東宮(とうぐう)~永遠(とわ)の記憶に眠る愛~ 第19話 あらすじ/ネタバレ

柴牧(しばまき)は調査の結果、李酽が鋳銭作坊を忠(ちゅう)王府兵の練兵場の近くに設置し、現在は閉鎖されていることを突き止めた。この事実を暴くため、柴牧(しばまき)は民衆に周辺で銅銭を掘らせるように仕向けた。噂はすぐに広がり、皇帝の耳にも届き、疑念を抱かせることになった。

目を覚ました小楓は、李承鄞(りしょうぎん)が捕らえられたことを知り、彼の潔白を信じて面会を試みるが果たせなかった。そこで、彼女は鳴鏑を放ち、顧剣(こけん)に助けを求めた。顧剣(こけん)は小楓の頼みを聞き入れ、彼女を連れて天牢に潜入した。小楓は李承鄞(りしょうぎん)に点心を差し入れ、二人は隔てられた柵越しに語り合い、深い愛情を確かめ合った。李承鄞(りしょうぎん)は小楓に自分を守るように諭し、小楓は李承鄞(りしょうぎん)を巻き込んだことを悔やみ、披風を彼に贈って急いで立ち去った。

皇帝は、李承鄞(りしょうぎん)の毒殺事件に対する李承鄴(りしょうぎょう)の態度を探るため、彼を試した。李承鄴(りしょうぎょう)は寛大さを装うが、心の中では不安を感じていた。皇帝は侍女の婵児の異常さに気づき、自ら尋問したところ、婵児は太子が事件を指示したことを告白した。皇帝は真相を悟るが、あえて表には出さず、李承鄞(りしょうぎん)を黔州(けんしゅう)に流罪とした。これは、李承鄴(りしょうぎょう)の真の狙いを暴くための策略であった。

張玫娘(ちゃんまいなん)は李承鄞(りしょうぎん)を見送り、熱い思いを込めた言葉を贈った。彼女は深夜、高於明(こうじょうめい)に助けを求め、李承鄞(りしょうぎん)の救出と李承鄴(りしょうぎょう)の即位阻止を懇願した。高於明(こうじょうめい)は老練な人物であり、太子の李承稷(りしょうしょく)の死にも何か裏があると推測し、バ吐爾事件の調査を急いだ。彼は巻宗が簡素で不審な点があることに気づき、高顕(こうけん)にさらに資料を集めるよう命じた。

李承鄴(りしょうぎょう)は高顕(こうけん)の動きを察知し、刺客を送り込んで彼を阻止しようとした。裴照(はいしょう)と顧剣(こけん)は、阿渡(あわと)の力を借りて偽のバ吐爾を見破り、李承鄴(りしょうぎょう)の陰謀を暴こうと考えた。緊迫した状況の中、高顕(こうけん)は困難を乗り越えて李承鄞(りしょうぎん)に本物のバ吐爾の資料を届けた。しかし、李承鄴(りしょうぎょう)の刺客に襲撃されてしまう。幸い、顧剣(こけん)と裴照(はいしょう)が駆けつけ、李承鄞(りしょうぎん)は危機を免れた。

19話の感想

第19話は、衝撃的な展開が続く回でした。李承鄞(りしょうぎん)の潔白を信じる小楓の行動力と、彼女への深い愛情を示す李承鄞(りしょうぎん)の姿には感動させられました。また、皇帝の策略や、高於明(こうじょうめい)の老練さ、李承鄴(りしょうぎょう)の陰謀など、物語を複雑にする要素が絡み合い、目が離せませんでした。

特に印象に残ったのは、天牢での李承鄞(りしょうぎん)と小楓の会話です。隔てられた柵越しに語り合う二人の姿は、切なくも愛おしく、胸が締め付けられる思いでした。李承鄞(りしょうぎん)が小楓に自分を守るように諭すシーンは、彼の優しさと責任感が伝わってきました。

また、高於明(こうじょうめい)の活躍も注目すべき点です。彼は太子の陰謀を察知し、李承鄞(りしょうぎん)を救うために奔走しました。老練な人物である彼は、物語の鍵を握る重要な存在になりそうです。

つづく