七時吉祥~エンドレス・ラブ~ 第13話 あらすじ/ネタバレ

祥雲(しょううん)は初空(しょこう)が去ってゆく姿を眺めながら、涙を流していました。その深い愛情と名残惜しさは、初空(しょこう)が振り返らない瞬間でも、彼が繊細に感じ取っていました。彼はそっと袖を振り、彼女の頬の涙を拭いました。

一方、修茗は凡塵での試練を経て、仙界に戻ってきました。彼は祥雲(しょううん)が凡間で受けた苦難に対して深い謝罪の意を表し、当時自分が何も知らなかったことを正直に打ち明けました。しかし、初空(しょこう)は修茗の帰還とその背後にある動機に疑念を抱き、心の中で考えを巡らせていました。

祥雲(しょううん)の心はすでに陸長空(ちょうくう)の姿で満たされており、馴染みの姻縁閣に戻ると、ついに紅線翁(こうせんおう)に胸の内を打ち明けます。彼女は、初空(しょこう)仙君と凡間の陸長空(ちょうくう)は容姿は価ていても、越えられない天の隔たりがあることを理解していました。紅線翁(こうせんおう)は、経験者の知恵として、名前は単なる表象に過ぎず、真の感情の葛藤は初空(しょこう)自身でさえ整理できていないかもしれないと指摘します。この言葉は祥雲(しょううん)をさらに深い迷いと葛藤に陥れました。

初空(しょこう)もまた、この複雑な感情に悩まされ、李 (り)天王に直接会いに行き、真相を問いただそうとします。李 (り)天王は苦笑しながら、姻縁簿に記されているのは物語の枠組みであり、具体的な情節や人物像は下凡した仙人がそれぞれ演じていると説明します。初空(しょこう)はそれを聞いて、考え込むものの、これ以上追及することはせず、巧妙な手段で李 (り)天王に警告を与えました。

一方、修茗は3万年前の封印された記憶に浸っていました。当時は彼が滄海(そうかい)の入魔を阻止することができず、初空(しょこう)が自らを犠牲にして滄海(そうかい)を封印しました。今、修茗は祥雲(しょううん)を守り、悲劇を繰り返さないために、碎魂箭を鍛造することを決意します。

祥雲(しょううん)が李 (り)天王と些細なことで言い争っている最中、鶯時(おうじ)公主が蝦兵蟹将を率いて現れ、祥雲(しょううん)を取り囲みます。実は、鶯時(おうじ)は紫輝(しき)に想いを寄せており、女媧石心を取り戻すためにやってきたのでした。初空(しょこう)が及時に現れ、祥雲(しょううん)を救出します。二人の息の合ったやり取りに、鶯時(おうじ)は感慨深げにその場を去り、複雑な空気を残しました。

二人きりになった時、祥雲(しょううん)は初空(しょこう)の助けに感謝しつつも、恥ずかしそうにその場を去ります。昊軒 (こうけん)(こうけん)天帝は初空(しょこう)を呼び出し、祥雲(しょううん)のことを責めるのかと思いきや、初空(しょこう)は祥雲(しょううん)の良さをたくさん話します。その後、祥雲(しょううん)は長寧殿に呼ばれ、天帝は彼女の姿を見て、過去の記憶を思い出します。紅線翁(こうせんおう)が点化した祥雲本体だと知って、少し安心し、初空の劫を乗り越えるのに貢献したとして、「扶縁仙子」の称号を与え、2階級昇進させ、姻縁閣に残って紅線翁(こうせんおう)を補佐することを命じます。

修茗は知らせを聞いて駆けつけ、祥雲が無事で安心します。彼は滄海(そうかい)から贈られた天穹玉の輝きが薄くなっていることに気づき、祥雲の元神が損傷していることを心配します。一方、祥雲は自分の昇進を心から喜び、その背後にある本当の理由には気づいていません。初空はさりげなく彼女の気持ちを尋ね、彼女が自分の貢献を無視した自己肯定的な言葉を聞くと、わざと怒って般若心経を百遍書かせる罰を与えますが、実際は彼女の法力を高めるためでした。

夜が訪れ、仙樹の下で祥雲は黙々と書き続け、初空は彼女の後ろに静かに立ち、花びらを操って、温かくも気づかれにくいロマンチックな雰囲気を作り出します。彼の気持ちは秘められたままで、時がゆっくりと明らかにしていくでしょう。

第13話の感想

第13話は、複雑な感情が絡み合った人間ドラマが展開され、見応えのある内容でした。祥雲と初空の恋模様、修茗の贖罪の思い、鶯時(おうじ)の恋心など、それぞれが抱える想いが交錯し、物語をより深みのあるものにしていました。

特に印象に残ったのは、祥雲と初空のシーンです。祥雲が初空への想いを紅線翁(こうせんおう)に打ち明ける場面は、彼女の切ない心情が伝わってきて、胸が締め付けられる思いでした。また、初空が祥雲の昇進を昊軒 (こうけん)(こうけん)天帝に推薦するシーンは、彼の祥雲への深い愛情を感じさせるものでした。

一方で、修茗の苦悩も描かれており、彼の過去と現在の葛藤が丁寧に表現されていました。滄海(そうかい)を封印した初空への複雑な思い、祥雲への贖罪の気持ちなど、彼の心の内が垣間見えるシーンは、物語に重厚感を与えていました。

つづく