塗山篌(とざん こう)はたくさんの宝石を皓翎玖瑶(こうれい きゅうよう)に贈りましたが、玖瑶の心は魚丹紫にありました。それは塗⼭璟(とざんけい)からの贈り物だったからです。嫉妬に燃える塗山篌(とざん こう)は玖瑶を誘い、宝石を一緒に鑑定しようとしますが、その場面を離戎昶(りじゅう しょう)に見られてしまい、璟に告げ口されます。璟は冷静に微笑み、昶を帰らせ、自ら清水(せいすい)鎮へ行き真相を確かめると言います。
璟は相柳(そうりゅう)に塗山瑱(とざんしん)の出生の秘密を尋ね、金で情報を買おうとしますが、相柳(そうりゅう)は何も知らないと答えます。しかし、防風意(ぼうふうい)映映と塗山篌(とざん こう)が関係を持っていることをほのめかし、立ち去ります。翌日、塗山篌(とざん こう)は玖瑶に魚丹紅を贈り、魚丹紫と交換しようとしますが、玖瑶は魚丹紅だけを受け取り、交換には応じません。
璟は真相を暴き、激怒した離戎昶(りじゅう しょう)は防風意(ぼうふうい)映映の宴への出席を阻止しようとします。璟は玖瑶も出席することを知り、彼女の計略を見抜き、昶に幹渉しないよう忠告します。宴で玖瑶は巧みに魚丹紅を見せつけ、防風意(ぼうふうい)映映は真相を知り怒って退出します。その後、玖瑶は璟と密会し、現状を説明しようとしますが、璟は信頼しているので何も言う必要はないと言い、彼女の意図を既に知っていることを伝えます。璟は玖瑶に調査を続けるよう励まし、自身は時を待つと告げます。別れ際、璟は海棠(かいどう)の花を贈り、何かを望んでいることを闇示します。防風意(ぼうふうい)映映は塗山篌(とざん こう)を問い詰め、嘘を暴き、二人の関係は破綻します。璟は狌狌鏡を使って決定的な証拠を掴み、塗山瑱(とざんしん)の身分を証明し、玖瑶とよりを戻します。玖瑶は瑲玹(そうげん)にこのことを伝えます。瑲玹(そうげん)は最初は不快感を示しますが、祖父に諭され、最終的に納得します。
璟は塗山篌(とざん こう)に会い、防風意(ぼうふうい)映映との縁を応援すると告げ、塗山篌(とざん こう)は自分が罠に嵌められたことに気づき、怒って璟に襲いかかりますが、周囲の人間に止められます。防風意(ぼうふうい)映映は塗山篌(とざん こう)をかばおうとしますが、逆に自分が誘惑したのだと責められます。意映映は言葉を失い、沈黙します。璟は二人を長老たちの裁きに委ねます。
夜、防風意(ぼうふうい)映映は璟に会い、将来塗山瑱(とざんしん)を優しくしてほしいと懇願します。その母性に璟は心を打たれ、瑱の面倒を見ると約束します。その後、家族会議で、防風意(ぼうふうい)映映は祭壇で自分の精血で識神を養う罰を受け、塗山篌(とざん こう)は皓翎へ追放されることが決まります。
璟と玖瑶の誤解は解け、二人は元の鞘に戻ります。一方、相柳(そうりゅう)はこの知らせを聞き、落胆し、一人で酒を飲み、恋の辛さを嘆きます。
璟は祖父と碁を打ち、穏やかな時間を過ごします。祖父は玖瑶によって生き生きとした璟を見て喜びます。玖瑶は薬草の集大成となる書物を完成させ、瑲玹(そうげん)に頼んで各地の医師に配布し、民を救い、瑲玹(そうげん)の民心掌握にも役立てます。玖瑶は医館を開く夢を語ります。
ついに医館が開業し、璟は多くの友人知人を連れて祝いに駆けつけます。玖瑶は医館の前に立ち、温かい光景に感謝し、幸せを感じます。彼女は愛と希望に満ちたこの地で、自分の物語を紡いでいくのです。
第9話の感想
長相思シーズン2もいよいよ佳境に入り、第9話は様々な伏線が回収され、登場人物たちの運命が大きく動いた印象的なエピソードでした。特に、塗⼭璟(とざんけい)の知略と冷静な判断力、そして皓翎玖瑶(こうれい きゅうよう)の芯の強さと機転の良さが際立っていました。
これまで、様々な困難や誤解に直面してきた二人ですが、ついに互いの真意を理解し、固い絆で結ばれる姿には胸を打たれました。特に、宴席での玖瑶の鮮やかな立ち回り、そして璟が陰ながら彼女を支える姿は、二人の信頼関係の深さを改めて感じさせ、感動的でした。
一方、塗山篌(とざん こう)と防風意(ぼうふうい)映映の末路は、自らの行いによって引き起こされた悲劇と言えるでしょう。嫉妬と欲望に駆られた塗山篌(とざん こう)の行動は、最終的に自身を破滅へと導き、防風意(ぼうふうい)映映もまた、彼の策略に巻き込まれ、悲しい結末を迎えることになりました。二人の姿は、視聴者に「因果応報」の厳しさを改めて突きつけるものとなりました。
つづく