手に渡る。韓燁(かんよう)は彼が頻繁に翎湘楼に来る理由を尋ねる。皆は琳琅(りん ろう)が彼の意中の人ではないかと推測するが、洛銘西は否定も肯定もしない。琳琅(りん ろう)は恥ずかしそうに微笑む。

夜遅く、安寧(あんねい)は邸宅で一人で剣舞を披露する。剣法は帝梓元(ていしげん)から直接教わったものだが、今は会うことができない。数日後、帝承恩(ていしょうおん)は質素な馬車で都に到着し、繁栄を目の当たりにして二度と玳山に戻らないと誓う。宮殿には住居が用意されているものの、待遇は冷たくあざけられているように見える。帝承恩(ていしょうおん)は気にしていない様子で、殿下は自分を深く愛していると信じている。慕青(ぼせい)は彼女に現実を見るように忠告するが、殿下の心には帝梓元(ていしげん)しかいない。

洛銘西が帝承恩(ていしょうおん)を訪ねてきて、彼女の学識を試す。帝承恩(ていしょうおん)は流暢に答え、洛銘西の間違いさえ正す。洛銘西が去った後、安寧(あんねい)は複雑な表情で帝承恩(ていしょうおん)を見つめる。冷北(れい ほく)はそれに気づき、安寧(あんねい)を喜ばせようと何かを企てる。洛銘西は慕青(ぼせい)に、帝承恩(ていしょうおん)に何かあれば容赦しないと忠告する。慕青(ぼせい)は帝承恩(ていしょうおん)を見守ることを約束するが、洛銘西は帝承恩(ていしょうおん)が今日一手を間違えたことに深い意味があると指摘する。

第12話:衝撃と再会

第12話は、衝撃的な展開と複雑な感情が交錯する見応えのある回でした。

まず、帝梓元(ていしげん)の改名と再会は大きな驚きでした。権力と自由を手に入れるため、あっさりと帝家との縁を断ち切る彼女の姿は、これまで見せてきた気高さとは対照的です。しかし、幼い頃から苦労を重ねてきた彼女の境遇を考えると、同情の念も禁じ得ません。

一方、韓燁(かんよう)は帝梓元(ていしげん)の変化に戸惑いを隠せません。かつての凛とした姿を知るだけに、今の彼女の姿は理解しがたいものなのでしょう。しかし、彼は彼女の選択に納得のいく理由を見つけようと努力しています。

安寧(あんねい)公主(あんねいこうしゅ)は、韓仲遠(かんちゅうえん)の行動に怒りを露わにします。彼女にとって、帝梓元(ていしげん)は大切な友人であり、その友人が屈辱を受けることは耐えられないのでしょう。復讐の炎を燃やす彼女の姿は、切なくも力強いです。

任安楽(じんあんらく)は、相変わらず冷静沈着な様子です。彼女は韓燁(かんよう)兄妹との会話の中で、帝梓元(ていしげん)に対する複雑な感情を垣間見せます。敵でありながら、どこか共感しているのかもしれません。

つづく