東宮(とうぐう)~永遠(とわ)の記憶に眠る愛~ 第31話 あらすじ/ネタバレ
裴照(はいしょう)が小楓と阿渡(あわと)を宮殿に送り届けると、李承鄞(りしょうぎん)が怒った顔で待っていた。李承鄞(りしょうぎん)は2時間も小楓を待っていたと激怒し、小楓は言い訳できず唯々諾々と答える。李承鄞(りしょうぎん)は永娘(えいじょう)たちに下がり、小楓と二人きりで話す。
李承鄞(りしょうぎん)は小楓を責め、毎回外出するたびに騒ぎを起こし、一日も安寧がないと指摘する。裴照(はいしょう)まで巻き込んで忙しくさせていると怒る。小楓は白目を剥き、自分が裴照(はいしょう)を連れて行けと言ったわけではないと反論する。李承鄞(りしょうぎん)は狼牙は拾ったものであり、小楓の物なので機会を見て取り戻して返すと冷たく告げる。
早朝、戸部(こぶ)尚書の高坤(こうこん)は皇帝に、丹蚩(たんし)の残党が朔博(さくはく)の南西に逃亡し、焉支(えんし)山の谷に潜伏し、兵を集めて民を苦しめ、西境を荒らしていると報告する。高顕(こうけん)は西征を奏請し、残党を討伐したいと申し出るが、食料50万石と軍資金100万両が必要だと訴える。趙士玄(ちょうしげん)は父である趙敬禹(ちょうけいう)が鎮北侯であり、軍資金は趙家に渡るべきだと主張し、高坤(こうこん)と口論になる。皇帝は慎重に検討した結果、高坤(こうこん)に正確な見積もりを記載した奏折を提出するよう命じる。
下朝後、趙士玄(ちょうしげん)は李承鄞(りしょうぎん)に、高顕(こうけん)は征討を利用して私腹を肥やそうとしているか、兵を蓄えて反乱を企んでいると告げる。李承鄞(りしょうぎん)は証拠がなければ軽挙妄動できないと答える。顧剣(こけん)は明月(めいげつ)を李承鄞(りしょうぎん)の前に連れてくる。明月(めいげつ)は太子に協力し、顧家と陳家の名誉回復に尽力したいと申し出る。また、皇帝の信頼を得つつあり、時間をかけて皇帝を操れるようになると約束する。李承鄞(りしょうぎん)と顧剣(こけん)は明月(めいげつ)の安全を心配していたが、彼女の決意を見て承諾する。李承鄞(りしょうぎん)は高家を失脚させるために、協力者を増やす必要があり、明月(めいげつ)の加入は好都合だった。
小楓は故郷に手紙を書き、母からの返事を待ち望んでいた。しかし、西州(せいしゅう)が滅亡したため、手紙は届くことはなかった。皇宮で宴会が開かれ、小楓は見たこともない蟹に興味津々だった。李承鄞(りしょうぎん)は小楓の無知を嘲笑いながらも、手際よく蟹の身をほぐす。趙瑟瑟(じょうせっせ)は期待に満ちた表情で李承鄞(りしょうぎん)を見つめていたが、李承鄞(りしょうぎん)は最初に瑟瑟に蟹肉を渡した後、瑟瑟の体調を理由に小楓に蟹肉を譲る。小楓は嬉しそうに蟹肉を食べるが、趙瑟瑟(じょうせっせ)は嫉妬して怒る。
宮廷の宴で、高於明(こうじょうめい)の娘である高如意(にょい)が優雅な舞を披露する。皇帝はその美しさに見惚れ、如意(にょい)を宮殿に残すことにする。小楓は承恩殿(しょうおんでん)に戻り、密かに持ち帰った蟹を永娘(えいじょう)と阿渡(あわと)に振る舞う。高於明(こうじょうめい)は息子に張玫娘(ちゃんまいなん)に送子観音像を贈らせる。張玫娘(ちゃんまいなん)は怒りを抑えきれなかった。如意(にょい)が皇子を産めば、高於明(こうじょうめい)はその子を皇帝に擁立し、張玫娘(ちゃんまいなん)は権力を失う。また、李承鄞(りしょうぎん)との関係も悪化していく。張玫娘(ちゃんまいなん)は、自分に従う皇子が必要だと強く感じる。
第31話の感想
第31話は、緊迫感と複雑な人間関係が描かれた回でした。
まず、李承鄞(りしょうぎん)と小楓の関係がさらに悪化していることが気になりました。李承鄞(りしょうぎん)は小楓の行動に怒り、小楓は李承鄞(りしょうぎん)の態度に不満を抱いています。二人の間に溝が深まっていることが感じられ、今後の展開が心配です。
また、高家と李承鄞(りしょうぎん)の権力争いも激化しています。高顕(こうけん)は西征を利用して私腹を肥やそうとしている疑いがあり、李承鄞(りしょうぎん)は高家の失脚を狙っています。この権力争いがどのような結末を迎えるのか、目が離せません。
そして、張玫娘(ちゃんまいなん)の苦悩も描かれていました。彼女は如意(にょい)が皇子を産むことで権力を失うことを恐れています。また、李承鄞(りしょうぎん)との関係も悪化しており、追い詰められている様子が見て取れました。
つづく