西炎(せいえん)が皓翎への侵攻を開始し、⾚⽔豊隆(せきすいほうりゅう)(せきすいほうりゅう)将軍の活躍により二城が陥落したというニュースが、街中に衝撃を与えます。小夭(しょうよう)は医館で医師たちの様子に異変を感じ、祖父と塗⼭璟(とざんけい)に問いただしますが、祖父は瑲玹(そうげん)に直接確認するよう勧めます。
皓翎憶(こうれいおく)は、かつて親密だった瑲玹(そうげん)との思い出に胸を締め付けられ、兄が敵国の君主となった現実を受け入れられずに涙します。皓翎(こうれい)王は国と個人の情の間で揺れる瑲玹(そうげん)の立場を説明しますが、憶の心は解けません。
夕食時、小夭(しょうよう)は瑲玹(そうげん)に戦争の理由を問い詰めます。瑲玹(そうげん)は、赤宸(せきしん)の陰謀、姑の死、皓翎(こうれい)王の決断など、過去の出来事を語り、小夭(しょうよう)は衝撃を受け、怒りから杯を投げつけ部屋を飛び出します。瑲玹(そうげん)は追いかけますが、祖父に止められ、小夭(しょうよう)と瑲玹(そうげん)自身で解決すべき問題だと諭されます。
小夭(しょうよう)は部屋に閉じこもり、瑲玹(そうげん)の謝罪や説明に耳を貸しません。瑲玹(そうげん)は皓翎(こうれい)王への恨みと理解の間で葛藤し、皓翎攻撃で心の均衡を求めたものの、小夭(しょうよう)を傷つけてしまったことを悔やみます。小夭は両親と同じく正しい選択をした瑲玹(そうげん)を責め、出ていくよう告げ、小月頂への出入りを禁じます。
翌朝、瑲玹(そうげん)は一夜を門の前で過ごしますが、臣下に呼ばれ国事に赴きます。戦況は有利に進みますが、雨季に見舞われた皓翎の民を救うため進軍速度を緩めるよう指示を出します。
一方、辰栄馨(しんえいけい)悦(けいえつ)は瑲玹(そうげん)の額の傷に気づき問いただしますが、侍女はごまかします。その後、侍女は瑲玹(そうげん)に辞意を伝え、秘密を知りすぎたため身の安全のために去ると告げ、密かに想いを寄せていたことも明かします。瑲玹(そうげん)は感謝と惜別の念を抱きつつ、大荒を旅して情報収集を提案し、旅の安全と幸せを祈ります。
塗⼭璟(とざんけい)は小夭を心配し、相柳(そうりゅう)の蠱毒を解くよう急かします。しかし、相柳(そうりゅう)は自身では解けないと答えます。小夭は街で相柳(そうりゅう)らしき人物を見かけ追いかけますが、人違いでした。相柳(そうりゅう)は変装能力を見せ、物語は複雑さを増していきます。
第12話 感想
「長相思」シーズン2 第12話は、西炎(せいえん)と皓翎の戦争勃発という衝撃的な展開で幕を開け、主要人物たちの複雑な感情が交錯する重厚なエピソードでした。小夭が医館での医師たちの異様な雰囲気から戦況を察知するシーンは、彼女の聡明さを改めて感じさせます。祖父の助言に従い瑲玹(そうげん)に直接真意を問いただそうとする姿勢からも、彼女の芯の強さが伝わってきます。
皓翎憶(こうれいおく)の悲痛な叫びは、視聴者の胸を締め付けました。かつて兄妹のように育った瑲玹(そうげん)との幸せな日々が、戦争によって脆くも崩れ去ってしまう。その絶望と悲しみは計り知れません。皓翎(こうれい)王の言葉は正論でありながらも、憶の心の傷を癒すには至らず、戦争の残酷さを改めて突きつけられます。
小夭と瑲玹(そうげん)の対峙シーンは、このエピソードのクライマックスと言えるでしょう。瑲玹(そうげん)が過去の出来事を告白する中で、小夭の表情が怒りから悲しみ、そして絶望へと変化していく様子は圧巻でした。杯を投げつけるシーンは、彼女の瑲玹(そうげん)への失望と憤りの大きさを物語っています。
つづく