大戦は終結し、相柳(そうりゅう)は戦死しました。西炎(せいえん)の兵士たちは怒りに燃え、相柳(そうりゅう)の遺体を切り刻もうとしますが、蓐収(じゅくしゅう)がそれを止めます。敵とはいえ、相柳(そうりゅう)は勇敢な戦士であり、遺体を辱めるべきではないと述べ、深く頭を下げ敬意を表した後、兵士たちを率いて静かにその場を去りました。戦場には静寂と尊敬の念が漂います。

西陵玖瑶(せいりょうきゅうよう)は、悔恨の涙を流します。これが永遠の別れになると分かっていたら、あんな酷い言葉を投げつけることはなかったでしょう。震える手で狌狌鏡を取り出しますが、相柳(そうりゅう)に関する記憶は全て消えていました。相柳(そうりゅう)は玖瑶の言葉を気にするどころか、二人の思い出を全て消し去っていたのです。玖瑶は自分が相柳(そうりゅう)にとって、思い出として残す価値もない存在だったことを思い知り、深く傷つきます。

一方、西炎(せいえん)の瑲玹(そうげん)は、一人で酒を酌み交わし、相柳(そうりゅう)の霊を弔います。そして、いつか西炎(せいえん)の君主になったら、辰栄山の一峰を戦没者のための聖地とし、彼らの魂を故郷に帰してやると誓います。この考えを祖父に伝えると、賛同を得ることができました。

瑲玹(そうげん)は父王に呼び出され、朝雲峰へ向かいます。峰の上では、塗⼭璟(とざんけい)が西陵玖瑶(せいりょうきゅうよう)に求婚し、老西炎(せいえん)王と皓翎(こうれい)王もそれを祝福します。しかし、瑲玹(そうげん)は塗⼭璟(とざんけい)が辰栄山の計画を隠していたことを問い詰めます。塗⼭璟(とざんけい)は小夭(しょうよう)のためだったと正直に告白しますが、瑲玹(そうげん)を支持したのは彼女のためだけではないと明言します。大荒を旅し、民の苦しみを目の当たりにした彼は、国君の存在の重要性を理解していました。小夭(しょうよう)のためなら一族の掟を破ることも厭わない塗⼭璟(とざんけい)ですが、国のためには瑲玹(そうげん)の器量と才能を高く評価し、彼の即位を支持したのです。瑲玹(そうげん)は塗⼭璟(とざんけい)の考えに感銘を受け、二人の結婚を承諾します。

その後、瑲玹(そうげん)は母から未来の嫁のためにと預かっていた大切な贈り物を玖瑶に渡し、ずっと想っていたのは玖瑶だと告白します。驚きを隠せない玖瑶に、瑲玹(そうげん)は政略的な判断もあったが、心の中では常に玖瑶が特別な存在だったと優しく説明します。そして、若木の花を玖瑶の髪に飾り、若水族の証であり、兄としての祝福でもあるこの花が玖瑶を守ってくれるようにと願います。玖瑶は感動し、贈り物を受け取ります。

二人は過去を振り返り、瑲玹(そうげん)は鳳凰林での誓いを思い出し、感慨深げに語ります。王になる道を選んだが、小夭(しょうよう)への想いは変わらないと告げます。玖瑶は涙を浮かべ、兄の成長と決断を喜び、二人は抱き合います。これまでの誤解やわだかまりが消え去った瞬間でした。

こうして、西陵玖瑶(せいりょうきゅうよう)と塗⼭璟(とざんけい)は多くの祝福を受け、夫婦となりました。玖瑶は塗⼭璟(とざんけい)と共に母を弔い、過去を偲び、未来への希望を語ります。そして、思い出の詰まった清水(せいすい)鎮へ帰ることを決めます。出発前、皓翎憶(こうれいおく)は玖瑶に大頭の人形を贈り、娘が葉えられなかった夢を代わりに葉え、塗⼭璟(とざんけい)と天下を旅して幸せに暮らすようにと願います。

医書『済民外鑑』は完成しましたが、その過程では多くの犠牲が払われました。瑲玹(そうげん)は医師たちの貢献に感謝し、石碑を建てて彼らの功績を後世に伝えるよう命じました。

第23話の感想

長相思シーズン2、ついに最終回となる第23話。様々な思惑が交錯し、それぞれの想いが昇華していく、感動的な結末でした。特に印象的だったのは、相柳(そうりゅう)の最期と、その死をめぐる人々の仮応です。敵将でありながらも、その勇猛さを認め、敬意を払う蓐収(じゅくしゅう)の姿には心を打たれました。相柳(そうりゅう)は最後まで小夭(しょうよう)を守り抜き、静かにこの世を去りましたが、その深い愛と自己犠牲の精神は、視聴者の心に深く刻まれたことでしょう。消された狌狌鏡の記憶は、切なくも美しい、相柳(そうりゅう)の愛情表現だと感じました。

瑲玹(そうげん)と小夭(しょうよう)の関係にも、大きな変化がありました。瑲玹(そうげん)は王としての道を歩むことを決意し、小夭(しょうよう)への想いを胸に秘め、兄として彼女を支えることを選びます。長年の想いを断ち切る苦しみは計り知れませんが、それでも小夭(しょうよう)の幸せを願う瑲玹(そうげん)の深い愛情に、胸が締め付けられました。 そして、小夭(しょうよう)と塗⼭璟(とざんけい)の結婚。波乱万丈の道のりを経て、ようやく結ばれた二人には、心からの祝福を送りたいです。清水(せいすい)鎮での穏やかな暮らし、そして皓翎憶(こうれいおく)からの贈り物。小夭(しょうよう)が、これからは心穏やかに、幸せな日々を送れることを願ってなりません。

最終回は、それぞれのキャラクターの成長、そして未来への希望を感じさせる、素晴らしい締めくくりだったと思います。少し寂しい気持ちもありますが、彼らの未来を想像しながら、この物語をいつまでも大切にしたいです。

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