安楽伝 第33話 あらすじ/ネタバレ

任安楽(じんあんらく)と韓烨の再会

任安楽(じんあんらく)は軍を率いて韓烨と合流する。双方ともに負傷しているが、韓烨は任安楽(じんあんらく)が旧怨を捨てて西北に来たことに感謝する。任安楽(じんあんらく)と韓烨の間には血の仇恨があるが、同じ土地で生きている以上、大靖国が滅びれば彼らの居場所もなくなってしまう。

溫朔 (おんさく)と苑琴(えん きん)は、2人が話し合う様子を見て、ようやくわだかまりが解けたと感慨深げに話す。韓烨は、任安楽(じんあんらく)と再会できたことを喜ぶ。

洛銘西も韓烨と任安楽(じんあんらく)のもとに駆けつけ、密報の内容を綿密に確認する。すると、彼らは冷北(れい ほく)の陽動作戦にかかったことに気づく。

青南城の陥落と安寧(あんねい)の死

北秦の攻勢が激しさを増す中、青南城の守備兵は薄弱となり、安寧(あんねい)は将兵を率いて城内に退却する。血で染まった鎧を身にまとい、長戟を握りしめた安寧(あんねい)は、死を恐れず敵兵を何人も斬り倒す。しかし、敵は多く味方は少ないため、安寧(あんねい)は徐々に劣勢に立たされていく。冷北(れい ほく)は安寧(あんねい)を降伏させようとするが、失敗に終わる。そして、安寧(あんねい)は乱射によって命を落とす。

安寧(あんねい)は、大靖の軍旗を掲げ、天を指し地を突く。長戟を伝って血が滴り落ちるが、彼女の決意は死によって消えることはなかった。安寧(あんねい)は、もし静心堂に行っていなければ、帝家の滅亡の真相を知ることもなかっただろうし、罪悪感に駆られて西北で守り続けることもなかっただろう、そして冷北(れい ほく)に出会い青南山で命を落とすこともなかっただろうと自問する。彼女の生涯は、運命に翻弄され、父が願ったような安康長寧とはならなかった。

洛銘西の処刑と任安楽(じんあんらく)の決意

白诤(はくせい)は、青南城が陥落し、安寧(あんねい)公主(あんねいこうしゅ)が戦死したことを報告する。韓烨は、洛銘西に命じられて援軍を率いてきたはずなのに、なぜここにいるのかと問いただす。洛銘西は、言いづらい様子で、他の将兵は洛銘西が独断で進路を変更したと訴える。将兵たちは激昂し、洛銘西を処刑して安寧(あんねい)の在天の霊を慰めるよう求める。

洛銘西が軍令に背いたことで軍機が遅れたため、韓烨は軍法に従って彼を牢獄に閉じ込め、日を改めて斬首刑に処すことにする。任安楽(じんあんらく)は、今は人手が必要な時であり、洛銘西を処刑すれば誰が後方を守って策を練るのかと訴え、韓烨に洛銘西にもう一度チャンスを与えて功を償わせるよう懇願する。しかし、韓烨は断固として拒否する。それは、洛銘西を処罰しなければ民衆の怒りを鎮めることができず、数万の将兵の心を寒くさせてしまうからだ。

安寧(あんねい)は死後、任安楽(じんあんらく)に手紙を残す。手紙には、青南の近くには8万人の大靖の民が不当に殺され、その下に埋葬されているため、何度か青南を通ったことがあっても足を踏み入れることができなかったと書かれていた。安寧(あんねい)は、帝家のことが片付いたら西北に戻って彼らを弔うつもりだったが、北秦の妨害によって戦死せざるを得なかった。青南から始まったので、青南で終わらせたいと。任安楽(じんあんらく)は涙を流しながら手紙を読み、安寧(あんねい)を必ず連れ戻すと誓う。

任安楽(じんあんらく)の決意と韓烨の怒り

その後、任安楽(じんあんらく)は牢獄を訪れて洛銘西に会い、自分の計画をほのめかし、必ず助け出すことを約束する。翌日、任安楽(じんあんらく)は手紙を残して姿を消し、単身で青南城へ向かう。溫朔 (おんさく)は、任安楽(じんあんらく)を追いかけていく。

韓烨は、すぐに軍を集めて青南城を攻撃する。しかし、将兵たちは洛銘西を先に斬首しようと主張する。韓烨は、私怨のために民衆の安危を顧みないのかと激しく叱責する。白诤(はくせい)たちは自分の過ちに気づき、韓烨に忠誠を誓い、彼に従って青南城に攻め込むことを決意する。

任安楽(じんあんらく)と溫朔 (おんさく)の青南城潜入

溫朔 (おんさく)は、途中で任安楽(じんあんらく)の部隊を阻止する。彼の見識と勇気に感銘を受けた任安楽(じんあんらく)は、彼を同行させることにする。兵士たちは、夜に青南城に突入し、刀と兵士の騒ぎで北秦の駐屯軍をすべて引きつける。任安楽(じんあんらく)は、冷北(れい ほく)の住居を探し出し、安寧(あんねい)の遺体を渡すよう命じる。

冷北(れい ほく)は、安寧(あんねい)が過去に受けた苦しみについてわざと話し、任安楽(じんあんらく)の気をそらしている間に、彼女に薬を撒きかける。しかし、その瞬間、韓烨が駆けつけて任安楽(じんあんらく)を庇い、冷北(れい ほく)は負傷して逃走する。任安楽(じんあんらく)は薬の影響で意識を失ってしまい、韓烨は冷北(れい ほく)を追いかけることができない。

第33話 感想

第33話は、緊迫感と感動が入り混じった展開で、視聴者を釘付けにする内容でした。特に、安寧(あんねい)の死と任安楽(じんあんらく)の決意は、物語に大きな影響を与える重要なポイントとなりました。

安寧(あんねい)は、最後まで勇敢に戦い、大靖の民を守るために命を落としました。彼女の死は、視聴者に大きな衝撃を与え、戦争の残酷さを改めて感じさせました。また、任安楽(じんあんらく)は、安寧(あんねい)の遺志を継ぎ、冷北(れい ほく)への復讐と青南の奪還を決意しました。彼女の強い意志と決意は、視聴者に勇気と希望を与えました。

さらに、韓烨と洛銘西の葛藤も物語の重要な要素となっています。韓烨は、軍法に従って洛銘西を処刑しようとする一方で、任安楽(じんあんらく)は、洛銘西を助けるべきだと主張します。二人の対立は、正義と私情の葛藤を浮き彫りにし、視聴者に深い考えを与えてくれます。

つづく