七時吉祥~エンドレス・ラブ~ 第12話 あらすじ/ネタバレ
荘厳な「吉時」の掛け声とともに、豪華な婚礼衣装をまとった祥雲(しょううん)が、金碧輝かしい大殿にゆっくりと歩み入ります。彼女の目は時折、周囲を警戒するように動き、長空(ちょうくう)が結婚式を阻止するために、どんな手段を使ってでも駆けつけてくるのではないかと不安に駆られます。しかし、李修茗の前に到著しようとした瞬間、予期せぬ事態が起こります。稲妻のように空気を切り裂く長槍が、龍の玉座に突き刺さり、宮殿の偽装が一瞬で暴かれます。長空(ちょうくう)は、長剣を手に、堂々たる姿で殿外から乱入し、愛する人を救出するために決意します。
李修茗はすでに備えており、一声の号令で、殿内の「宮人」たちが次々と本性を現し、長空(ちょうくう)とその仲間たちとの激しい戦いが始まります。一方、鶯時(おうじ)と紫輝(しき)も官兵に包囲されてしまいます。二人は背を合わせ、必死に抵抗しますが、ついに敵の数の多さに屈してしまいます。鶯時(おうじ)は矢に倒れ、紫輝(しき)の腕の中で息を引き取ります。悲しみに暮れる紫輝(しき)は、驚異的な力を発揮し、包囲網を突破しますが、自身も重傷を負います。
長空(ちょうくう)は、数十人の兵士たちと一人で戦い、徐々に体力を消耗していきます。祥雲(しょううん)は、身動きが取れないように拘束されています。李修茗が長空(ちょうくう)を射殺するよう無情に命令した瞬間、冷酷な矢が空気を切り裂き、長空(ちょうくう)の胸を貫きます。祥雲(しょううん)は、心から苦しみ、李修茗に必死に懇願しますが、冷酷に拒否されます。絶望の中、彼女は髪飾りを抜き、李修茗に向けた後、自分の喉に突き刺します。これが最後の手段となり、李修茗は追撃を中止せざるを得なくなります。
この生死の危機に、長空(ちょうくう)は一人で逃げることを選択せず、二人の約束の証である長命玉を握りしめ、祥雲(しょううん)の手を取り、共に生きるか死ぬかを誓います。二人が包囲網を突破しようとした瞬間、李修茗の最後の矢が長空(ちょうくう)を狙います。祥雲(しょううん)は躊躇することなく、愛する人のために矢を受け、長空(ちょうくう)の腕の中で息を引き取ります。彼女は「どうか、生きて」という遺言を残し、自分の命を犠牲にして、二つの家族の確執を解消します。
祥雲(しょううん)の死とともに、戦争の闇雲は徐々に消えていきます。大皇子李修文(りしゅうぶん)は、天意に従い、皇帝に即位します。彼は陸家の名誉を回復し、寛大な心を見せます。一方、李修茗は宮殿に幽閉され、祥雲(しょううん)から贈られた香嚢を握りしめ、生涯後悔することになります。
鶯時(おうじ)の犠牲は、紫輝(しき)を悲しませますが、錦蘿(きんら)の存在を知るきっかけにもなります。錦蘿(きんら)の魂は、ずっと鶯時(おうじ)の体内に宿っていました。鶯時(おうじ)の死により、彼女の魂は天界に戻り、新たな生を得ます。一方、祥雲(しょううん)は天界に戻ったものの、長空(ちょうくう)への思いが断ち切れず、地上界を気にかけています。転命星君(てんめいせいくん)の導きにより、彼女は長空(ちょうくう)がまだ生きていることを知ります。しかし、彼女の死によって、彼は生きる気力を失い、一夜にして白髪になってしまいました。
祥雲(しょううん)は転命星君(てんめいせいくん)に、地上界を覗かせてほしいと懇願します。すると、長空(ちょうくう)は官職を辞し、祥雲(しょううん)の墓前で一人、日夜を問わず、年々歳月を重ねても、雨風の中でも、孤独な姿で過ごしているのが見えます。祥雲(しょううん)は胸が張り裂けそうになり、姿を現して会いたいと願いますが、転命星君(てんめいせいくん)と紅線翁(こうせんおう)に止められます。彼らは、そのような行為は輪廻の秩序を乱すことになる、と忠告します。
最終的に、祥雲(しょううん)は運命を受け入れるしかありません。彼女は、長空の地上界での出来事は、初空(しょこう)仙君の劫の一部に過ぎず、彼の帰還は情劫の終わりを意味することを知っています。長空が病死し、仙界に戻ると、神々は彼を歓迎しますが、初空(しょこう)仙君は祥雲に目もくれず、そのまま通り過ぎていきます。これは、過去の出来事はすべて風と共に去り、新しい生活がそれぞれを待っていることを示しているかのようです。
第12話の感想
第12話は、七時吉祥のクライマックスと言える回でした。長空と祥雲の悲劇的な結末は、多くの視聴者に衝撃を与えたことでしょう。
特に印象的なシーンは、祥雲が長空を救うために命を落とした場面です。彼女は、李修茗に矢を向けられた長空を庇い、自らを犠牲にしました。このシーンは、彼女の強い愛と自己犠牲の精神を表現しており、感動的でした。
また、長空と祥雲の死後、それぞれのキャラクターがどのように変化していくのかも見どころです。李修茗は、祥雲の死をきっかけに、自分の罪を悔い、心を入れ替えます。一方、紫輝(しき)は、鶯時(おうじ)の死を乗り越え、錦蘿(きんら)と新たな人生を歩み始めます。
つづく