七時吉祥~エンドレス・ラブ~ 第8話 あらすじ/ネタバレ

夜が訪れ、祥雲(しょううん)は薄闇いろうそくの灯の下で、長空(ちょうくう)から過去3年間受け取った手紙を一枚一枚丁寧に広げていった。毎一行文字はまるで体温を持っているかのように、彼女の心を揺さぶり、涙が頬を伝う。一方、長空(ちょうくう)は祥雲(しょううん)から贈られた長命玉を握りしめ、決意と未練が入り混じった表情を浮かべていた。彼はこの恋がもう終わりに近づいていることを悟っていた。

その頃、李修茗は祥雲(しょううん)に拒絶されたにも関わらず、野心を諦めていなかった。彼は再び皇宮に入り、皇帝に宋勤文(そうきんぶん)に陸府を捜索させるよう進言する。この策略は、宋勤文(そうきんぶん)に立場を表明させると同時に、陸涼(りくりょう)の部下が宋勤文(そうきんぶん)に寝返るのを防ぎ、自身の権力をさらに強固なものにし、宋勤文(そうきんぶん)の朝廷における地位を弱体化させることができる。皇帝は李修茗の話を聞き、彼を高く評価し、賞賛した。

この知らせを受けた長空(ちょうくう)は、万が一にも家族の秘密が漏れることを恐れて、軍資金に関する帳簿を燃やしてしまう。一方、宋勤文(そうきんぶん)は皇帝の命令を受け、心の中で葛藤を抱えながらも、陸府を捜索するために出兵する。祥雲(しょううん)はそれを阻止しようとするが、葉わず、父親に部屋に閉じ込められてしまう。

陸涼(りくりょう)は、この日が来ることを予期していた。「兔死狗烹」は、皇権争いにおいては常套手段であることを彼はよく知っていた。宋勤文(そうきんぶん)との最後の面会では、二人は酒を酌み交わし、昔を懐かしんだ。陸涼(りくりょう)は家族への心配を口にし、宋勤文(そうきんぶん)にいざという時には旧情を思い出し、長空(ちょうくう)に情けをかけてくれるよう懇願した。宋勤文(そうきんぶん)は涙ながらに承諾したが、心中では皇帝の昏愚と無力感に怒りと悲しみを募らせていた。

長空(ちょうくう)をおびき寄せるために、陸涼(りくりょう)は副将が皇帝の密詔を持っていると嘘をついた。密詔があれば陸家の潔白を証明できると考えたのだ。しかし、長空(ちょうくう)が副将の忠良叔(ちゅうりょうしゅく)のもとを訪れると、それは父親の苦肉の策であり、密詔など存在しないことを知る。

夜が深まり、宋勤文(そうきんぶん)率いる軍隊が陸府を包囲した。かつての友を前に、宋勤文(そうきんぶん)は複雑な心境に陥る。彼は捜索を命じると同時に、謀仮の証拠が見つからないことを祈っていた。幸いなことに、捜索は空振りに終わったが、馮(ふう)都尉の突然の出現がこの一時的な平穏を打ち破った。彼は陸涼(りくりょう)の謀仮の罪状を捏造し、陸涼(りくりょう)を絶望の淵に追い込み、自害して潔白を証明することを強要した。

駆けつけた長空(ちょうくう)は、父親が倒れ、母親の解貞(かいせい)が彼を庇って馮(ふう)都尉に殺される瞬間を目の当たりにする。生死をかけたこの時、祥雲(しょううん)は負傷した長空(ちょうくう)を救い出し、二人は馬車で京城を脱出し、城門へと向かう。そこには宋勤文(そうきんぶん)が待っていた。彼は娘の決意を理解し、苦渋の決断で逃亡を許す。祥雲(しょううん)は父親に跪いて別れを告げ、養育の恩に報いることを誓った。

長空(ちょうくう)と祥雲(しょううん)が逃亡したことで、街中にはすぐに手配書が張り出された。しかし、李修茗の陰謀はそこで終わらなかった。彼は大皇子李修哲(り しゅうてつ)を軍資金の横領と私兵の募集というスキャンダルに巻き込み、爵位を剝奪され、庶人に降格され、靖安陵で墓守をすることになった。李修茗はこの機会に権力を握り、皇帝を排除して独裁政権を樹立するという野心を密かに企て始める。

一方、鶯時(おうじ)は陸家の悲劇を知り、紫輝(しき)に手紙と傘を残して辺塞に戻ることを決意した。長空(ちょうくう)が祥雲(しょううん)を誘拐して逃亡したという噂が飛び交う中、宋勤文(そうきんぶん)は病気を装うことで李修茗の追及を巧みにかわし、陸家の名誉を回復し、世間に真実を明らかにするために密かに計画を練っていた。

第8話の感想

第8話は、怒涛の展開と衝撃的な結末で、視聴者を釘付けにした。陸家と宋家の運命が大きく変わり、今後のストーリー展開がますます気になるところだ。

特に印象に残ったのは、陸涼(りくりょう)の最期である。彼は、皇帝の陰謀に巻き込まれ、無実の罪を著せられて自害を余儀なくされた。彼の無念さは計り知れない。また、解貞(かいせい)の死も衝撃的だった。彼女は、息子を守るために命を落とした。彼女の母としての愛の深さが伝わってくる。

一方、祥雲(しょううん)と長空(ちょうくう)の逃亡劇もハラハラドキドキさせられた。二人は、命からがら京城を脱出したが、彼らの行く末は不透明だ。果たして、彼らは無事に再会することができるのだろうか。

つづく