安楽伝 第8話 あらすじ/ネタバレ

古云年(こうんねん)は、太子が病気を理由に出朝しなかったが、実は江南に密かに視察に行ったことを知っていた。彼はすでに計画を立てており、任安楽(じんあんらく)たちがどのような騒動を起こすのかを見守ることにした。

その頃、馬車が突然暴走し、溫朔 (おんさく)が間一髪で苑琴(えん きん)を助けた。韓燁(かんよう)は、任安楽(じんあんらく)が溫朔 (おんさく)が密かに同行していることを知っていたため、わざと馬車を壊して溫朔 (おんさく)を現れさせたのだと悟った。

韓燁(かんよう)は当初、溫朔 (おんさく)を同行させることに反対していたが、任安楽(じんあんらく)が溫朔 (おんさく)のために懇願したため、とりあえず溫朔 (おんさく)をそばに置くことにした。一行は再び旅を続け、韓燁(かんよう)は帝梓元(ていしげん)を夢に見るが、その顔は思い出せなかった。彼は驚きで目を覚まし、任安楽(じんあんらく)はわざと嫉妬したふりをして韓燁(かんよう)を困らせた。

一行は江南の沐天府に到着し、賑やかな街の様子に驚いた。任安楽(じんあんらく)と韓燁(かんよう)は、騒ぎを起こさないように難民に扮して街を歩き回り、商人たちが大量の余った穀物を高値で売っていることを発見した。なんと一石の米が二十両もするのだ。

韓燁(かんよう)は、その米に多くの埃が混じっていることに気づいた。これは、米が官の倉庫から来た可能性が高いことを意味していた。豊作の年には収穫され、凶作の年には救済のために使われるため、このような埃が溜まりやすいのだ。

韓燁(かんよう)は一旦引き返して対策を練ろうとしたが、任安楽(じんあんらく)は江南の繁栄のもう一つの側面を見せたいと言って韓燁(かんよう)を連れ出した。韓燁(かんよう)は、被災者は城外に追いやられているのではないかと推測した。

真相を確かめるため、任安楽(じんあんらく)と韓燁(かんよう)は難民に扮して街を歩き回った。すると、被災者たちが飢えに苦しんでいる姿が目に入った。救済のためのスープも非常に薄く、満足に食べられないうちに兵士に追い立てられ、食べ物もすべて地面に捨てられてしまった。韓燁(かんよう)はその光景を見て、胸を痛めた。

琳琅(りん ろう)は、安寧(あんねい)の側近である冷北(れい ほく)の調査を命じられたが、今のところ怪しい点は見つからなかった。安寧(あんねい)が冷北(れい ほく)を特別扱いするのは、青南山で彼を助けたからだろう。五年前、冷北(れい ほく)は戦乱で家族を失い、たった一人で敵を倒した。そのとき、安寧(あんねい)は彼が大靖のために役に立つのではないかと考えたのだ。その後、安寧(あんねい)は冷北(れい ほく)を重用してきたが、冷北(れい ほく)を助けたのは罪を償うためであり、青南山で八万の帝家軍を救えなかった後悔を埋め合わせるためであることを彼女は知っていた。

その後、琳琅(りん ろう)は洛銘西が探していた長思花を見つけるのを手伝い、洛銘西は喜んだ。

一方、任安楽(じんあんらく)たちは客栈に泊まっていた。夜、韓燁(かんよう)の部屋を訪ねてきた任安楽(じんあんらく)は、部屋の外で物音がしたので様子を見に行くと、黑衣の刺客が韓燁(かんよう)を襲撃しようとしているところだった。幸い、苑書(えんしょ)たちが駆けつけて刺客を追い払った。刺客は追い詰められて毒を飲んで自害した。韓燁(かんよう)は、これは警告かもしれないと考え、これ以上追跡を続けるべきではないと感じた。

そこで、韓燁(かんよう)は溫朔 (おんさく)に沐天府の人々に知らせ、自分が襲撃されたことを故意に広め、太子として沐天府に姿を現すことにした。

すると、鐘礼文(しょうれいぶん)が慌てて出迎えてきた。彼は、望江楼で宴会を開いており、韓燁(かんよう)と任安楽(じんあんらく)を招待したいと言った。任安楽(じんあんらく)と韓燁(かんよう)は、この宴が罠であることに気づき、誰かが盗み聞きをしているのではないかと疑った。そこで、彼らは仲睦まじいふりをして見せ、任安楽(じんあんらく)は韓燁(かんよう)をからかって赤面させた。

任安楽(じんあんらく)と韓燁(かんよう)の予想通り、鐘礼文(しょうれいぶん)は望江楼で罠を仕掛け、韓燁(かんよう)と任安楽(じんあんらく)を困らせて追い払おうと企んでいた。もし彼らが言うことを聞かなければ、被災者を暴動を起こさせるつもりだった。

その頃、安寧(あんねい)は翎湘楼で酒を飲んでいた。洛銘西はそれを聞きつけ、琳琅(りん ろう)と一緒に安寧(あんねい)を出迎えた。琳琅(りん ろう)がその場で「梅花落」を演奏すると、その美しさに皆が驚嘆した。安寧(あんねい)もその演奏に魅了され、幼い頃の思い出を語った。そして、帝梓元(ていしげん)との再会についてどう思うかと洛銘西に尋ねられた。

第8話の感想

第8話は、任安楽(じんあんらく)と韓燁(かんよう)が江南で真実を暴き、陰謀に立ち向かう姿が描かれた。

特に印象的なシーンは、任安楽(じんあんらく)がわざと馬車を壊して溫朔 (おんさく)を現れさせた場面だ。韓燁(かんよう)が溫朔 (おんさく)を同行させることに反対していたにもかかわらず、任安楽(じんあんらく)は溫朔 (おんさく)のために懇願し、溫朔 (おんさく)は韓燁(かんよう)を助けるために命を懸けた。このシーンは、二人の強い絆を感じさせるものだった。

また、被災者の苦しみを目の当たりにした韓燁(かんよう)の表情も印象的だった。韓燁(かんよう)は、被災者を救うために全力を尽くすことを決意した。

一方、安寧(あんねい)と洛銘西の出会いも興味深い。安寧(あんねい)は、洛銘西の演奏に魅了され、幼い頃の思い出を語った。そして、帝梓元(ていしげん)との再会についてどう思うかと洛銘西に尋ねられた。

第9話では、任安楽(じんあんらく)と韓燁(かんよう)が鐘礼文(しょうれいぶん)の罠にどのように立ち向かうのか、そして安寧(あんねい)と洛銘西の関係がどのように発展するのかが描かれると思われる。

つづく