皓翎(こうれい)国が降伏か否かの瀬戸際に立たされ、洪江(こうこう)の信念は大きく揺らぎます。そんな中、相柳(そうりゅう)は「たとえ敵が千万人いようとも、私は進む」と力強く宣言し、その揺るぎない決意が闇闇を照らします。
一方、⾚⽔豊隆(せきすいほうりゅう)(せきすいほうりゅう)は辰栄馨(しんえいけい)悦(けいえつ)のわがままに怒り、父に訴えます。しかし、馨悦(けいえつ)が豊隆(ほうりゅう)の未来のために西炎(せいえん)城で人質として長年過ごしていた事実を知り、衝撃を受けます。己の過ちを悔いた豊隆(ほうりゅう)は、馨悦(けいえつ)に謝罪し、贈り物として上質な簫を贈ります。馨悦(けいえつ)も兄の誠意を受け入れ、笑顔を見せます。
その頃、小夭(しょうよう)が小月頂に戻ったという知らせは瑲玹(そうげん)の耳にも届きます。彼は小月頂へ急ぎますが、馨悦(けいえつ)が瑲玹(そうげん)に簫を贈ろうとしている場面に遭遇し、嫉妬心を抱きます。
小月頂では、小夭(しょうよう)の冗談がきっかけで、塗⼭璟(とざんけい)が彼女と一生を共にしたいという気持ちを伝え、小夭(しょうよう)は照れ隠しに彼を軽く叩きます。
瑲玹(そうげん)は塗⼭璟(とざんけい)が防風意(ぼうふうい)映を厳しく罰しなかったことを不満に思い、祖父に小夭(しょうよう)の将来について再考するように進言しますが、祖父は塗⼭璟(とざんけい)の寛容さと強さを評価し、小夭(しょうよう)の意思も固いことを指摘します。落胆した瑲玹(そうげん)は、豊隆(ほうりゅう)と共に酒を酌み交わし、悩みを打ち明けます。
洪江(こうこう)軍討伐の策をめぐり、蓐収(じゅくしゅう)は包囲作戦を提案し、賛同を得ます。しかし、老西炎(せいえん)王は洪江(こうこう)と相柳(そうりゅう)の才能を惜しみ、帰順を望みます。豊隆(ほうりゅう)は説得を試みますが、失敗に終わります。
塗山瑱(とざんしん)の病状悪化の知らせを受け、塗⼭璟(とざんけい)は清水(せいすい)鎮へ向かいます。小夭(しょうよう)も同行しますが、塗山瑱(とざんしん)を診察中に防風意(ぼうふうい)映に襲われ、意識を失います。防風意(ぼうふうい)映は塗山篌(とざん こう)の非道な行いを暴露し、塗⼭璟(とざんけい)に決闘を挑みます。塗⼭璟(とざんけい)は小夭を救うため戦いますが、重傷を負います。防風意(ぼうふうい)映は突如、塗山篌(とざん こう)を道連れに自害し、真相を明かす遺書を残します。塗山篌(とざん こう)は最期の力で塗⼭璟(とざんけい)を川に突き落とします。
駆けつけた瑲玹(そうげん)は、離戎昶(りじゅう しょう)の力で塗⼭璟(とざんけい)が川に落ちたことを確認します。小夭は塗⼭璟(とざんけい)を捜すため川に飛び込み、瑲玹(そうげん)も後を追います。全てを目撃した相柳(そうりゅう)は、深い悲しみに沈みます。小夭は心配と疲労で倒れ、塗⼭璟(とざんけい)の安否を案じ続けます。
第17話の感想
第17話は、まさに怒涛の展開でした。登場人物それぞれの想いが交錯し、喜びと悲しみが激しく揺れ動く、息つく暇もないエピソードでした。
まず、⾚⽔豊隆(せきすいほうりゅう)(せきすいほうりゅう)と辰栄馨(しんえいけい)悦(けいえつ)の兄妹の物語には心温まるものがありました。馨悦の秘めた想いと豊隆(ほうりゅう)の気づき、そして和解。互いを思いやる気持ちが丁寧に描かれており、感動的でした。特に、簫を贈るシーンは、二人の絆の深まりを感じさせ、今後の関係性の変化にも期待が高まります。
一方、小夭と塗⼭璟(とざんけい)の関係は、大きな試練を迎えます。防風意(ぼうふうい)映の復讐劇はあまりにも残酷で、塗⼭璟(とざんけい)の生死不明という結末は、見ているこちらも胸が締め付けられる思いでした。小夭が川に飛び込むシーンは、彼女の塗⼭璟(とざんけい)への深い愛情を物語っており、涙を誘います。二人の未来に闇雲が立ち込めており、今後の展開が非常に気になります。
また、瑲玹(そうげん)の焦燥感も印象的でした。小夭への想いを募らせながらも、何もできないもどかしさ、そして塗⼭璟(とざんけい)への嫉妬。彼の複雑な心情が繊細に表現されており、共感せずにはいられません。
つづく