東宮(とうぐう)~永遠(とわ)の記憶に眠る愛~ 第21話 あらすじ/ネタバレ
太皇太后のとりなしにより、忠(ちゅう)王一族は命は助かったものの、官職をすべて剥奪された。しかし、高於明(こうじょうめい)は、皇帝が忠(ちゅう)王には容赦しても李承鄞(りしょうぎん)には容赦しないのは、あまりにも酷いと考える。一方、皇帝は太皇太后のもとを訪れ、祖母を気遣う。太皇太后はため息をつき、皇帝が実の息子に冷酷すぎることを責める。皇帝は、見せしめをしなければ、謀反を企てる者が後を絶たないと、真顔で答える。太皇太后は涙を浮かべ、李承鄞(りしょうぎん)がこのようなことになったのは、皇帝が甘やかしてきたせいだと指摘し、最初から温和な性格の太子を立てていれば、こんな騒ぎにはならなかったと嘆く。
李承鄞(りしょうぎん)もまた、兄の死と小楓の巻き添えを悲しんでいた。柴牧(しばまき)は、すべては李承鄞(りしょうぎん)のせいだと突き放す。もし李承鄞(りしょうぎん)が小楓をかばわなければ、李承鄞(りしょうぎん)は李承鄴(りしょうぎょう)から警戒されることもなかっただろうと。柴牧(しばまき)は、これからは弱点をなくし、刀のように強くなるべきだと李承鄞(りしょうぎん)に忠告する。
一方、小楓は太子が死んだことで、豊朝(れいちょう)にとどまって嫁ぐ必要がなくなったと考える。父王に手紙を書いて西州(せいしゅう)への帰還を願い出るが、阿渡(あわと)は小楓の気持ちを察して心を痛める。
皇帝は諸皇子を集めて碁を打つ。允王は優柔不断、栄王は猪突猛進だが、李承鄞(りしょうぎん)は攻守のバランスがとれており、大任に堪えると判断する。李承鄞(りしょうぎん)は弘文館を後にし、小楓のもとを訪れる。今後、小楓と会う機会が減るかもしれないと告げる。小楓は残念がりつつ、孔明鎖を李承鄞(りしょうぎん)に返そうとするが、使い方がわからないという。李承鄞(りしょうぎん)は受け取らず、この東宮も孔明鎖のように複雑で予測不能だと語る。
張玫娘(ちゃんまいなん)は、次の太子が誰になったとしても、小楓は豊朝(れいちょう)にとどまって太子妃となるべきだと告げる。小楓は西州(せいしゅう)に帰れないことを悟り、落胆する。
夜、小楓は米罗酒肆を訪れ、米罗と顧剣(こけん)に自分の境遇を嘆く。豊朝(れいちょう)に囚われ、故郷に帰れないことを悲しむ。顧剣(こけん)は、かつての小楓の明るい笑顔を思い出し、複雑な思いにふける。
永娘(えいじょう)は小楓が再び宮外に出たことに気づき、裴照(はいしょう)に捜索を命じる。裴照(はいしょう)は米罗酒肆を訪れるが、米罗は酒を飲ませないと小楓の居場所を教えないと告げる。裴照(はいしょう)は仕方なく酒を飲み干すが、米罗は小楓はすでに店を出たと告げる。裴照(はいしょう)は怒りつつも店を出て、偶然李承鄞(りしょうぎん)と出会う。李承鄞(りしょうぎん)は趙瑟瑟(じょうせっせ)との約束をキャンセルし、裴照(はいしょう)と共に小楓を探しに行く。
二人はすぐに顧剣(こけん)が泥酔した小楓を背負っているところに出くわす。李承鄞(りしょうぎん)は小楓を引き取り、宮中へ連れ帰る。小楓は泥酔しており、李承鄞(りしょうぎん)に水を要求する。李承鄞(りしょうぎん)は仕方なく水をやり、これからは勝手に出歩かないようにと注意する。小楓は酔った勢いで故郷への思いを吐露し、再び眠りにつく。
第21話の感想
第21話は、李承鄞(りしょうぎん)の苦悩と小楓の悲しみが描かれた、切ない回でした。
李承鄞(りしょうぎん)は、兄の死と小楓の巻き添えを深く悲しんでいます。しかし、皇帝の冷酷な態度に、複雑な思いを抱いています。柴牧(しばまき)の言葉に、自分の過ちを痛感し、強くなることを決意します。
一方、小楓は太子が死んだことで、豊朝(れいちょう)にとどまる必要がなくなったと喜びます。しかし、張玫娘(ちゃんまいなん)の言葉で、西州(せいしゅう)に帰れないことを悟り、落胆します。米罗酒肆で顧剣(こけん)に自分の気持ちを吐露し、故郷への思いを募らせます。
李承鄞(りしょうぎん)と小楓は、それぞれ苦悩を抱えながら、運命に翻弄されています。二人の切ない表情が印象的で、今後の展開が気になります。
つづく