七時吉祥~エンドレス・ラブ~ 第5話 あらすじ/ネタバレ
陸長空(ちょうくう)は陸放(りくほう)のアドバイスに従い、巧みに宋祥雲(しょううん)に近づきます。彼は宋祥雲(しょううん)が好きな話本を橋渡しとして、彼女の心の内側を理解しようとします。陸長空(ちょうくう)は話本の名前を丁寧にメモし、自ら購入して読み込みます。その様子は、密かに観察していた解鶯(かいおう)時(おうじ)も逃しません。彼女は侍女・緑荷(りょっか)に同じようにすることを命じ、陸長空(ちょうくう)の心をより近くに感じようとします。この様子は、繊細な心の持ち主である紫輝(しき)も見ており、彼は心の中で考えを巡らせていました。
夜が更けると、陸長空(ちょうくう)と宋祥雲(しょううん)は偶然にも価たような夢を見ますが、それぞれの心境は異なります。陸長空(ちょうくう)は夢の中で祥雲(しょううん)と手を取り合って結婚の殿堂に入り、長年の願いが葉います。一方、宋祥雲(しょううん)は陸長空(ちょうくう)が本来の姿である初空(しょこう)に戻り、長刀を手に冷酷な表情で彼女を斬りつける夢を見て、夢から覚めます。陸長空(ちょうくう)への想いは一瞬にして消え失せ、この縁談を断ち切るために、彼女は「一双两好」という極端な手段に出ることを決意します。これは、陸長空(ちょうくう)に相応しい相手を探し、彼の心を移して婚約を解消しようというものです。
宋祥雲(しょううん)は自ら陸長空(ちょうくう)に理想の女性のタイプを尋ねますが、陸長空(ちょうくう)は彼女が自分の気持ちを試していると勘違いし、思いを告げます。宋祥雲(しょううん)は不意を突かれ、複雑な気持ちになります。屋敷に戻った宋祥雲(しょううん)は、木の上で呆然と立ち尽くします。陸長空(ちょうくう)の優しさに心を動かされながらも、2人の間に横たわる溝を痛感します。彼女は自分がただの仙娥に過ぎず、東海と戦神を同時に敵に回すことはできないと悟り、陸長空(ちょうくう)のために良縁を探す決意をさらに固めます。
花灯節の夜、陸長空は瓊芳花亭を貸切にして、宋祥雲(しょううん)を花灯鑑賞に招待します。このニュースは瞬く間に街中に広がります。宋祥雲(しょううん)はこの機会を利用して、武威侯の娘である謝蕙蘭(しゃけいらん)をこの場に引き込もうと計画しますが、紫輝(しき)は誤って解鶯(かいおう)時(おうじ)を謝蕙蘭(しゃけいらん)と勘違いしてしまいます。解鶯(かいおう)時(おうじ)は喜び勇んで約束の場所に赴きますが、自分がこの茶番劇の主役になってしまったことに気づきます。
解鶯(かいおう)時(おうじ)は宋祥雲(しょううん)と紫輝(しき)とすれ違う際に、紫輝(しき)はようやく真相に気づきます。一方、宋祥雲(しょううん)は解鶯(かいおう)時(おうじ)が公主であることに気づき、紫輝(しき)の思わぬ行動を内心喜びます。しかし、紫輝(しき)はここで諦めるつもりはありません。彼は解鶯(かいおう)時(おうじ)を連れ出し、宋祥雲の計画を台無しにしようとします。宋祥雲は激怒し、瓊芳花亭に駆けつけると、陸長空が一人花灯の美しさを借りて再び彼女に愛を告げ、一炷香の時間を与えます。宋祥雲は表面上は承諾しますが、心は落ち著かず、逃げる機会を伺っています。
そのとき、解鶯(かいおう)時(おうじ)は約束通りに現れ、場は一時混乱に陥ります。宋祥雲は隙を見て逃げ出し、陸長空は追いかけます。解鶯(かいおう)時(おうじ)と紫輝(しき)も後を追いかけ、笑うに笑えない追いかけっこが始まります。最も重要な場面で、李修茗が現れ、宋祥雲を角に引きずり込んで身を隠し、彼女の負傷した手首に包帯を巻きます。2人は貴重な温かい時間を過ごします。
一方、解鶯(かいおう)時(おうじ)は陸長空に拒絶されたことで恨みを抱き、宋祥雲がわざと自分を困らせたと思い込み、緑荷(りょっか)に宋祥雲を懲らしめるように命じます。魔気に影響された緑荷(りょっか)は理性を失い、宋祥雲を川に突き落とします。危機一髪の状況で、陸長空は躊躇することなく川に飛び込んで宋祥雲を救助します。解鶯(かいおう)時(おうじ)と紫輝(しき)も続いて川に飛び込みますが、李修茗だけが橋の上に取り残され、焦燥に駆られます。水の中で宋祥雲は意識を失い、陸長空は人工呼吸を行います。2人の間には、より深い絆が生まれたように感じられます。この夜は、彼らの愛を試すだけでなく、数人の運命の軌跡を静かに変えてしまいました。
第5話の感想
第5話は、陸長空と宋祥雲の心の葛藤が描かれた、非常にエモーショナルな回でした。陸長空は宋祥雲に近づくために様々な努力を重ね、宋祥雲もまた、陸長空への想いと現実の壁に苦悩します。
特に印象的だったのは、陸長空が花灯節の夜に宋祥雲に愛を告げるシーンです。陸長空の切実な想いが伝わってくる一方で、宋祥雲の複雑な表情が彼女の心の葛藤を物語っていました。
また、解鶯(かいおう)時(おうじ)と紫輝(しき)の行動も物語に大きな影響を与えました。解鶯(かいおう)時(おうじ)の誤解から生まれた騒動は、陸長空と宋祥雲の距離をさらに縮めることになりましたが、同時に、解鶯時(おうじ)の心の傷も深めてしまいました。
そして、クライマックスの川でのシーンは、陸長空と宋祥雲の絆をより深める重要な場面となりました。陸長空の命がけの行動は、宋祥雲の心に大きな感動を与えたことでしょう。
つづく