七時吉祥~エンドレス・ラブ~ 第3話 あらすじ/ネタバレ

京の片隅で、祥雲(しょううん)と長空(ちょうくう)の運命は再び交錯する。幼い頃から決められた許婚は、祥雲(しょううん)の心を縛る枷のようだった。彼女は、初空(しょこう)戦神の怒りを恐れるあまり、また、鶯時(おうじ)公主の威厳に耐えられないのではないかと不安に駆られていた。この縁談を断ち切るため、祥雲(しょううん)はあらゆる手を尽くし、解貞(かいせい)に悪い印象を与えようと試みるが、かえって長空(ちょうくう)の心を惹きつける結果となってしまう。

月日は流れ、二人は大人へと成長した。かつての遊び相手だった長空(ちょうくう)は、凛々しい武将となり、国を守るために戦場へと赴く。彼は、5年のうちに必ず敵を撃退し、帰還したら祥雲(しょううん)を娶ると誓う。しかし、世の中は思い通りにはいかない。2年後、長空(ちょうくう)は凱旋するが、祥雲(しょううん)の心には波紋が広がっていた。再びこの縁談の渦に巻き込まれることを恐れていたのだ。

ある日、祥雲(しょううん)は気分転換に月老廟を訪れ、そこで偶然、風採の優れた寧王(ねいおう)に出会う。その容貌は、修茗殿下に驚くほど価ていたが、彼女はそれが修茗の転生であることを悟り、知らないふりをして立ち去る。現実逃避のため、祥雲(しょううん)は男装して賭場へ忍び込む。大金を賭けて憂さを晴らそうとするが、イカサマをしていると勘違いされ、街中を逃げ回る羽目になる。

この騒動の中で、祥雲(しょううん)は紫輝(しき)という書生のような青年を助ける。紫輝(しき)は、錦蓮によって地上に落とされた女媧石の化身だった。恩返しのため、紫輝(しき)は祥雲(しょううん)に鈴を贈り、いつでも駆けつけると約束する。錦蓮はこれを喜び、彼の計画は著々と進展していく。

一方、長空(ちょうくう)はたった一人で千人以上の兵を率いて敵軍2万を破り、その勇猛さと知略は朝廷を驚かせ、その名は広く知れ渡る。しかし、彼は功高震主の道理を理解しており、皇帝の褒美を辞退し、家で親孝行をしたいと願う。この行為は忠孝を示すものだったが、二皇子李修文(りしゅうぶん)などの嫉妬を買うことにもなった。

二皇子の本性を知り尽くしている三皇子李修茗は、長空(ちょうくう)に小人たちに注意するよう忠告し、宮中で陸家の動向に気を配ると約束する。長空(ちょうくう)はこれに感謝し、祥雲(しょううん)への愛をさらに強くする。

長空(ちょうくう)が帰還したことを知った祥雲(しょううん)は、喜びどころか、むしろ彼を避けるようになってしまう。長空(ちょうくう)が婚期について尋ねてきたことで、祥雲(しょううん)は今まで読んだことのない手紙と過去の約束を思い出す。長空(ちょうくう)の真情に接し、祥雲の心は複雑な思いでいっぱいになる。彼女は彼を傷つけたくないが、自分の気持ちに背くこともできない。

そこで、祥雲は紫輝(しき)と協力して、「敗家有方」計画を実行することにする。浪費によって長空(ちょうくう)を諦めさせようというのだ。二人は一緒に街を歩き回り、祥雲は次々と買い物をし、長空(ちょうくう)は黙って彼女に付き添い、目には寵愛と寛容が溢れている。この光景は、見ている人の心を打つが、祥雲の心は苦い。

しかし、長空は祥雲の行動に怯むどころか、彼女との人生を歩む決意をさらに固める。彼は祥雲の背後に隠された無力感と葛藤を見て取り、このかけがえのない感情を大切にする。そんな長空の姿に、祥雲は深い矛盾と葛藤に陥る。彼女は、このまま続けるべきなのか、それとも、すでに芽生えているこの感情に正面から向き合うべきなのか、分からなくなってしまう。

第3話の感想

第3話は、祥雲と長空の複雑な関係がより深まる回でした。幼い頃から決められた許婚に苦悩する祥雲の心情と、彼女を心から愛する長空の切ない想いが丁寧に描かれており、見ていて胸が締め付けられるような気持ちになりました。

特に印象的だったのは、祥雲が男装して賭場へ忍び込むシーンです。普段とは違う姿で、自分の気持ちを解放しようとする祥雲の姿は、とても新鮮でした。また、そこで出会った紫輝(しき)とのやり取りも、今後の展開を予感させるものでした。

一方、長空は凱旋を果たし、その勇猛さと知略が朝廷に認められるようになりました。しかし、功高震主を恐れて、褒美を辞退し、家で親孝行をしたいと願う姿には、彼の誠実さと謙虚さが表れていました。

また、二皇子李修文(りしゅうぶん)の嫉妬や、三皇子李修茗の忠告など、長空を取り巻く環境も複雑さを増してきました。今後、これらの要素がどのように絡み合っていくのか、目が離せません。

つづく