東宮(とうぐう)~永遠(とわ)の記憶に眠る愛~ 第20話 あらすじ/ネタバレ

血戦と謀反

李承鄞(りしょうぎん)は顧剣(こけん)、裴照(はいしょう)と共に戦場に赴き、死闘の末、刺客たちを突破して宮殿へ帰還する。血まみれの李承鄞(りしょうぎん)は高顕(こうけん)から受け取った巻物の肖像画を皇帝に差し出し、皇帝は真の巴吐爾の肖像画を見て、李承鄴(りしょうぎょう)に騙されていたことに気づく。一方、李承鄴(りしょうぎょう)と李酽も危機を察知し、窮地に立たされた今こそ最後の手段に出るしかないことを悟る。

皇帝は念のため、阿渡(あわと)に10枚の肖像画の中から巴吐爾を指し示させる。阿渡(あわと)はすぐに真犯人を特定し、皇帝は絶望の表情を浮かべる。李承鄴(りしょうぎょう)の野望が明らかになったのだ。一方、李承鄴(りしょうぎょう)と李酽は決死の覚悟で兵を率いて皇宮に攻め込むが、皇帝は彼らの企みを事前に察知していた。李承鄴(りしょうぎょう)はまさに籠の中の鳥だったのだ。

皇帝の罠と李酽の死

皇帝は泰然自若と大殿に座り、書を書きながら李承鄴(りしょうぎょう)が網にかかるのを待つ。案の定、李承鄴(りしょうぎょう)は勝利を確信して大殿の門に到達した瞬間、無数の禁軍が押し寄せ、「太子を生け捕りにせよ」と叫ぶ。李承鄴(りしょうぎょう)は敗北を悟り、最後の抵抗を試みる。

その時、李酽が矢に倒れる。李承鄴(りしょうぎょう)は愛する部下の負傷を見て激昂し、敵を斬り捨てる。死を覚悟した李酽は李承鄴(りしょうぎょう)の剣で自害する。他人の剣で死ぬことを拒否したのだ。李承鄴(りしょうぎょう)は呆然と李酽の死を見つめ、精神に異常をきたし、禁軍の包囲網を突破しようと暴れ回るが、叶わない。李承鄞(りしょうぎん)は冷ややかに遠巻きに眺め、怒り狂う二哥の姿を目撃する。

李承鄴(りしょうぎょう)の絶望と後悔

李承鄴(りしょうぎょう)は絶望のあまり父皇への不満を叫び、全身に傷を負いながら大理寺に投獄される。皇帝は自ら天牢を訪れ、李承鄴(りしょうぎょう)の謀反と偽造硬貨の罪を糾弾する。しかし、李承鄴(りしょうぎょう)は悔い改めるどころか、全ては父皇の偏愛が原因だと主張する。もし父皇が兄を太子に指名しなければ、兄弟同士で争うこともなかっただろうと。皇帝は深い悲しみを覚える。実は、皇帝は李承鄴(りしょうぎょう)こそが太子に最適任だと考えていたのだ。李承鄴(りしょうぎょう)が過度に執着しなければ、いずれ天下は彼のものになったはずだった。この言葉を聞いて、李承鄴(りしょうぎょう)はようやく自分の過ちに気づくが、後の祭りだった。

忠(ちゅう)王の嘆願と李承鄴(りしょうぎょう)の最期

李酽の死後、父である忠(ちゅう)王は一族全員が連座することを恐れ、太皇太后に助命嘆願をする。しかし、太皇太后は何も言わず、忠(ちゅう)王の訴えを無視する。そこで太皇太后は、忠(ちゅう)王に枷をつけさせて皇帝の前に跪かせ、王位を剥奪し、一族を朝廷から追放することを提案する。太皇太后の意向に従った皇帝は、李承鄴(りしょうぎょう)に毒酒を賜り、全屍を宗祠の外に葬ることを決める。

第20話は、東宮の物語のクライマックスの一つと言えるでしょう。李承鄴(りしょうぎょう)の謀反と李酽の死、そして李承鄴(りしょうぎょう)の絶望と後悔が描かれています。また、皇帝の李承鄴(りしょうぎょう)に対する複雑な感情も明らかになり、物語に深みを与えています。

第20話は、東宮の物語のクライマックスの一つと言えるでしょう。李承鄴(りしょうぎょう)の謀反と李酽の死、そして李承鄴(りしょうぎょう)の絶望と後悔が描かれています。また、皇帝の李承鄴(りしょうぎょう)に対する複雑な感情も明らかになり、物語に深みを与えています。

特に印象に残ったのは、李酽の死の場面です。李承鄴(りしょうぎょう)の剣で自害するシーンは、彼の忠誠心と李承鄴(りしょうぎょう)への愛情を強く感じさせるものでした。また、李承鄴(りしょうぎょう)の絶望と後悔の表情も忘れられません。彼は、自分の過ちに気づくのが遅すぎたのです。

このエピソードは、権力争いの残酷さと、愛と憎しみの複雑な関係を浮き彫りにしています。また、運命の皮肉を感じさせるものでした。もし李承鄴(りしょうぎょう)がもう少し冷静で、皇帝の真意を理解していれば、このような悲劇は起きなかったかもしれません。しかし、彼は自分の野心に囚われ、道を誤ってしまったのです。

つづく